薬山盛り

私の叔父さんの事なんですが
クリニックの開院の挨拶に行ったら寝たきりになっていました。
驚きました。2年前までは杖を突きながらも
なんとかわずかな距離であれば歩けていたのに。

さらにもらっている薬を見て驚きました。
12種類の薬です。
心不全の薬。血圧の薬。胃薬。安定剤。便秘の薬。
アレルギーの薬などなど。

うちのクリニックに福祉タクシーに乗せて連れてきて
採血やエコーなどの検査を行いました。
確かに重度の心臓弁膜症があり、肝臓と腎臓の機能障害が
ありました。でも一番の問題は栄養障害でした。
血中のタンパク質は低い値で、そのためにむくみが出ていました。

となると、これらの12種類もの薬は効くのかと大きな疑問です。
薬は血中のタンパク質が運搬役となって効果を発揮します。
叔父さんは栄養障害のためにその運搬車がない状態です。
薬は効果を発揮することなく、むしろ副作用を起こします。

薬を出された主治医の先生とは
今までの長いお付き合いがあるようなので
先生の気を悪くしないように
叔父さんと話し合って
主治医の先生には内緒で薬を減量することにしました。
肝心の栄養障害の改善には好き嫌いが強く
滋養のある経口食を食べてくれないので
サプリメントを出しました。
内容はアミノ酸とビタミン・ミネラルです。

その後、高速をとばして毎週顔を覗きに行っています。
まだ結果は出ませんが、毎回少しづつ薬を減量しています。
サプリメントはなんとか飲んでくれているようです。
これから少しづつ調子を上がってきてくれるのを
楽しみにしています。