エラストグラフィ

2006年09月26日 05時28分37秒 | お仕事
昨日のワールドビジネスサテライト。
トップニュースが「がん診療最前線」でした。
昨日は自民党三役が決まったから、
そのニュースがトップに来るかと思ったら・・
うーむ、やるな~、テレビ東京。っていうか、日経。

がん診療最前線で紹介された 一つに
「エラストグラフィ」があります。
これは超音波診断装置の機能で
乳腺に腫瘍が認められた場合に、スイッチを押すと
その疑わしい部分の硬さを色で表現してくれるというもの。
(硬いと従来の白黒画像に色が重なり青く表示される)
乳がんは一般に「硬い」ので
腫瘤が見つかったとき、
従来の超音波画像で良性、悪性の判定が困難なときに
これを使うことで、判定の参考にするというもの。
そうなんです、いい装置なんです。

現在乳がん検診は「マンモグラフィ」という
X線を使った検査が40歳以上の女性に施行されています。
だから超音波検診は法制化されていません。
近い将来、乳がん検診の体制が
超音波検診もマンモグラフィも含め変わる可能性も確かにあります。

でも、どんなにいい装置が開発されて 体制を整えても
検診を受ける人がいなければ、
日本女性全体への効果(乳がん死の増加傾向を減少に転じさせる)
は上がりません。
日本人女性の乳がん検診受診率は数%です。
アメリカでは60%以上が受診してるそうです。
これは政府の取り組みが違う+受診者の意識も違うから。

日本の人は検診を受けることに対して
受身で他力本願の人が多い気がします。
そして、政策も弱い。
もっと自分の健康に興味を持って考えるような人が(乳がんに限らず)
増えるような報道もお願いします。

でも、日経的には新技術の開発とか、体制の変化の報道が、
それらしくてよろしい と私は思ってます。