読む日々

テーマばらばらの読書日記

みかづき

2017-04-15 | 小説・現代
森絵都「みかづき」



本屋大賞ノミネート作品。最初、新聞か雑誌で紹介記事を読み、次にgooブログで感想を読み、絶対読もう!と買い求めて読み始めたら、普段読ませて頂いているブログの主さん数名もタイムリーに「読んだ」と書かれていて、そしてみなさん「よかった」と。

親子三代に亘り、塾と教育業界を舞台に、戦後民主主義の変化や、国の方針の変化、それによって各世代の特徴がどうなっていったか、を、まるで大河ドラマか歴史の教科書のように、フィクションなんだけどまるでノンフィクションか、と錯角するようなストーリーだった。

家族の物語としても面白く、親子や夫婦の在り方に涙が滲んだり。
けど何より、どんな子供にも教育を授け、自分の頭で考える人間を作りたい、と奮闘した女性と夫で蒔かれた種が、現代において孫の一郎によって、経済的、家庭的事情から塾に通えず公教育から落ちこぼれた子供達に無償で勉強を教える団体の活動に結び付いたことがすごい。

あと、題名の意味にも深く頷けた。

息子の成績に悩む自分にとっても、声かけ、見守り、の参考になる内容盛りだくさんで、子育ての参考書にもなり得るかも。

これは、何度も読み返したい一冊。買ってよかった‼オススメしてくれた皆さんに感謝!


満足度200