タンパク質の消化

口から摂取したタンパク質は、消化を受けて
アミノ酸に分解されます。
それが肝臓に運ばれて、再び必要なタンパク質に合成されます。

タンパク質の消化は主に胃液の酵素と塩酸、膵液（すいえき）の酵素
によってアミノ酸にまで分解され小腸上部から吸収されます。
もう少し詳しく書くと
タンパク質の結合を切り離す消化酵素には非常にたくさんの種類があります。
まず胃では胃酸の働きでペプシノーゲンが、ペプシンに変えられ、この
酵素がタンパク質を大まかに分解します。
その後膵液のトリプシン、キモトリプシンでさらに細かく分解されます。
その後小腸の膜消化酵素（ジペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、
カルボキシペプチダーゼなど）の作用により分解とともに吸収されます。

つまり、長いプロセスをかけてアミノ酸まで分解されるわけです。
このため胃や膵臓、小腸の状態が良くなければせっかく食べ物を食べても
タンパク質が分解吸収されない状態が起こります。

だから食べてるのにタンパク質が十分でないと血液検査で言われる方は
吸収が悪いのではないかと疑ってかかる必要があります。
もちろん、肝臓が悪ければ、せっかくアミノ酸まで分解吸収されても
それらをタンパク質に再合成できません。

玄米クリニックでは採血でペプシノーゲンを測定しています。
これによって胃の萎縮の程度を推定しているわけですが
若い女性で萎縮の程度が強い方が多いのには驚かされます。
その原因としてピロリ菌の関与も大きいのですが
ストレスの関与も大きいと思われます。

こうゆう方はタンパク質を摂取しても上手く分解されません。
となるとアミノ酸などの栄養素を取る必要があるわけです。
いまのところ病気でなければアミノ酸製剤は保険が使えないので
サプリメントの形で補給ということになります。
もちろん同時にストレス除去を講じていく必要があります。

タンパク質は分解に関わるプロセスが多いので
各臓器の影響を受けやすいことを覚えて置いてください。