ことばを鍛え、思考を磨く 

長野市の小さな「私塾」発信。要約力、思考力、説明力など「学ぶ力」を伸ばすことを目指しています。

和算に触れてみる

2005年09月13日 | 学習一般
関孝和で有名な和算、以前から興味があったのですが、偶然面白そうな本を見つけました。→「和算で遊ぼう!~江戸時代の庶民の娯楽」

おなじみの「鶴亀算」から始まって、「ねずみ算」「百五減算」「油分け問題」など、思わず解いてみたくなる問題が並んでいます。
各章の終わりには原文での出題もあり、昔の単位についての詳しい説明もあって楽しめます。

当時の和算の本は巻末に、解き方や答の載っていない読者への挑戦問題があり、多くの人がそれを解こうと挑んだようです。
みごと解けたらその解法を記した本を出し、新たな難問を載せる。
そんな風にして200年くらい、「数学がブームになった時代」が続いたというのですから驚きです。
副題にあるように和算が「庶民の娯楽」になっていたなんて、ちょっとワクワクしませんか...?

難問が解けたときはまた、「算額」に問題と解法を書いて神社に奉納したということで、多くの算額が各地に残されています。
現在著者が中心になって、小中高生を対象に現代の算額を募集しているのですが、これはなかなか面白そう...。
自分で難問を作るところから始まるので大変ですが、掲載されていた作品例には思わずうなってしまいました。

さて、そのような難問は別として、小中学生でも挑戦できる和算の問題を一つ、前掲書の中からご紹介しておきます。
本の中では「石」や「升」といった単位になっていますが、ここではわかりやすいようにtやkgを使います。
算数でも解けるし、方程式の応用問題として、ワンパターンの問題に飽きた中学生にも使えますよ。


問)3tの米を江戸から大坂まで舟で運びます。運び賃は現物払いで、運ぶ米100kgにつき5kgの米です。運び賃は前払いなので、その分は舟に乗せません。3tの中から運び賃も払うことにすると、どれだけの米を大坂まで届けることができるでしょう?


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
めちゃ懐かしい。 (テツ)
2005-09-13 19:35:02
こんにちは~。

やったやった!こういうのやりました。

方程式を使うとすぐにとけますが、この頃はまず使えませんので。

非常に懐かしい。

総称は和算っていうのですかあ。

それは初めて知りました。

う~ん、勉強勉強!
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Unknown ()
2005-09-13 20:59:22
 私もお気に入りの問題を出題しようかな。

 二枚の大きさの異なる長方形の紙があります。

ものさしなどの道具を使わずに、どちらの面積が大きいかを知るにはどうすればいいか?

 これをある大学の先生に出題したら、答えが出たら連絡しますと言ったきり、いまだに連絡がないんです…。
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Unknown (JackAmano)
2005-09-13 23:17:01
江戸やら大坂という字面とtやkgがあると、違和感ありますねぇ。

京都の撮影所で、サムライ姿の役者がスニーカー履いて、タバコに100円ライターで火を点けているのを見たときぐらいの違和感でした。(笑)
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Unknown ()
2005-09-14 12:53:58
テツさん、毎度ありがとうございます。



懐かしいですか?方程式を使わずにどう解くかというのが面白いんですよね。方程式なんて機械的な作業ですから、パターンになれてしまうとほとんど頭使わなくてもできてしまいます。塾では方程式で解いた生徒に、算数レベルでどう解くか、もう一度考えさせています。
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Unknown ()
2005-09-14 12:56:04
Kさん、いつもありがとうございます。



問題の答わかりましたが、文字では説明が大変です。

今度お会いしたときにでも...。
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Unknown ()
2005-09-14 12:57:58
Jack Amanoさん、いつもありがとうございます。



違和感...そちらで来ましたか...。確かに...。撮影所の例え、very goodです!吹き出してしまいました...。
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Unknown (saaya_holic)
2007-02-18 14:46:25
URLはWikipediaより「百五減算」
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Unknown ()
2007-02-18 18:51:17
saaya holicさん、ありがとうございます。

百五減算はなかなか面白いですよね。
和算についてもう少し詳しく調べてみようと思いながら、ずっとそのままになっています。
また面白いのがあったら教えて下さい。

またのお越しをお待ちしています。
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