荻原浩「ママの狙撃銃」
ギャグっぽい小説かと思って借りたら、相当シリアスだった。
アイルンド系アメリカ人の祖父に、オクラホマで育てられ、祖父亡きあと、祖母の故郷の日本へ追いやられた曜子。
平和な生活を送っていたところに、25年前、仕事を命じたKというエージェントから突然連絡が・・・。
なんと!祖父はプロの殺し屋で、その祖父の代わりにアメリカで一度だけ、祖父仕込みの腕前の銃で暗殺をしていた、という主婦が主人公。破天荒な設定なのに、ギャグじゃないのがすごい。そしてその設定に違和感なく立ち迎えている自分にびっくり。
それくらい、心理とか背景とかの描写が完璧、ってことです。
今回も家族を守る為暗殺を引き受けちゃうんだけど、人を殺すということは自分も殺して行くことになる、というラストがせつなくて。
最後は幼稚園児の息子に救われるんだけど、本当の救いじゃないしね。
小説としてはかなり面白かったです。
満足度90
ギャグっぽい小説かと思って借りたら、相当シリアスだった。
アイルンド系アメリカ人の祖父に、オクラホマで育てられ、祖父亡きあと、祖母の故郷の日本へ追いやられた曜子。
平和な生活を送っていたところに、25年前、仕事を命じたKというエージェントから突然連絡が・・・。
なんと!祖父はプロの殺し屋で、その祖父の代わりにアメリカで一度だけ、祖父仕込みの腕前の銃で暗殺をしていた、という主婦が主人公。破天荒な設定なのに、ギャグじゃないのがすごい。そしてその設定に違和感なく立ち迎えている自分にびっくり。
それくらい、心理とか背景とかの描写が完璧、ってことです。
今回も家族を守る為暗殺を引き受けちゃうんだけど、人を殺すということは自分も殺して行くことになる、というラストがせつなくて。
最後は幼稚園児の息子に救われるんだけど、本当の救いじゃないしね。
小説としてはかなり面白かったです。
満足度90