N試作場

ジャンルにとらわれず、新しい組み合わせ、おもしろいことを考えていきます。

独自の言葉を創る

2012年02月19日 | ビジネス試論
 

ディズニーの特集を読んでいて、あらためて気になったことがありました。

それは、ディズニー独特の用語があるということです。

働いている人は「キャスト」で、お客さまは「ゲスト」とか、
その程度は知っていましたが、

あらためて、ネット検索したら、
「ディズニー用語」をまとめているウェブサイトがたくさんありました。

今回読んだ『週刊ダイヤモンド』の記事中からピックアップすると
こんなものがあります。


イマジニアリング
「イマジネーション」と「エンジニアリング」の合成語。
夢をかたちにするために140種類の技術分野で1200人のメンバーがいる。


オーディオアニマトロニクス
ディズニーでは「ロボット」をこう呼ぶ。


リビングキャラクター
“頭脳”を持ち、目の前のゲストと双方向のコミュニケーションができるロボット。
自立型のミッキーマウス・ロボットも構想中とのこと。


独自の言葉があるということは、独自の概念、独自の夢があるということです。

企業文化やブランドだけでなく、
テクノロジーでもディズニー独特の用語があることに注目したいと思いました。

ネットで、ウォルト・ディズニーのこんな言葉も見つけました。

 君たちはみんな、
 世界中でもっとも素晴らしい場所を夢見たり、
 想像したり、デザインしたり、造ることができる。
 しかし、その夢を現実のものとするのは人である

 我々が売ろうとしているものは、
 ファンタジーや物語を信じる気持ちだ。
 背景が本物のように見えないと、
 決して受け入れられてはもらえない。



さて、ディズニーに限らず、
成功した企業の創業者の言葉は、たいていユニーク(unique)です。

私が創業者の伝記が好きで、よく読むのは、
創業者独自の言葉、表現、文脈の捉え方を学べるからです。

言っている内容は同じだったりするのですが、
みなさん自分なりの言葉で表現されています。

一方、日々、自分の職場で耳にする言葉というのは、
たいていは「手垢のついた言葉」です。残念ながら。

経営層のメッセージに触れて、
げんなりしてしまうこともあります。

自分が見聞きする限り、
日本の大企業のトップメッセージなどにも
そういったものが散見されます。

しかし、イノベーションということを考えると、
独自の言葉や表現でメッセージを伝える能力は、
ますます大切な能力かと思います。

日本はこれから厳しい状況を生き抜いていかなければならないし、
各企業が古い体質から脱皮していくことが日本の力になる思います。

では、そういう自分は、会社の中でどんな取り組みをしているかな
と振り返ってみると、

まずは、自分独自の言葉で業務に関連した発信を行うこと、
また、自社ならではの言葉や文脈を発見し共有できるように貢献すること。

以上の2点かと思います。

微力ではありますが、日々心がけて実践しています。