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小説「2023年日本転移」18話

2020年12月30日 | 小説

             18話 探索移動東へ

雨は2日続いたがようやく晴れた朝、シートを畳んで幌の上に縛ると東への移動
を兼ねてタダシの運転練習が始まった。2人に増えたので食料や物資を見つける
と積んだので身動き取れないほど狭くなった。
ワゴンを見つけバッテリ交換で動く、ユウマが運転し2台で移動。
電気店の2階を探索しパッケージされたトランシーバーを発見、通信距離56キロ。
用意と準備をしてた2人だったが想定は一人での生存なので通信機は無かった。
車2台と拳銃2丁、トランシーバー3セットは心強い。
車には予備バッテリ2個を積んだ、消耗は速いと予想してる・・・
出会ってから7日、1.5トントラックを見つけた。
「これ動くかな」ユウマが呟いた
「たぶん・・・けど3人はいないよ」
「動けば荷物を載せ替えて軽トラは牽引さ」
「軽トラ・・・捨てれば?」
「小回り出来て便利だよ、音が小さいから偵察用に」
「ああ・・・暴力パーティか」
「動くか試そう」
タダシが車庫内を探索しバッテリー交換、キーは運手席に在った。

エアクリーナーを掃除、3回目でエンジン始動、走行を確認。
幌を取り付け荷物の移動で夜が訪れた。
ワゴンの余裕で手足を伸ばして眠れる、それだけで達成感に満たされた。
市街地域で手動ポンプ式の浄水器を2個見つけた、1年以上水に困らずに済む。
食料と物資、服や毛布は充分、燃料は車のタンクから得られるし灯油は家屋の
倉庫にポリタン1個が在ることが多い。
5人用テントを2個1.5トンに載せてある。
包丁、なた、鎌、ツルハシ、シャベルも当然、集めて搭載。
全国的な広域大災害・・・しかも何度も続いた絶望の被災地・・・
自衛隊?ヘリで救援はあり得ない・・・基地ごと壊滅だろう。
「なあ、ライフルを欲しいな」
「ライフル、いらないよ、俺たちには重いし」
「けど、拳銃だと50m以下とか・・・」
「ふつうはな」
「普通で無いのか?」
「ああ、銃身が250ミリだし強化薬9ミリ、駐退機付だよ」
「それ50m以上とか?」
「200mはいける、試してないけど」
「200mは俺たちに無理だよな・・・」
「ああ、無理だろう、けど相手は威力を無視できないさ」
「ライフルより目立たないとか?」
「それな、ライフルもって警戒されるより隠した拳銃で・・・」
「2人なら、このままでも良いよな」
「もしも仲間が増えたら・・・」
「銃も要るよな・・・」
「確実に在るのは、警察署」
「電動削岩機、サンダー、ハンマー・・・」
3日後、ライフル6丁銃弾600、拳銃14丁銃弾700、散弾銃2丁銃弾200を確保。

夕食を食べながら数年前のネット小説を思い出していた
「ネット小説だと銃砲店で手に入れてたよな」
「あれ無理と思った・・・で自作した」
「場所を楽に見つけられないよな」
「それに大勢が押し掛ける・・・」
「そして在るのは本格的なライフルじゃ無い」
「ああ、せいぜい狩猟や競技用で銃撃戦は無理さ」
「警察なら?」
「間違いなく銃撃戦用!」
「弾数が・・・」
「もっと欲しいし必要だよ」
ユウマが決定
「故障するしライフルを6丁追加で後は銃弾を集めよう」
警察にも銃弾は大量に無いわけで、少なくとも容易に見つかる場所には無い。
何日も費やし4か所でライフルと銃弾を充分に得たと判断し移動再開。
ユウマが軽トラで先行偵察、ドローンで周辺観察し動画通信。
警戒しながら東に移動して行く。

 

 

 

 

 

 


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