一般質問最終日、私の質問冒頭に、議長への「礼」問題について触れました。
これは、一般質問初日に自民党新生会所属の橋本議員(岩国)から、「議員が登壇する際、議長だけでなく日の丸にも礼をし敬意を示すように」との「お願い」を受け、その後質問を行う各議員の多くが、日の丸への礼を行い始めたからです。
保守系会派が行うのはさておき、民主党の加藤議員(下関)や戸倉議員(周南)、果ては公明党の先城議員(下関)まで日の丸への「礼」をして登壇したことは、国政での民自公一体化が進む姿を思わぬ形で、県政でも浮き彫りにしたものではないでしょうか。
ことは日の丸問題です。前日の合志議員(山口)の発言も受けて、日本共産党県議団の態度をあらためて表明しました。
日本共産党の木佐木大助です。
初めに、議長への「礼」について、一言申し上げます。
昨日、合志議員が「これまで議長への礼には、知事とともに日の丸への敬意込めてやってきた」と申されました。私も、「議長への礼には、知事への敬意も込めて」これまでやってきましたが、私の場合は「日の丸」の旗は含んでおりません。これからも頭を下げるつもりはいっさいありません。
これは、私にとって信条であり、日本共産党の矜持・節操の問題でもあります。
私たちにとって壇上での礼は、議長と知事への敬意、この2つのみであること、誤解がないよう、あえてこの場で表明させていただきます。
それでは、通告にしたがって質問を行います。
●赤字解消のためなら「何でもあり」か
今議会の一般質問も最終日を迎えた。これまでの論戦を踏まえて、五点お尋ねする。
①県の基本スタンスである「普天間基地移設の見通しが立たないうちに空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることはできない」 についてだ。
「普天間基地移設の見通し」について知事は、「少なくとも沖縄県知事が理解を示されること」と答弁されたが、この立場に変わりはないか。
②「個別の再編案は全体としてパッケージである」という認識について伺う。11月17日の会談で一川防衛大臣は、この県のスタンスを「重く受けとめる」と応えたそうだが、ここで思い起こすのは前任の北沢防衛大臣が記者会見で、こうした知事のスタンスを 「評論家的」と断じていたことだ。
同じ民主党政権でありながら、こうも対応が違うのでは、一川防衛大臣の言明を信用できるのか。
③「これ以上の負担増は認められない」について伺う。「負担増」は、知事がいう「機能強化」とは別の概念であり、所属機数が増えたり、騒音や事故の危険性が高い機種への変更は「負担増」にあたると考える。
米軍はいま、CH―46やCHー53の後継機として、オスプレイの配備を始めようとしている。オスプレイは開発過程で4回墜落し、30人が犠牲になり、05年の量産開始後も事故が続発している。騒音も現行機より増大するとの報道もある。
このオスプレイについて米海兵隊は、岩国基地での運用を想定した環境調査を始めたことが、新聞報道などでわかった。オスプレイの岩国基地での運用や配備は「新たな負担増」そのものと考えるが、見解を伺う。
④「地元岩国市の意向を尊重する」について。福田市長が国に求めている「安心・安全対策の推進」の中には、「日米地位協定の見直し」など大切な課題が多くある。市の要望であるとともに、県も同様の立場と考えるが、どうか。
⑤福田市長が市議会などで、「米軍住宅の建設は、艦載機移駐の準備行為として容認せざるをえない」とされていることについてど う考えているのか。
これでは、「普天間移転の見通しが立つまでは艦載機移駐は認められない」という基本スタンスを最初から後退させることにつな がりかねない。福田市長とも協議して、少なくとも「見通しが立つまでは、愛宕山開発用地に、杭一本、打たせない」というスタンスで、足並みをそろえるべきと考えるが、どうか。
●わが党は、藤本議員も指摘したとおり、県が愛宕山開発用地を国に売却することは、沖縄、鹿児島両県など、米軍再編の押しつけに反対して、奮闘している人々への裏切り行為であり、断じて容認できない。
そのうえで、知事が愛宕山開発用地を国に売却する際に結ぶと言われている「確認文書」には、少なくとも今指摘した五点の懸念が払拭できるだけの内容を盛り込むべきと考えるが、知事の見解を伺う。