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『「プロ経営者」の条件』

2005年07月29日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198620369
本日の一冊は、起業からわずか10年で年商1400億円、東証1部上場を達成した、グッドウィル・グループ会長の折口雅博さんによる久々の新刊です。

折口さんの著書は、起業家にビジネスの視点と勇気を与えてくれるものが多く、かくいう土井も社会人になるかならないかという頃、『起業の条件』を読んで感銘を受けた一人です。

※参考:『起業の条件』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198620369

順調だった父親の経営が突如傾き、豪邸暮らしから一転、貧しい生活を余儀なくされた折口少年が、人生をどうとらえ、いかにして起業を成功させるに至ったか…。

強烈な上昇志向とハングリー精神に、心打たれる方、抵抗を感じる方、さまざまでしょうが、語られていることは、起業家にとって重要なことばかりです。

自らの半生について書いているので、前著と若干かぶる部分もありますが、それを差し引いても、刺激的な一冊です。

すべてのビジネスパーソンにおすすめします。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「どうやって中に入ろうか、どうやって出世しようか」と考える人と「どうやったら創れるか」と考える人とでははっきり言って次元がまったく違います。どちらが社会人として伸びるか、いい仕事をするか、社会に貢献できるかといえば、答えは明白

目標を達成するには、そのための根本となる土壌が必要であると私は考えています。悔しさ、コンプレックス、惨めさなどの負の感情は、結果的には私の起業の原点になり、強い精神的なエネルギーを育んでくれた

ディスコでも、他のビジネスでも同じです。本質を突かなければ、継続的な成功は絶対に望めません。これを私は「センターピン理論」と呼んでいます

かっこいいもの、大きなものを売ろうと考えてはいけない。小さな商品が案外高い収益を上げる。苦しいこの時代に得た教訓は、後の「軽作業専門のアウトソーシング」という地味なビジネスにチャンスの糸口を見つけることへとつながっていったのです

システムをうまく活用できているために損益分岐点が低い(中略)だから、すばやく拠点を展開できる

何が本質なのかという部分を考えてやっていけば、雑音などに動じることはありません

完璧を目指すのはとてもいいことでもあるのですが、9割まで固めていくのと、7割の出来で次に進むのとでは、時間が3倍違ってきます

迂回して危険を避けることはとても重要な能力

お客さま第一主義とは、その人にとって最もふさわしいあり方を一緒に考え、創造していくこと

◆企業が成功する3つの条件
1.「夢と志」を持つこと
2.「技術と仕組み」を持つこと
3.「執念と鉄の意志」を持つこと
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『「プロ経営者」の条件』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198620369
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■目次■
1章 いつか、でっかいことをしたい
2章 どん底からの再起
3章 何が成功を呼ぶのか
4章 ビジネスと社会貢献の両立
5章 プロ経営者の発想と技術
6章 挑戦者たちの社会を
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