日本の競馬界は、この1週間で、皇帝シンボリルドルフとサッカーボーイという二頭の至宝を失ってしまった。ー合掌ー
皇帝シンボリルドルフは、文字通り皇帝だろう。その絶対的な強さは、日本の競馬史に燦然と輝く。子供のころに、84年の有馬記念の三強対決というのが、強く印象に残っている。無敗の三韓馬シンボリルドルフと日本初のジャパンカップ制覇という偉業を達成したカツラギエースと前年の三冠馬であり天皇賞秋をレコードで制したミスターシービー。究極の三強といってもいいだろう。これ以上豪華な対決というのはないように思う。そんな中でも、断然の一番人気にこたえて完勝したシンボリルドルフの強さというのが強烈だった。
サッカーボーイは、日本の競馬史に“スピード”という革命を起こした。函館で叩き出した1.57.8というのはいまだに破られていないほどの凄まじい記録だった。
シンボリルドルフにしても、サッカーボーイにしても種牡馬としても大成功をおさめていたというのが、さらにすごい。だからこそ、日本の至宝でまちがいないだろう