小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
(リンクはご自由にどうぞ。ただし転載はご遠慮ください。)

震災に背を向けないで

2005年04月21日 11時48分11秒 | 新潟県中越大震災・地震
チビが先週から登園時(私と離れるとき)に泣かなくなりました。
●晴れの日が続き気分的に明るくなってきたこと。
●福岡の方には申し訳ないけれど、ここ最近になって余震が落ち着いてきたこと。
が起因しているかもしれません。

今までの半年間。
いろんな声がありました。
ママさんがそうやって震災に関する活動を続けることはもしかしたらチビちゃんにとって辛いことなのかもしれないよ?
とアドバイスをいただいたこともありました。

そうなのかもしれない と思ったこともありました。

でも、小千谷の町はそこらじゅう地震の爪あとがくっきりです。
思い出さない日などないのです。
今も窓に目をやれば、片付けのすすんでいない倒壊した家屋が目にとびこんできます。

震災を無理やり「意識しないもの」と目を背けるのではなく
この貴重な体験を踏み台にしてみんなで乗り切るようにしよう と子供たちにはそう考えて欲しかったのです。
辛かったけど、まわりの人たちと協力しあい、たくさんの方からのご厚意を受けることでこの震災を乗り切った子供たちは一段と強く優しくなってくれると信じています。

「市民会館にいたお兄ちゃんとこまた行こうね!」(シール販売でボーイスカウトのお兄さんに遊んでもらったこと)
「ぼくのバッグに立ち上がれ(ステッカー)貼って♪」
「またごちそう食べにつれてって。」(かわらちゃんの送別会のこと)

チビが最近こんなことを繰り返し言うようになりました。
私が連れまわしていた先でチビはチビなりにイベントを楽しんでたことがわかり安心しました。

今週になりチビに更に変化が現れました。
自分でお支度をするようになったのです。
おちょうめんにスタンプを押したり、スモックをフックにかけたり。
やっと自分のことを自分でやろうとする意欲が出てきたようです。
半年かかりましたが、チビは着実に快方に向かっています。
ちょっぴりほろり。

もうすぐ船岡の桜が咲きそうです♪