以下の文章は塾の「教室だより」8月号に載せたものです。
保護者、生徒向けなのでいつもの記事とは若干色合いが異なりますが、その点ご了承願います。
------------------------------------------------------------------
ブログを開設してから、全国のいろいろな教育関係者(塾や学校の先生ほか)の意見を拝見したり私の記事にコメントをもらうことで、毎日たくさんの勉強をさせてもらっています。
そんな中で最近特に刺激を受けて考えていることをご紹介します。
「どんぐり倶楽部」という教材(学習法)をご存知でしょうか?
小学生の算数が中心ですが、塾などの形ではなく、教材はインターネットを通じて直接販売されています。
この学習法の一番の特長は、計算ドリルや百マス計算による単純反復学習に異を唱え、良質な文章題をじっくり解くことを重視している点にあります。
機械的な計算や暗記、公式ばかりに頼った学習をしている子は考えるのが苦手になる、というより考えようとしなくなる。文章題を読んで絵や図を描き、数値を書き込み、試行錯誤して考えてみれば、習っていない計算を使う問題でも解ける…ということです。
実際、ここの文章題は絵にしやすい、イメージを膨らませやすい楽しい問題であり、詩的でさえあります。
※私のブログ(2ページ参照)にリンクを貼ってありますので、興味のある方はぜひ一度ここのホームページを訪問してみてください。本の販売もしています。
私も小学生はもちろん、中学生にも文章題は図を描けと言っていますが、苦手な子ほど描こうとしませんね。ただボーッと問題文を眺めているだけです。
描かせてみてもまともな図が描けません。
問題文に書かれてあることが頭の中にイメージできない(図化できない)のです。
方程式だと定番の文章題のパターンがいくつかあるので、中にはそのパターンごとに式の立て方を覚えている子もいますが、よく聞いてみると本質は全然わかっていない…だからちょっと問題をひねられるともう対処できないという結果になります。
関数や図形でもまずイメージを掴むことが第一。
この「イメージする力」はどの教科にも必要だなと感じていたら、別のブログではこの力を「ビジュアル化能力」と言っていました。
書いているのは学校の先生です。
生徒に例えば「ワニの腕立て伏せ」「カメの腹筋(運動)」と言って笑うかどうかで、その子のビジュアル化能力がわかる。
これが弱い子が増えていて、そういう子は聞いたり読んだりした「言葉を言葉のまま記憶する」ので、テストでは点が取れることもあるが、本当は全く理解できていない…ということでした。
問題を解く途中で立式や計算に間違いがあり、とんでもない答が出ても、何の疑いもなく平然と解答欄に書く子が少なくありません。
たとえば歩く速さが時速200mとか300kmだったり、鉛筆が1本560円だったり、男子の生徒数260人に対して女子が9人だったり…。
これもイメージが全くできていない証拠だと思います。
中学生であっても、図がまともに描けない場合は絵でもいいから自分で描くようアドバイスしなければなりません。
関ヶ原の戦いについての記述を読んだときに、東軍と西軍の大群がそこかしこで戦いを繰り広げる絵図が目に浮かぶ、雲のでき方を勉強したら真夏の入道雲や夕立の映像が頭をよぎる…そんな子は間違いなく楽しみながら、しかも効果的な学習をしているはずです。
これまでも度々書いてきたように、私はずっと言葉を豊かにすることを方針の一つに掲げてきました。
語彙が多くなれば読解力、要約力が高まり、思考力や表現力も伸びると考えているからです。
その方針は今後も変わりませんが、そこにイメージが伴わなければ、いくら知っている言葉を増やしても意味がないという思いを強くしています。
本来言葉はイメージを伴うもののはずですが、テストのためだけなら言葉そのものだけを暗記できますもんね…。
そうならないよう、これまで以上にひとり一人との対話を多くし、生徒が真の理解に迫れるよう手助けしていきたいと思います。
※応援してくださる方はクリック(↓)をお願いします!
人気blogランキングへ
保護者、生徒向けなのでいつもの記事とは若干色合いが異なりますが、その点ご了承願います。
------------------------------------------------------------------
ブログを開設してから、全国のいろいろな教育関係者(塾や学校の先生ほか)の意見を拝見したり私の記事にコメントをもらうことで、毎日たくさんの勉強をさせてもらっています。
そんな中で最近特に刺激を受けて考えていることをご紹介します。
「どんぐり倶楽部」という教材(学習法)をご存知でしょうか?
小学生の算数が中心ですが、塾などの形ではなく、教材はインターネットを通じて直接販売されています。
この学習法の一番の特長は、計算ドリルや百マス計算による単純反復学習に異を唱え、良質な文章題をじっくり解くことを重視している点にあります。
機械的な計算や暗記、公式ばかりに頼った学習をしている子は考えるのが苦手になる、というより考えようとしなくなる。文章題を読んで絵や図を描き、数値を書き込み、試行錯誤して考えてみれば、習っていない計算を使う問題でも解ける…ということです。
実際、ここの文章題は絵にしやすい、イメージを膨らませやすい楽しい問題であり、詩的でさえあります。
※私のブログ(2ページ参照)にリンクを貼ってありますので、興味のある方はぜひ一度ここのホームページを訪問してみてください。本の販売もしています。
私も小学生はもちろん、中学生にも文章題は図を描けと言っていますが、苦手な子ほど描こうとしませんね。ただボーッと問題文を眺めているだけです。
描かせてみてもまともな図が描けません。
問題文に書かれてあることが頭の中にイメージできない(図化できない)のです。
方程式だと定番の文章題のパターンがいくつかあるので、中にはそのパターンごとに式の立て方を覚えている子もいますが、よく聞いてみると本質は全然わかっていない…だからちょっと問題をひねられるともう対処できないという結果になります。
関数や図形でもまずイメージを掴むことが第一。
この「イメージする力」はどの教科にも必要だなと感じていたら、別のブログではこの力を「ビジュアル化能力」と言っていました。
書いているのは学校の先生です。
生徒に例えば「ワニの腕立て伏せ」「カメの腹筋(運動)」と言って笑うかどうかで、その子のビジュアル化能力がわかる。
これが弱い子が増えていて、そういう子は聞いたり読んだりした「言葉を言葉のまま記憶する」ので、テストでは点が取れることもあるが、本当は全く理解できていない…ということでした。
問題を解く途中で立式や計算に間違いがあり、とんでもない答が出ても、何の疑いもなく平然と解答欄に書く子が少なくありません。
たとえば歩く速さが時速200mとか300kmだったり、鉛筆が1本560円だったり、男子の生徒数260人に対して女子が9人だったり…。
これもイメージが全くできていない証拠だと思います。
中学生であっても、図がまともに描けない場合は絵でもいいから自分で描くようアドバイスしなければなりません。
関ヶ原の戦いについての記述を読んだときに、東軍と西軍の大群がそこかしこで戦いを繰り広げる絵図が目に浮かぶ、雲のでき方を勉強したら真夏の入道雲や夕立の映像が頭をよぎる…そんな子は間違いなく楽しみながら、しかも効果的な学習をしているはずです。
これまでも度々書いてきたように、私はずっと言葉を豊かにすることを方針の一つに掲げてきました。
語彙が多くなれば読解力、要約力が高まり、思考力や表現力も伸びると考えているからです。
その方針は今後も変わりませんが、そこにイメージが伴わなければ、いくら知っている言葉を増やしても意味がないという思いを強くしています。
本来言葉はイメージを伴うもののはずですが、テストのためだけなら言葉そのものだけを暗記できますもんね…。
そうならないよう、これまで以上にひとり一人との対話を多くし、生徒が真の理解に迫れるよう手助けしていきたいと思います。
※応援してくださる方はクリック(↓)をお願いします!
人気blogランキングへ