いろいろとありがとさん

楽しく嬉しくハッピーに感謝して暮らすために

保健師

2007-09-24 | 医療
みなさん保健師さんの仕事を知っていますか?
看護師さんとの違いがわかりますか?

準看護師38万人、看護師81万人に比べて保健師の数は4万人です。
数もそうですが、80%近い方が保健所や市町村で働いているので
我々医師でもあまり接触のない業種なのです。

業務は、看護師の仕事が主に病気の人が回復する過程を援助することである
のに対して、保健師の仕事は主に住民の健康を守ること,
予防活動を基本に生活を支援することです。

保健師になるには、看護師の国家試験を取得していることが条件です。
ですから保健師は看護の知識をもち、さらに保健の知識を有するわけです。

看護?保健?どう違うのという方のために説明しますと、
簡単にいうと、看護は、病気から対象者をみていきます。
こういう病気の人にはこういう手助けという具合です。

一方、保健は病気ではなく,その人の生活をみていきます。
地域で健康に暮らしていけるように手助けをしていくわけです。
対象者はほとんどが健康な人で、病気にならないように予防したり、
さらに生活を向上させるための健康増進活動を行います。

だから看護師と保健師は同じ医療職でありながら
まったく視点が異なるのです。

このように、保健師には、予防医療における担い手として、
重要な働きが期待されるわけですが、残念ながら、ほとんど行政の中に
封じ込められている状態(それ以外での就職口が少ないため)です。
これでは、「予防は国や市町村がしてくれるもの」という誤った意識を
ますます助長するのではないでしょうか。

多くの診療所が疾患を中心とした医療を展開している中で、
予防医療を中心に考えている医療はまだ非常に少ないですが、
この保健師の持つ能力を最大限に活用できる予防医療診療所のシステムを
玄米クリニックは考えていきたいと思います。

病気を治すことよりもどう心豊かに暮らしていくかの提案が
できるようでありたいと思います。
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