ポーランドからの報告

政治、経済からテレビのネタまで、詳細現地レポをお届けしています!

カティンの森事件犠牲者の記念日

2007年04月13日 | 歴史

今日4月13日は、 カティンの森事件犠牲者の記念日-Światowy Dzień Pamięci Ofiar Katynia でした。

カティンの森事件 とは、第二次世界大戦初期に、ソ連のスモレンスクにほど近いカティン(Katyń)の森で、約25,000人ものポーランド人の戦争捕虜・インテリ・軍幹部などが、ソ連のNKVD(ソ連の内務省、秘密警察)によって、銃殺され埋められた事件です。事件から60余年が経過し、ご遺族の方もかなり高齢になってきており、決してこの事件が風化することのないよう、このように「カティンの森事件犠牲者の記念日」が設けられ、犠牲者を追悼するセレモニーが開かれています。二年前の2005年には、ロシア大使館前にて抗議デモも行われました。

  

ポーランドを代表する歴史映画監督であるアンジェイ・ヴァイダの最新作、
「Post Mortem.Opowiesc Katynska (カティン物語)」も、このカティンの森事件をテーマにしています。ヴァイダ監督自身、この事件で父親を亡くしており、監督生命をかけた渾身の作品となっています。写真はクラクフ、ヴァヴェル城の入り口付近にたつ、「カティンの森事件犠牲者の碑」です。ヴァヴェル城の前という一番目立つ場所に立てられており、まるで、この歴史的な事件を忘れることのないよう、世界中からの観光客に呼びかけているかのようです。

ポーランドからの報告