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アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『自由と規律』

2006年08月16日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004121418

本日の一冊は、イギリスのパブリック・スクール、およびケンブリ
ッジ大学で教育を受けた著者が、彼国の教育に学び、自由と規律、
そして教育のあり方について論じた、名著中の名著です。

奥付によると、本書の初版が出されたのは1949年の11月。つまり、
50年以上売れ続けていることになります。

現在のパブリック・スクールがはたして古き良き伝統を守り続けら
れているのかどうかはさておき、その教育システムからは、学ぶべ
きことが数多くあります。

著者によると、「オックスフォードやケムブリッヂの、自由な、飽
くまで豊な生活に比べて、パブリック・スクールのそれは、きわめ
て制限された、物質的に苛薄な生活」。

そしてそれは、「パブリック・スクール教育の主眼が、精神と肉体
の鍛錬におかれているからに外ならない」のです。

以前、教育熱心な土井の知人が、「与えることは奪うことだ」と言
っていましたが、本書を読んでわが国の教育を振り返るとき、正に
そのことを憂うのです。

「苦難に堪えられない素材は、到底、その先に待つさらに厳酷な人
生の試練に堪えられるものとは考えられない」

真に価値ある教育とは何か、規律ある態度を身につけるために教育
はどうあるべきか、深く考えさせられます。

もし、教育者や指導層が古典に学ぶ習慣を持っていたら、本書によ
って、ベストセラー『国家の品格』は出番を失っていたと思われます。

※参考:『国家の品格』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106101416

それほど読み応えのある内容です。

名著の持つメッセージの力を、思う存分味わってみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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良識とは、この世に何が大切であり、何が然らざるかを識別する力

叩いて、叩いて、叩き込むことこそ、パブリック・スクール教育の
本質であり、これが生涯におけるそのような時期にある青少年にと
って、絶対必要であるとイギリス人は考えているのである

教育に無理解な両親が不必要な干渉をもって臨んだり、意志薄弱な
家庭教師が子弟に阿ってこれを甘えさせ、みずから尊敬と信頼を失
った場合など、弊害は正に致命的である

共同目的である母校の名誉の賭された勝敗を措いて一人超然として
他事に没頭することは、全体の利益に対する奉仕を怠ることであり、
一種の裏切り行為であるとさえ考えられている

その行為自体の善悪が問題なのではない。ある特定の条件にある特
定の人間が、ある行為をして善いか悪いかはすでに決っていて、好
む好まないを問わずその人間をしてこの決定に服せしめる力が規律
である。そしてすべての規律には、これを作る人間と守る人間とが
あり、規律を守るべき人間がその是非を論ずることは許されない

現実が如何に苦悩に満ちたものであっても、時の経つにつれて、人
はそれに馴れたり、それを忘れたりする習性をもっている(中略)
平凡なこの道理を、彼等はその耐乏生活によって体得している(中略)
忍耐の精神がそこに生れ、少年達自身は幾度か繰り返された経験を
もとに、たとい無意識であるにせよ、人間のもつ適応性を信頼して、
正面から現実と取り組んでゆく勇気が起るのである

罪を犯したら男らしくこれを認めて罰を受けよ

青雲の志は大なるをよしとするかも知れない。しかし子弟の素質才
幹を究めず、徒らに「大臣たれ」「大将たれ」と責めたてることは
彼等に過重な負担を課し、空しくその精神を萎縮せしめるに過ぎな
い。あるものは負担に堪え兼ねて試験に不正手段を弄するに至るで
あろうし、あるものは学問修得の意欲を失うであろう。そしてその
多数は自己の才幹を的確に評価する良識を失い、また、上長に服す
る謙譲の精神を失うに至る――わが国の過去にはこれが一大禍根と
なっていたのである

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『自由と規律』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004121418
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■目次■

パブリック・スクールの本質と起源
その制度
その生活
スポーツマンシップということ

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『上司力トレーニング』

2006年08月15日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478360928

本日の一冊は、「リクナビ」および「リクナビCAFE」の編集長
を務める著者が、豊富なデータとナマの声をもとに、いまどきの若
手社員と上司のギャップを明らかにした注目の一冊。

ネットでは饒舌だがナマのコミュニケーションは苦手、じつは飲み
会など社交の場には積極的、やる気はあるのになぜか気が利かない…。

ちょっと前までの若手とはまた違う価値観を持った、新しい世代の
ナゾを、40代の上司でもわかるように、丁寧に解説しています。

彼らが置かれた状況、その中で身につけた処世術や価値観…。
これを知らずして、マネジメントも教育もあったものではありません。

今年から新卒を採用している土井にとっても、じつに気づきの多い
本でした。

本書のなかで、上司の側の意見として載せられていることのほとん
どは土井と新人T君にも当てはまり、いかに今の20代と僕らとのギ
ャップがあるのか、再認識しました。

本としての読み応えはまあまあですが、いまどきの若手の考えを知
るには、おそらく最適の本です。

上司の必読本として、ぜひおすすめしたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆若手社員の代表的な声
「いつまでも先輩のアシスタントはイヤなんです。早く自分で結果
を出したい」
「仕事の意義がわからないのに、頭ごなしにやれと言われてなえます」

今の若手は相談できる同期や年の近い先輩が少なく、たとえいたと
しても雇用形態が違うため、相談しづらい関係

上司の評価が部下の出世や給与額に直結する成果主義では、なぜそ
う評価したのかを上司自身が説明し、部下の”納得感”を作り出す
必要があります

若手に「学生時代強く望んでいた働き方」を尋ねたところ、「興味
・関心に合った分野で働く」が、「有名企業・大企業で働く」「高
い報酬や待遇が得られる」を大きく引き離し、ダントツのトップ
(リクナビCAFE「社会人のキャリアと転職に関する意識調査」)

今の若手には「頼まれた以外のことはする必要はない」もしくは
「そこまで気が回らない」人が増えている

今の若手は「仕事」と「生活」を別モノとは考えていません

一言でいえば、「やりたいこと」という縦軸に対して、横軸にあた
る「自分の能力」については深く考えていない

言うまでもなく、上司が若手に”任せる”と言う場合は、「報・連
・相」のあることが前提です。けれども、今の若手にはこのことが
わからないのです

「自分にとって理想の上司とは?」と聞いたところ、「自分を成長
させ、導いてくれる」が42.7%と圧倒的多数で1位
(リクナビCAFE「上司に関するアンケート」)

ささいな仕事であっても、何か一つ部下が行動を起こすたびに、
「褒める」&「次の課題」の二つをセットで示してあげてください

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『上司力トレーニング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478360928
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■目次■

第1章 上司力は“言葉”で決まる
第2章 どうすれば部下に通じるのか?
第3章 部下のモチベーションを高める上司力
第4章 部下の行動をマネジメントする上司力
第5章 部下をグングン成長させる上司力

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『ナレッジワーカー』

2006年08月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270001224

本日の一冊は、21世紀に入ってもなお発展途上の、知識労働の生産
性に関する考察です。

著者は、雑誌「Consulting」で「世界のトップ25コンサルタント」
の1人に選ばれたというトーマス・H・ダベンポート。

本書では、ナレッジワーカーとその職場に関する豊富やデータをも
とに、知識労働の生産性を高めるにはどうすればいいか、マネジャ
ー、ワーカー双方の視点から書かれています。

なかでも興味深いのは、情報管理に熟達した10名の共通点や、優秀
なナレッジワーカーが上質な関係作りのために心掛けていること。

知識労働のマネジメントというと、支援手段としてのITツールば
かりが目につきますが、本当に大切なのは、アナログ、デジタルを
問わず人間的な結びつきにフォーカスすること。

上司―部下の関係を考えても、情報を得るための外的ネットワーク
を考えても、やはり人的な結びつきはナレッジワークに欠かせない要素。

では、その結びつきを損ねないために、また強化するためにマネジ
メントはどうすればいいのか。そんなことを考えさせられる一冊です。

ナレッジワーカーの評価やモチベーションマネジメントで悩んでい
る方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「肉体労働の生産性を上げることが前世紀の大きな課題であったよ
うに、知識労働の生産性を上げることが今世紀の大きな経営課題に
なるだろう」(ドラッカー)

ナレッジワーカーの第一の特徴は、指図を嫌うことだ。頭脳労働で
報酬を得るには、自力で考えなければならない

知識労働の場合、ナレッジワーカーの言葉を信じるしかない。とい
うより、こちらのほうが重要だが、彼らの行為を信じるしかない。
同僚との雑談が時間のむだだとか、思考に時間をかけることをやめ
ても大勢に影響しないとか、軽々しく決めつけてはならない

ナレッジワーカーは、仕事の成果が公正であるかどうかだけでなく、
その成果にいたるプロセスがフェアかどうかを気にする

知識労働を適切に評価するには、産業、プロセス、業務ごとに方法
を変えなければならない

あなたがナレッジワーカーなら、あなたの仕事の質を知り、敬意を
払ってくれる人たちのネットワークを維持することが大切である

人間は、考え、反芻する時間をたっぷりと与えられてこそ、革新的、
洞察的でありうる

業務を改革するさいにはつねに、プロセスとプラクティスの両方を
考慮する必要がある

プラクティスを本当に理解するには、詳しい観察と、ナレッジワー
カーが特定の方法で業務を遂行するにはそれなりの理由があるとい
う哲学的な理解が必要だ

◆情報管理に熟達した10名の共通点 ※一部紹介
・むやみに道具を使わない
・相互に連携性のないツールの数を増やさない
・情報の整理に手間をかける
・紙を使うか電子媒体を使うかについてはこだわらない

◆優秀なナレッジワーカーが上質な関係作りのために心掛けていること
1.個人的な関係を築く
2.約束を守る
3.積極的にお返しをする

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『ナレッジワーカー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270001224
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■目次■

第1章 ナレッジワーカーとは
第2章 ナレッジワーカーの相違点
第3章 知識労働の管理・成果測定・実験
第4章 知識労働のプロセス
第5章 ナレッジワーカーとテクノロジー
第6章 ナレッジワーカーの能力強化
第7章 ナレッジワーカーのネットワークと学習への投資
第8章 職場環境とナレッジワーカーのパフォーマンス
第9章 ナレッジワーカーのマネジメント

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『世界で勝負したい人の荒削り5カ国語ビジネス術』

2006年08月13日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910033

本日の一冊は、学生時代から高級外車の輸入を手掛けていたという
元「マネーの虎」、南原竜樹さんが、世界をまたにかけてビジネス
するための心構えを説いた一冊。

外国人相手といえど、やはりビジネスは人と人との関係が織り成す
ドラマ。そこには当然、人間関係における不変の真理が存在します。

本書では、ビジネスパーソンが語学を習得する以前に身につけてお
きたい心構えや、ビジネス交渉の極意、対人関係のマナーなど、さ
まざまな点に言及。

著者の実体験から抽出された、国際人としてのふるまい方が惜しげ
もなく披露されています。

巻末には、今すぐ海外に飛んでビジネスをしたい人向けに、ビジネ
ス交渉で使える表現を、何と5カ国語で表記。

もともと語学書を手掛けていた方が編集者、ということもあって、
バッチリ作りこまれています。

これから海外でビジネスをしたい、インターネットで海外の商材を
扱いたい、などという方にはおすすめの一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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世界を舞台にビジネスチャンスを見出していくのにいちばん必要な
のは、語学じゃない。海で泳ぐ勇気だけだ

いつも自分の目がどういう状態か、どういう視線を投げかけている
かを意識する。相手の目を見て話すことはもちろんだけど、言葉で
は言い切れないことも目で伝えることはできる

自分の意見をはっきりと主張することは大事だ。そのためには、言
いたいことをシナリオとして整理し、練習することだ

ビジネスっていうのは、結局は人と人とのつながりから成立してい
くものだ。僕はよく「ビジネスは自動販売機じゃない」っていうけ
ど、言葉に関していうなら、「伝言板じゃビジネスはできない」と
いえる。つまり、用件だけ伝えれば済むような関係では、ビジネス
に発展性がないってことだ

相手の文化や習慣、宗教上の慣習を知らずにうっかり行ったことが、
予期せず相手を傷つけることはある。ビジネスといえども、相手に
敬意を払うことは最低限守らなくてはいけないマナーなんだ

ビジネスでは、まず自分が交渉相手に「ふさわしい」と思ってもら
わなければ、交渉にならない

どんな国でも、どんな職種でも、100フレーズ覚えていけばビジ
ネスはできる

言葉を習得することによって、どんな具体的な成果を勝ち取ろうと
するのか。そこを見失ってしまったら、勉強するモチベーションを
高く維持することはできない

交渉っていうのは、つまり、「僕はこれがしたいんだ!」っていう
思いをいかに相手に伝えるか。その一点にかかっている

自分が損する・人が不愉快になる言葉は覚えるな

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『世界で勝負したい人の荒削り5カ国語ビジネス術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910033
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■目次■

第1章 世界を舞台にビジネスするために
第2章 荒削り外国語習得法
第3章 一度に覚える5カ国語フレーズ

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『スピード勝負の法人営業』

2006年08月12日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241254

本日の一冊は、営業戦略策定、営業指導などをメインに活躍するコ
ンサルタント2人が、低成長時代に勝ち抜くための法人営業ノウハ
ウを説いた一冊。

「千に三つ」「予実管理」「お客さまは神様」「カリスマ営業マン」
の4つの柱を軸にした、従来型の営業スタイルに警鐘を鳴らし、ロ
ジック重視の効率的な営業のあり方を説いています。

著者らが提唱する「高速営業モデル」は、「『売れるかもしれない』
という淡い期待を抱かない」「営業がゲームの主導権を握る」とこ
ろが主な特徴。

法人営業においては、見込み客が自社を当て馬に使うケースなども
見られるが、著者らの考え方では、相手の本音をいかにして見抜き、
早期に見切るかがポイント。

その上で見込みのあるところには、適切なアプローチをする。万一
落とした場合には、敗因を分析する、といったところまで丁寧に解
説しています。

個人営業の場合、本書の主張が当てはまらないケースもあると思い
ますが、いずれにせよ、精神論を乗り越え、効率的な営業をするこ
と、チームで仕事に臨むことは重要なポイント。

どちらかというと営業マネジャーに読んで欲しい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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タイミングが合わなければ、いくら売り込みの努力をしても無駄で
ある。売り込みのタイミングを気にしなくていいのは、客先の戦略
的テーマと一致していて、なおかつ定量的なメリットが確実に実現
する商品を売るときだけである

購買側は実質的には「No」と判断していても、最後まで正式には言
ってくれない。したがって、営業側はできるだけ早く客を見切るこ
とが重要である

本命のつもりでいたのに、実際には「当て馬」にされていたという
リスクが存在する

最初のコンタクトの段階で購買に対して、「御社の要求される条件
をすべて満たしたとしたら、弊社に対して購買の意思決定をされま
すか」というハードボールを投げる

オールドな営業でも、受注出荷や請求書発行などの定型的な事務処
理については、業務手順の標準化はおおむね進んでいる。ところが、
客先攻略などの最も重要な戦略的業務については、標準化が行われ
ているとは言い難い

スクリーニングの工程で最初に行わなければならないことは、販売
する商品やサービスを見込み客に対して手短にアピールできるよう
にすることである。そのために、商品の特徴を30秒程度で話せるよ
うにまとめた文章を用意する

◆確認すべき9項目
1.ニーズの確認
2.購買予算が手当てされているか
3.購買の意思決定プロセス
4.競合状況
5.リスク要因
6.購買方針
7.すでに決まってしまっている事項
8.サプライヤーとして譲れない条件
9.購買の意思

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『スピード勝負の法人営業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241254
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■目次■

第1章 オールドな営業と「高速営業モデル」
第2章 「高速営業モデル」を実践する
第3章 「高速営業モデル」による実績管理

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『小さな会社マスコミデビューの法則』

2006年08月11日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860001044

本日の一冊は、元毎日新聞の記者で、現在は中小企業の経営者を務
める著者が、小さな会社でもできるPRテクニックと心構えを説い
た一冊です。

PRに関し、表面的なテクニック論だけの本は数多く出ていますが、
本書の最大の特徴は、実際のPRプロジェクトの詳細をドキュメン
タリー形式で丁寧に追っていること。

町工場の経営者たちが送ったリリースの中身や、それによるメディ
アの反応、露出による効果など、これ一冊で随分さまざまなことが
理解できます。

リリースを書くための文章術もご紹介しているので、広報やマーケ
ティング担当の方は、ぜひ読んでみてください。

装丁だけを見たら、おそらくほとんどの方が手に取らないで通り過
ぎてしまう本だと思いますが、中小企業の経営者が自社をアピール
するには、じつに有用な情報が収められています。

PRのメソッドを説いた本は数多くありますが、本書ほどたくさん
の成功例をもとに語られた本は珍しいと思います。

中小企業経営者は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆元毎日新聞記者の故・山崎宗次氏の著『カンカラ作文術』の手法
カン=感動
カラ=カラフル
コ=今日性
モ=物語性
デ=データ
ケ=決意
ア=明るい

ファッションデザイナーがミラノに行っても、普段から世界を股に
かけている大手商社員が行っても、ニュースにならない。町工場の
おっちゃん、おばちゃんがファッションの街ミラノに行くからおもろい

最近のマスコミは読者サービスという観点から、以前よりも問い合
わせ先を掲載する傾向にあるという

マスコミに登場するだけで外部の評価が上がり、さらに社内からの
評価も上がった。マスコミに登場したからと、一日で会社が変わる
訳はない。それでも、外からの評価に引きずられて内部も変わっていく

原稿に「何がニュースやねん」があれば最低ラインは超えています

記者がよい見出しを考えられるような言葉を、プレスリリースのタ
イトルと原稿の前文(出だし)に散りばめてください

「嘘は書くな」、「正確に書け」を強調したのは、記者が誤報を極
端に嫌うからです。「特ダネ」を抜かれるよりも嫌です。特ダネを
抜かれても記者は始末書を書く必要はありませんが、誤報の訂正記
事を書くと始末書がいります

◆文章術のポイント ※一部紹介
1.主語の転倒を避ける
2.基本は能動態
8.整合性をつける

誠実に対応して記者の信用を得るほうが、長い目で見ると得

取材や撮影後にぜひやっていただきたいことが2つあります。1つ
は「お礼」で、もう1つは「数珠繋ぎ」です

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『小さな会社マスコミデビューの法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860001044
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■目次■

第一章 始まりは「生野を日本のミラノに」
第二章 マスコミ勉強会「何がニュースやねん」
第三章 マスコミ勉強会「プレスリリースの書き方」
第四章 マスコミ勉強会「マスコミへのアプローチ」
第五章 マスコミ勉強会「取材を受けるコツ」
第六章 マスコミ勉強会「取材後のフォロー」
第七章 生野から世界へ発信

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『ヤバいぜっ!デジタル日本』

2006年08月10日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/408720345X

本日の一冊は、自らを「ハイパーメディア・クリエイター」と名乗
り、映像作家、DJとして活躍中の高城剛さんが、今後10年間のデ
ジタル社会の行方を予言した一冊。

かつてベストセラーとなった『デジタル日本人』の続編、そして最
近の話題書『ウェブ進化論』のコンテンツ版、クリエイティブ版と
いった位置づけの本です。

※参考:『ウェブ進化論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858

で、肝心の内容はどうかというと、これはヤバい。

「IT革命など、はじめからない」「インターネットはマス・コン
テンツを必要としていない」「1億総ハイパーメディア・クリエイ
ターの時代」など、大胆な発言を次々に繰り出し、メディアやコン
テンツの未来を浮き彫りにしています。

さすがに年間CD&DVD購入枚数3000枚、収入のほとんどを
テクノロジーとコンテンツに費やしているという著者だけあって、
ユーザーの視点も盛り込んだ、じつに説得力のある論考です。

IT革命も、デジタル化も、コンテンツビジネスももう古い。

次に起こる本質的な変化とは何なのか、そこでわれわれはどうやっ
て生きていけばいいのか。

そのヒントを得るためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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IT革命など、はじめからない。大体、国家が言う「革命」をだれ
が信じるものだろうか。あるのはコミュニケーションやライフスタ
イル革命である

見方を変えれば、僕らは人間の秘密が解明されようとする時代に立
ち会っている。デジタルの最後の仕事とは人間を数値化するものだ

今後もっとも重要なのが情報ダイエット(中略)思い切って何かを
やめてみるのはどうだろう

いままで重要だったのは、情報収集能力だったかもしれないが、こ
れからは情報選択力がもっとも重要になることだろう

今後はお金をかけないで、しかし人に見せることを意識したコンテ
ンツ=個人志向から、ヒットが生まれることだろう

インターネットの映像革命は個人映像コンテンツしかない

伝統的コンテンツではなく、ポップ・カルチャーを海外に輸出すること

コピーは、さらなるクリエイティビティを生む。そのすべてを否定
したら、国家のクリエイティブ・パワーは飛躍しないのではないだ
ろうか?

人々がコンテンツを見聞きすることが減って、逆に発信側にまわっ
てしまったら、コンテンツ・ビジネスが成立しないのではないか?
と思う人もいることだろう。実際そうである。すなわち、直接的に
コンテンツで稼ぐ時代は終わったということだ

時代は、一芸に秀でた者から、百芸に秀でた者へ、である

いまの時代を分析できる人は、かなりいると思う。しかし、次の時
代を切り開ける人は、あまりいない。クリエイターとはそういう仕事な
のだ

クリエイティブに関して、僕が言えることは、まず何かやる。そし
て、ずっとやる。これにつきる。きっと、楽しいことも大変なこと
も山のようにあるけれど、きっと、知らない人からひどいことを言
われたり、書かれたりするかもしれないけれど、それでも、次の何
かを作りたいと思ったら、あなたはクリエイターだ

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『ヤバいぜっ!デジタル日本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/408720345X
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■目次■

第1章 ITとデジタルの終焉―インターネットの現在、過去、未来
第2章 ブランド「日本」―国家ブランディングとしてのコンテンツ戦略
第3章 ハイブリッド日本人の提案―スタイル・クリエイティブの時代

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『世界一の職人が教える仕事がおもしろくなる発想法』

2006年08月09日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413036042

本日の一冊は、たった6人の町工場で、痛くない注射針や携帯電話
のリチウムイオン電池ケースなど、世界一の発明を連発。

その個性的なキャラクターでも注目を浴びる、岡野工業の代表、岡
野雅行さんによる注目のビジネス書です。

今回は完全に若者向けの仕事術、自己啓発といった内容で、最近珍
しい、ビジネスの処世術について多く語られています。

モノづくり職人、中小企業社長、そして幼い頃からお金持ちの太鼓
持ちをして育ったという経験から、どうすれば人生で成功できるの
か、その要諦を語っています。

本書を読む限り、著者が特に重要視するのは、情報投資や対人関係。

情報がビジネスの成否を決める、人付き合いが情報を運んでくる、
という本質にズバリ切り込み、今のビジネスに欠如している考え方
を浮き彫りにしています。

どうすれば、情報投資や対人関係で望む結果を手に入れられるか、
などという具体的な内容にも触れており、若い人の啓発書としては
なかなか読みどころあり。

仕事にやりがいと楽しさ、両方を求める方は、ぜひ読んでみてくださ
い。

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■ 本日の赤ペンチェック
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いくつになったって守りに入るのはごめんだ。誰もやらない本物で
勝負したい。だから、気分転換で食べるパンひとつ、饅頭ひとつだ
って、「へえ、そうやってつくるんだ」と好奇心をそそる、驚くよ
うな工夫のある本物を食いたい

「技術の競争」ならおもしろいし、やりながらいろんな発想が出て
くるけど、「価格の競争」はしたくない

いつも”最高のもの””一流のもの”を見ようという姿勢を持って
いると、発想のヒントが得られる

情報もお金もきちんと使って、自分の周りの人間の目や耳を全部生
かしていく。結果として自分にいい形で返ってくる。これが情報や
お金を使う決め手なんだ

なんでも、先に行けばいいというものじゃない。一旦バックしても
っと古いものを持ち出して、今の時代に合わせて出していく。それ
で、また儲かる。そこに本気でこだわるやつには、また道が開けてくる

人間、「仕事というのは安くやっちゃだめ」なんだ。そのかわり、
「人にできないこと」をやらないといけない。人のできないものを
やると、必ず自分で値段がつけられる

人にかわいがられる要素を持っているかいないか。これはあんまり
言われないけど、仕事の勝敗を決める重要な要素なんだ

仕事と洒落っ気や遊びは、くっついているから楽しいんだよ。そう
いう発想で楽しそうに仕事をしていれば、人や情報も寄ってくるか
ら、結果が出せるようになるってわけだ

仕事だって、誰がキーとなる情報を持っているのかを見極めるのが
大事だ。そして自分が、普段からどんな情報網をつくっているのか、
どのぐらいそこにお金を使っているかが決め手になる

仕事で成功したいなら、信用される人間にならなくてはいけない

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『世界一の職人が教える仕事がおもしろくなる発想法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413036042
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■目次■

1章 「小さな成功」でアイデアがどんどん広がる
2章 自分にしかできない“発想のタネ”を育てる
3章 “おもしろい人”になれば、仕事はうまくいく
4章 「人・お金・情報」が集まるすごいしかけ
5章 “夢をかなえる”ための失敗をする
6章 「遊びのついで」に三年先の仕事をしよう

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『そんなマーケティングならやめてしまえ!』

2006年08月08日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478501734

本日の一冊は、元コカ・コーラ社の伝説のマーケターであり、数多
くの広告キャンペーンを成功に導いた、セルジオ・ジーマンによる
マーケティング論です。

2000年に出た本で、既に絶版となっていますが、内容はじつに読み
応えがあります。

悪名高き「ニューコーク」を市場に導入したマーケターということ
で嫌われているのかもしれませんが、マーケターならぜひ一度は読
むべき名著です。

マーケティング活動の根幹にあるべき「売ること」へのこだわりや、
マーケターがなすべき仕事の本質、競合対策などは、単なるテクニ
ック論を超えて、普遍の価値を持っていると思います。

先日ご紹介したオグルヴィの本同様、名言もちらほら。

「魚のいる場所で釣りをしろ」「自分の子供を自分で食うほうが、
競合他社に食われてしまうよりはましだ」などは、マーケターなら
ずとも心しておきたい教訓です。

事実をありのままに受け止め、常に挑戦することを余儀なくされる
マーケターらしく、語り口はシニカルで挑戦的。

戦略的な仕事や生き方を追求する方は、ぜひ読んでみてください。

ちなみに本書は現在、中古しかないので、欲しい方はアマゾンに急
いでください。あと15冊くらいでした。

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■ 本日の赤ペンチェック
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科学であるマーケティングは測定されなければならない。結果に対
し責任を持たなければならない。そして何よりも重要なことは、理
解されなければならないということである

ポジショニングというのはいずれの方向にも作用するものだ。自分
の商品もポジショニングできるが、同時に競合企業の商品もポジシ
ョニングできるからである

自分の作った広告に自分がほれこんでしまうことと、自分が「感激」
しなかったからうまくいかないと考えることは、どちらも簡単だが、
同じように危険でもある

マーケティングは売上げを伸ばすために行うものであると考えるな
ら、それに使う資金は経費ではなく、投資となるべきなのだ

プロのチームは、思いつきでは戦わない――科学的に計画し、それ
を実行するのだ。プロは何がうまくいき、何がうまくいかなかった
か反省するのだ

ブランドを創造する唯一の理由は、消費者に特定の自社商品の特質
と特性を識別してもらうことだ

同時に実行すべきなのだ。決して順番にではない。その結果、自社
のブランドが共食いになってもかまわない。自分の子供を自分で食
うほうが、競合他社に食われてしまうよりはましだ

比較マーケティングにおいては、競合商品を名指しすることは重要
ではない。重要なことは、判断の基準を明確にし、自社商品がその
基準を満たしている、あるいは基準より優れていることを明確に示
すことである。消費者がその基準を認めると、自ら比較するようになる

「魚のいる場所で釣りをしろ」(最も可能性の高い市場にまず集中する
こと)

創造的な新しいアイディアが、あなたをいままで到達したことのな
い場所に連れて行ってくれることがわかれば、新しいアイディアを
恐れることはなく、逆にそれを楽しむことができる。そして戦略に
忠実であれば、大胆に歩き出して未来を先取りすることも可能なのだ

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『そんなマーケティングならやめてしまえ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478501734
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■目次■

第1部 マーケティングは、ミステリーなんかじゃない
第2部 いかにしてより多く販売し、儲けるか
第3部 誰が実行するのか

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『問題解決の実学』

2006年08月07日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490503

本日の一冊は、元マッキンゼーのパートナーであり、現在ビジネス
・ブレークスルー大学院大学の教授を務める斎藤顕一さんが、問題
発見・問題解決の有効なプロセスと考え方、そしてその実践につい
て説いた、注目の一冊です。

冒頭で、業績が上がらない組織の問題点をズバリ指摘し、問題解決
のための流れや枠組みを明確に提示。

その後は、手順に従ってどう問題を解決していけばいいか、有効な
アプローチを丁寧に解説しています。

どうすれば、問題点に気づくことができるのか、どうやって気づく
仕組みを構築できるのか、心構えだけにとどまらず、具体的な施策
にまで突っ込んだ議論がなされています。

とくに、「顧客」「競争相手」「自社」の情報をどうやって収集し、
生かすかという点は、マネジメントのみならず、マーケターにとっ
ても重要な示唆を含んでいると言っていいでしょう。

表層的なものの捉え方をしていると、いつか足元をすくわれてしまう。
そうならないためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆継続的に業績を向上させる3つの力
1.引き上げる力:事実ベースの分析による戦略的取組みの決定
2.押し上げる力:施策実現に必要なスキルやインフラの構築
3.推進させる力:企業を変革させようとする意識の醸成

数字の羅列もチャート化すれば、棒グラフや折れ線グラフなど、
「形」で表現できます。すると、ひと目で「本来こうあればいいの
にと思っていることと違うことが起こっている」ことに気づく

具体的な実行計画とは、「何をすべきか」だけではなく、実行する
担当者を決め、作業を終了すべき時期を決める。まさに解決施策を
具体化した実行計画書づくりです

◆企業が理解すべき3つのC:「顧客」「競争相手」「自社」

業績が悪い会社の共通点は、情報やデータの作成段階からそれらを
ないがしろにしていること

顧客から学ぶのは、自社商品を売るヒントを得るためではありませ
ん。顧客が何を欲しいと思っているのかを聞いて、そこから自社商
品が顧客に提供できる価値を考えるためです

重要なのは、総じて競争力の変化を知ることです。競争力の低下は
売上の低下を表しており、それは一時的な問題ではなく、有効な手
段を打たなければ継続して低下することを意味しているものなのです

◆成果につながる具体的取組みを考えられない理由
1.従来の事業運営の延長で解決策を考えてしまう
2.競争相手を意識しすぎる
3.対象顧客を決めていない
4.自社の強みを把握していない

戦略的顧客セグメンテーションとは、多くの場合、「顧客の行動を
じっくりと観察する」ことによってしかわからない

企業の不祥事が続くのは、無理な数値目標の達成だけを目指してい
るからです。数打ちゃ当たる時代には、数字で引っ張っていくこと
もできましたが、数を打っても当たらない時代には、売れない理由
を探すことから始めなくてはならない。それは、いまいちど「企業
の使命は何か」という原点に戻って考えてみることでもある

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『問題解決の実学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490503
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■目次■

序章 本質的問題解決アプローチの全体像
第1章 仮説思考を習得する
第2章 「3つのC」の情報を収集する
第3章 データをチャート化して考える
第4章 フレームワークで問題点を明確にする
第5章 解決の方向性を決める
第6章 解決策を具体化する
第7章 使命と仕事の軸足を決める
第8章 トップの方針を社員の行動に落とし込む
第9章 成果をあげる仕組みと仕掛けをつくる

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『スウェーデン式アイデア・ブック2』

2006年08月06日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478761035

本日の一冊は、大好評を博した『スウェーデン式アイデア・ブック』
の待望の続編です。

『スウェーデン式アイデア・ブック』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478760969

パステル調のイラストが魅力の薄い本ですが、前作同様、自由な発
想をうながすためのさまざまな仕掛けが施されています。

具体的には、ピカソやアインシュタインが遺した名言、子どもと大
人のアイデアをめぐる奇妙なやり取りのエピソードなどが収められ
ており、脳にいい刺激を与えてくれること、請け合いです。

大人の質問に答える子どもの自由な発想、しつこいほど「どうして
?」を繰り返す子どもの姿勢から、私たち大人は多くを学ぶことが
できます。

もちろん、私たち大人は子どもに還ることはできません。

ピカソ曰く、「この子たちの年齢の頃、私はラファエロのように絵
を描くことができた。しかし、子供のように絵を描けるようになる
までは一生かかった」。

子どものように考えられるプロフェッショナルになるために、ぜひ
読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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パブロ・ピカソは子供たちの絵を見たとき、感嘆して言いました。
「この子たちの年齢の頃、私はラファエロのように絵を描くことが
できた。しかし、子供のように絵を描けるようになるまでは一生かかっ
た」

人生とは、型紙やレシピに従うことではなく、発見すること、試し
てみることです。もし失敗しても、途中で学ぶことは多いはずです

お決まりの質問に対する答えを見つけることだけに集中しないでく
ださい。自分自身で質問や疑問を見つけられるか、考えてみましょ
う。そして、それに対する回答も

インタビューは聞き手が用意していた質問ではなく、インタビュー
の過程で発生する質問によって面白くなるものです

自分のアイデアを試す機会がないと、創造性は衰えます

「空想は知識より重要だ」(アルバート・アインシュタイン)

創造性を磨くための古典的な演習は、参加者が改善したいと思うこ
との概念をひっくり返し、新たな視点で問題点を見ることです

社会人の場合、枠組みの外で考える能力があればひっぱりだこです。
しかし、自然にその能力が備わっている小さい頃は、反対に”正し
いこと”をするようしつけられるのです。もったいないですね

世の中は、とんでもないアイデアだけれど試してみたらうまくいっ
たことばかり。あえて挑戦した人がいたからこそです

「単純極まりないアイデアだけが、複雑極まりない脳に到達する」
(レミ・ド・グールモン 作家・詩人)

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『スウェーデン式アイデア・ブック2』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478761035
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■目次■

もっと素直に
CDとLP
紫のリンゴ
寒いのは誰?
酸素スーツ
やってみなきゃわからない
かわいそうに
もっと即興しよう
“発見”筋
3+4
ポラロイド発明秘話
メディア・アカデミー
選択肢
どうして?
まさか。
ケチャップがいい!
黒い物体
そんなことわかんないの?
小さな人間の大きな答え
素敵な計算
迷答は名答
あ、できた!
さかさまにする
創造性vs.学校
ためしてみよう!
切り替え上手
ひらめきの素
タマ汗とりパンツ
それは無理ね
でっかく考える

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『仕手の現場の仕掛け人真実の告白』

2006年08月05日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478631271

本日の一冊は、日系や外資、ネットなど、さまざまな証券会社を渡
り歩き、仕手筋の情報にも詳しい著者が、株式投資のダークサイド
に触れた、注目の一冊です。

この刺激的なタイトルを最初に見たときは、「この著者、こんなこ
と書いて大丈夫かな」と思ったのですが、最初の印象からすると、
若干肩透かしを食らった感があります。

内容は極めてまともで、証券業界の歴史や、個人投資家が最後にバ
カを見る構造、ファンダメンタル分析の話などがしっかりと載っていま
す。

とはいえ、集められているエピソードは、週刊誌も真っ青のかなり
どぎつい内容。

ねずみ講と変わらない仕手相場の仕組み、女とカネを握らされて営
業マンの思い通りになるファンドマネジャーの話などは、およそ一
般の投資家からすれば縁遠い話であり、いかに自分たちが何も知ら
ないか、思い知らされます。

本書に書かれているのは、前回BBM大賞を受賞した『ヤバい経済
学』同様、経済のダークサイドの話であり、またそれを動かす人間
の「インセンティブ」の話でもあります。

※参考:『ヤバい経済学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492313656

もちろん、ここに書かれている内容は全体のなかの一部の話であり、
また、伝聞による記述も多いため、決して鵜呑みにするべきではあ
りません。

ただ、株価というものがどういう原理で動いているのか、どんな人
々の思惑で動いているのかを知る意味で、ぜひ読んで欲しい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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証券界には、「肥った豚をシマ(兜町)から逃がすな」という格言
(?)がある。某大手証券会社では、「客を一人自殺させて、初め
て一人前」と言われたとも聞く。ある意味、非人間的な面があるの
が証券界という世界なのだ

◆仕手戦をぶち上げるための3要素
1.タネ玉(株)を安く調達する
2.出来高が少ない時に株価をつり上げる
3.高値で売り抜ける

仕手相場では、本尊を中心に買い上がり、いろいろな人に宣伝し、
提灯がついて株価が上がったところで、仕手筋が高値で売り抜ける
のが基本形だ

販売力があるということは、株の世界では相場形成力があることとイ
コール

大量推奨大量販売スキームでは、優良の大口客から順番に株を買わ
せて、最後に個人投資家に買わせる。個人投資家が買う頃には、株
価はすっかり上がってしまっている

ファンドマネジャーの成績は、運用成績ではなく、持っているアナ
リストの名刺の数で決まる

ファンドマネジャーだからといって、好き勝手な銘柄に投資できる
わけではない。「ユニバース」と呼ばれる投資していい銘柄が決ま
っているのだ

見方を変えると、株価操縦で悪いのは我々投資家ではなく、ボロ会
社が上場していること自体ではないだろうか

ポイントは、なるべく早く”タダの株”を手に入れられる銘柄かど
うかだ。それを把握するのが、仕手筋の”ファンダメンタル分析”

結局のところ、株価は需給で動く

実力があっても、人を呼び寄せる能力がなければカリスマにはなれ
ない。しかし、実力がなくても人を呼び寄せる能力がある虚業家は、
カリスマになれる。つまり、新たな仕手筋の本尊になりうるのである

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『仕手の現場の仕掛け人真実の告白』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478631271
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■目次■

第1章 仕手株とは何か
第2章 歴史的変遷を知る
第3章 職業としての株式投資
第4章 現在の株式市場と仕手筋の錬金術
第5章 投機的株価形成のしくみ
第6章 市場の未来

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『コトづくりのちから』

2006年08月04日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244954

本日の一冊は、かつて花王の代表取締役社長を務め、同社の大躍進
を支えた著者が、モノづくりやマネジメント、マーケティングの根
幹にある「コトづくり」の重要性を語った一冊です。

本書の要点をかいつまんで紹介すると、成功するモノづくりには、
常にモノに先立つ「コトづくり」がある。

その「コト」こそが、社員を奮い立たせ、チームの力を結集し、最
終的に顧客をも巻き込む、というわけです。

考えてみれば、すべてのモノはただモノとしてだけ存在することは
ありません。まして人間活動、企業活動に関係するモノであれば、
それはすべて「コト」をその根っこに持っているわけです。

本書では、この「コトづくり」の重要性をトップが理解し、実践す
ることが重要と説き、さらに実際に成功した企業の例を挙げています。

マン島T・Tレースの完全制覇を掲げ、社員を鼓舞したホンダや、
プリウスの開発で業界自体を動かしたトヨタ、閉園寸前から、動物
本来の生態に即した「行動展示」で奇跡の復活を遂げた旭山動物園
など、さまざまな事例を挙げながら、「コトづくり」の実際を説明
しています。

各社がつくっている「コト」の例は、すなわち従業員や顧客を喜ば
せ、やる気にさせるアイデアの宝庫です。

経営者はもちろん、現場レベルのマネジャーも、ぜひ読んでいただ
きたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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効率という視点だけを考えれば、収益性の予測できない新製品やサ
ービスの開発のために優秀な人材を配置したり、研究開発コストを
かけたりするのは、ムダなことに見えるかもしれません。しかし、
それでは、現在はよくても、その会社の将来は見えてこないのです

よく「いまは個の時代」といわれますが、個がいくら強くても集団
は強くなりません。個は全体という集団に支えられて、その強さを
発揮できるのです

よく「モノづくりは技術が肝」といわれる。しかし、技術だけでは
よいモノはできない。研究者や技術者が自分たちの仕事に夢を持ち、
情熱を燃やしてその能力をフルに発揮できるような仕組み、人を心
から燃えさせるコトづくりが基盤になければならない。「よきモノ
づくり=技術×コトづくり」なのである

祭りというコトづくりが職人たちの技と心意気を育成してきた

もし世界を客観的に見ることをやめれば、この世界がモノだけで成
り立っていないことに気が付く

ケネディがアポロ計画へのゴーサインを出し、NASAという組織
=仕掛けを用意しなかったら、月面着陸の成功はなかったに違いな
い。「人類を月に送ろう」というコトづくりが、米国の宇宙開発を
多く前進させたのである

プリウスは競合他社にも影響を与え、これからの自動車づくりの方
向の一つを世に示した。真に強いコトは、強い伝播力をもって外へ
と広がっていく

失敗を恐れるよりも、チャレンジ精神が萎縮することを心配すべき

経営の本質は新しい製品やサービスを創造することにある。その新
しい価値を創造していく源泉は社員の”知”にある

市場競争に絶対的な勝者は存在しない。また、いつ入れ替わるか、
より強い他社がいつ現れるかわからない、だから、企業の経営もい
たずらに量的拡大を目標にした消耗戦を挑むのではなく、各社はそ
れぞれにコア技術を大切にした独自の質を追求すべきだと思うのである

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『コトづくりのちから』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244954
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■目次■

第1章 コトづくりがモノづくりを導く
第2章 モノづくり経営とコトづくり
第3章 コトづくりを支える思想

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『マーケティングの革新』

2006年08月03日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447850265X

本日の一冊は、先日亡くなったというマーケティング界の巨人、セ
オドア・レビット氏による普及の名著です。

1963年の初版以来、版を重ねているという超ロングセラーですが、
なるほど、読めばその理由がよくわかります。

もちろん、40年以上も前の本であり、本書に今すぐ使えるマーケテ
ィング手法を望むのはナンセンスです。

しかしながら、本書のメッセージの中心にある、「マーケティング
R&D」という概念は、いつの時代でも使える考え方だと思います。

本書のなかで著者は、自社のビジネス価値を再定義をしなかったた
めに衰退した鉄道会社の例を挙げていますが、多くの企業は、鉄道
会社と同じ理由で衰退の道をたどります。

そうならないために、経営者はどんな姿勢でマーケティングに臨む
べきか、そしてマーケターはどんな点に着目して未来を予測すれば
いいのか、本書にはまさにそのヒントが書かれています。

読んでいるうちに、マーケティング書を超えて、マネジメントや仕
事術の根幹にまで迫ってくる、充実の内容です。

マーケターのみなさんは、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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変化の激しい時ほど、変化しないものが多く残る

マーケティング開発部門が成功するのは、社風としてつねに現行の
やり方に疑問を抱く必要が強調されていて、マーケティング開発部
門に対して現行のマーケティング方式の改善策をつねに検討し計画
するよう要請されている場合である

どんなによいものでも、いつかはうんざりするようになる。スーパ
ーの店はますます大きくなり、製品の種類はますます多くなる。買
い物に時間がかかる。求めるものを探すのがたいへんだ

今日、鉄道会社が危機ににみまわれているのは、旅客と貨物の輸送
が他の手段に奪われたためではなく、鉄道会社自身がそれらの需要
を満たすことを放棄したからである。鉄道は自らを輸送事業と考え
るのではなく、鉄道事業と考えてしまったために自分の顧客を他へ
追いやってしまった

新しいマーケティング方法を考え出してテストすることを任務とし
た「マーケティング開発部門」の話題は、なぜわれわれの耳に伝わ
らないのだろうか

「われわれはすべて未来に関心をもつべきである。なぜなら、われ
われは余生をそこでおくらなければならないから」(チャールス・
F・ケッタリング)

◆未来を予測するための要件
1.社会の体制と方向を理解すること
2.消費者の潜在的・潜在的な動機づけ、願望、ニーズを理解すること

製品やサービスを大衆の前に並べる時にはいつも、新しい心理的安
心感を創造しなければならない

革新が大きくて新奇であるほど、対象となる消費者に深くしみ込ん
でいる習慣を変える力も大きい

リサーチャーは専門技能者として本来あるべきように行動すべし、
事実や数字で直ちに証明できなくとも、自分の信じることを語るべし

今日、多くの会社がカネをかけた割に売上を伸ばしていない理由は、
カネのかけ方が足りないのでもなければ、カネのかけ方がまちがっ
ているのでもない。カネの使い方が首尾一貫していないのである

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『マーケティングの革新』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447850265X
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■目次■

1.なぜ顧客はいつも不満を残すのか
2.変化を先取りし、変化を創造する―これが戦略だ
3.経営者の近親眼が悲劇を招く
4.短期戦術と長期計画の関係
5.マーケティングR&Dの勧め
6.会社を永続させる未来計画の進め方
7.未来思考のフレームワーク
8.マーケティング開発部門はどうあるべきか
9.市場調査のどこに問題があるか
10.芸のない類似性に落ち込む製品広告
11.求心的マーケティングの時代

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『決断の本質』

2006年08月02日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234943

本日の一冊は、ハーバード・ビジネススクールで、経営意思決定の
コースを受け持つマイケル・A・ロベルト教授が、組織を成功に導
くための意思決定プロセスを論じた一冊。

意思決定論の世界では既に常識。でも、一般のビジネスパーソンは
まだまだ知らない、という数々の研究成果から、リーダーとして人
を導くためのヒントをたくさん提示しています。

「独断か、合議か」といったありがちな二元論ではなく、リーダー
が意思決定プロセスをケアすることによって、より良い決断が生ま
れる、という主張を展開している点が特長です。

また、本書の中で著者は、ルールを破って5人が死んだ「エベレス
トの悲劇」や、打ち上げ時に断熱材の破片が機体に衝突したという
コロンビア号の事件など、意思決定のまずさが災いにつながった例
をいくつか挙げ、多くの組織が陥りがちな罠を明らかにしています。

チーム内の政治やカルチャーが、いかにして失敗の原因となるのか、
そしてこれらの罠をどうやって避ければいいのか。

本書のなかには、まさにその具体的方法が書かれています。

人間が本来持つ自尊心や情熱を、どうやって組織の成功につなげて
いくか。組織を率いる立場にある方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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コンセンサスには重要な要素が二つある。それは、決定された行動
方針に対する高度のコミットメント、およびその理論的根拠に対す
る強固な共通の理解である

大抵の人は、「埋没費用の偏見」の影響を受けやすい。つまり、時
間や金銭、その他の資源をかなり投資している場合には、欠陥やリ
スクがある行動方針に対しても、コミットメントを増やす傾向があ
る。前進するかどうかを決めるときに埋没費用に執着して、「損失
を取り戻そうと、ますます深みに落ち込む」ケースは多い

意思決定のプロセスが一進一退で進むにつれて、多くの学習と改善
の機会が生まれる(中略)実効性のある意思決定を下すには、反省
や修正、学習のための健全な小休止が必要なのだ

「現実を直視せよ。……世界をありのままに見よ、こうあってほし
いという目で見てはならない」(ジャック・ウェルチ)

◆意思決定プロセスの4C
composition:メンバー構成
context:コンテキスト(背景)
communication:参加者間のコミュニケーション
control:意思決定のプロセスと内容をコントロールするための方法

心理的に安全を感じさせるような雰囲気を作り出せば、組織内の全員
が協力して問題解決にあたり、また学習する意欲を起こす

意思決定プロセスから情熱や感情を排除してしまうことは、ほぼ不可
能であるだけでなく、逆効果になりかねない

◆他人に「自分の意見は確かに尊重されている」と思わせる方法
1.プロセスのロードマップを用意する
2.公正な物事の見方を強調する
3.積極的に意見を聞く
4.意思決定の根拠を説明する
5.意見をどのように反映したかを説明する
6.謝意を表明する

「人は自分の意見を聞いてもらいたいのだ。そして聞いてやりさえ
すれば、次にほしがるのは、本当は結論なのだ」(あるマネジャーの言
葉)

自制心というのは、恐れを感じずに他人の意見を受け入れる能力だ

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『決断の本質』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234943
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■目次■

1.意思決定プロセスを導く
2.意見の対立を促す
3.コンセンサスを形成する
4.新たなリーダーの条件

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