読む日々

テーマばらばらの読書日記

水のねこ

2016-06-15 | 絵本
「水のねこ」テルサ・トムリンソン作/久慈美貴訳/高橋常政絵

写真撮る前に返却してしまった。

終戦後間もなくのイギリス、カーリングローブが舞台。
母の出身地であるこの土地に引っ越してきた姉弟。川で遊んでいた時、緑の目の猫に出会う。その場で母の友人の息子と知り合い、その猫は連れて帰れないと聞かされ、実際ある場所まで行くと重くて運べないことに気づく。

この地には、昔飢饉から救われた史実に乗っ取り、カーリング豆を年に一度食べるお祭がある。
その伝説と、猫の正体である男の人魚の行動にはある関係が。

人魚を海へ返すべく奮闘する3人と、人魚を昔助けた少女の亡霊からの手助け。

どんどん引き込まれるし、お話の展開も自然だし、とても面白い本だった。

娘の結婚

2016-06-15 | 小説・現代
小路幸也「娘の結婚」

9歳で母を亡くした娘。男手1つで育て上げた25歳の娘が結婚したいと。相手はなんと、娘が幼い頃マンションの向かいの部屋に住んでいた一家の息子で、娘にとっては幼馴染。偶然再会したという。

昔から優しいよい子供だったし、職業も申し分ない。良縁と思われたのだが、彼の母には悪い噂が。亡くなった妻はなんと言っていたか思い出せるようなないような。

娘を想う父の葛藤。そして先方の両親と会い出た結論は。


うわー、なんかいい話!
人の印象や噂って、主観が殆どだから惑わされちゃいけないんだな、と肝に命じることができたし、主人公はどこまでも冷静で良いおとうさん!

みんな幸せに暮らせるといいな。

途中ミステリー的な要素もあるし、そして読後感が良い。ドラマにもいいかも。

満足度95。ちょっとあらすじっぽい書き方が気になった。