『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

大晦日

2008年06月11日 | 伝説
天保12(1841)年に、いわきの地に生まれ、
大正元(1912)年に没した
大須賀筠軒(おおすが いんけん)が、
明治25(1892)年に書き記した
『磐城誌料歳時民俗記』(歴史春秋社刊)を
今回もまた、紐解くこととする。

さて、『磐城誌料歳時民俗記』の陰暦12月大晦日の項には、
次のような記述がある。

大晦日 大歳トイフ。正月十四日ヲ小歳トイフニ對ス。
按ニ、支那ニテハ、冬至前一日ヲ小歳ト為シ、冬除夜トス。
冬除夜ハ歳除夜ニ對スルナリ。

これを現代的な表現に改めると、
次のようになるかと思う。

大晦日 「大歳」ともいう。
正月14日を「小歳」と対になっている。
中国では、冬至の前の日を「小歳」とし、
「冬除夜」とも言う。
「冬除夜」は「歳除夜(大晦日)」と対になっている。
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