大助の駆けある記

日本共産党・木佐木大助の山口県議会通信

卑屈な対米従属の極致…在日米軍海兵隊・岩国基地

2015年06月09日 | 記事
 戦争法案との緊迫した闘いが続く6 月5 日、終日雨降る中、党山口県議団は岩国へ。
 松田一志岩国市委員長と合流し、岩国県民局での聴き取りを行ない、総合庁舎内の土木・農林・健康福祉センター・児童相談所・県税など表敬訪問しました。

 その後、久しぶりに、フェンス越しに岩国基地を覗き込みました。
 二〇一七年に、空母艦載機を厚木から岩国に移駐させることを目論む日米政府。地元岩国市も山口県も、「理解はする」と言っても、反対世論の広がりに未だ「容認する」とまでは言えない県・市を見透かすかのように、国民の税金・思いやり予算を使って、工事が急ピッチで進んでいます。
 この1・5倍に拡張された広大な米軍岩国基地の広さは、789㌶。205㌶といわれる辺野古新基地建設計画の3倍以上です。卑屈な対米従属の極致・売国政治の典型が、まさに「ここにあり」です。
 沖縄県民の歴史と尊厳をかけ、闘いを全国に広げる沖縄に連帯し、山口県でも頑張り続ける決意を、新たにしています。

▼米軍にモノさえ言えぬ異常
 米海兵隊岩国基地で一月二〇日に発生した燃料漏出事故と、五月二一日に市街地上空を終日飛び回った飛行訓練の問題で、「住民投票を力にする会」(松田一志代表)は五日午前、松田氏はじめ13人が参加し、岩国市に申し入れを行いました。
 燃料漏出事故で汚染された土壌については、「産業廃棄物として場外の処理場で処理した」との市議会答弁(三月六日)と、日本共産党県議団や松田氏らが行った中四国防衛局への申し入れ(同一二日)での「基地内に仮置きし、処理していない」という回答で、重大な食い違いが明らかになりました。
 応対した基地政策課は、四月二二日には防衛局から「処理した」と報告があったものの、「市として現場調査はしていない」と回答。松田氏らは「市の受け止め方の問題が浮き彫りだ」と指摘し、「防衛局に再度実態の確認を」と求めました。
 飛行訓練については「四月二二日の苦情件数は125件で、市街地上空での飛行は控えることなどを基地へ申し入れた」と答え、「基地へは騒音が市民生活に影響を与えたという観点で申し入れており、ターゲッティングパッド(オスプレイなどの自動操縦用の地図作成のためのビデオカメラみたいな装置)の使用など訓練や作戦目的を主眼におくものではない」と回答。
 参加者は「騒音だけの問題ではない、市民の財産が標的にされていたかもしれない」「こちらから情報提供しているのになぜ問い質さないのか」と批判、「市は住民の安全を守るために、米軍の傍若無人さを許さない態度を本気で貫くべき」と追及しました。

■「新波」を観劇…感激しました

 下関市立大の学生時代の後輩、加藤孝明さんが団長をつとめる「劇団新波」の公演がシーモールホールであり、久しぶりに観劇しました。
 下関を拠点に、「笑いあり、時には涙あり、そして怒涛のクライマックスで締めくくる」ことを身上にした劇団です。
 今回の演目は、赤松美花さん作・演出の「真夏のクリスマス」でした。
 照明や音響効果を生かした躍動感あふれるステージとともに、作品のベースには「医学の進歩と倫理の問題」や「環境問題」へのメッセージが込められ、「人類はもとより生命体としての地球の未来」を考えることになった舞台でした。
 同時に、ここでは「戦争や原発・核兵器」の問題は一切触れていませんが、誰もが思い至る内容で、とても感動させられました。
 ひと時の異空間の舞台。新たなエネルギーをいただきました。

■9条体制根底から覆す暴挙許すな…憲法研究者が戦争法反対の声明
 戦争法案(安保関連法案) に反対する憲法研究者らが6月3日、東京・参院議員会館で会見し、同法案のすみやかな廃案を求める声明を発表しました。
 記者会見では、全国の憲法研究者が強い危機感を抱き、3日午後までのわずか1週間の取り組みで173人からの賛同が寄せられ、今後も増える状況だと報告されました。
 声明は、同法案について「これまで政府が憲法9条の下では違憲としてきた集団的自衛権の行使を可能とし、米国などの軍隊による様々な場合での武力行使に、自衛隊が地理的限定なく緊密に協力するなど、憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底からくつがえすものである」と批判。「戦争法案と呼ばれていることには、十分な根拠がある」と指摘ししました。
 さらに、昨年7月の集団的自衛権行使容認の「閣議決定」や日米ガイドラインの改定など、法案策定までの一連の手続きも「立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反する」と強調。国会に同法案のすみやかな廃案を、政府に「閣議決定」と日米ガイドラインの撤回を求めています。
 この会見には、呼びかけ人として、下関革新懇でもおなじみの永山茂樹東海大法科大学院教授も出席しています。