対等だと思われている(思いたい、またはそうであると思い込んでいる)支援関係だが、現実として、それは幻想に過ぎない。
どんな支援関係も対等な状態には、ない。
クライアントは一段低い位置にいて、
支援者は一段高い位置にいる。
それは、情報を持っているものと、情報を請うものとの差である。通貨で考えてもらえると分かりやすい。
そこで、
「クライアントが陥りやすい5つの罠」
①最初の不信感
仮定上の問題を持ち出してくる場合(つまり核心ではない)、助言や指導をした結果、真の問題が何かを知る機会が失われる。この問題に真摯に取り組んでも、人間関係を対等なものにするには、ほとんど役立たない。
②安堵
クライアントは支援者に依存し、従うことを歓迎する感情になる。これは「罠」になる。
③支援の代わりに、注目や安心感、妥当性の確認を求めてしまう。
④憤慨したり防衛的になる。
実はクライアントは、支援者を無能に見せる機会を探している。
⑤ステレオタイプ化、非現実的な期待、対人知覚の転移。
親とか、好きな教師として、支援者を見てしまう。
全部単純化してまとめると、こうなりやすい。
「核心ある問題提起を行わず、現状の妥当性を正当化し、憤慨して支援者の無能をあざ笑い、かつ、依存して答えを求め、かつての好ましい人物と同一視する」ということだ。これ、全部ある人も、いる。または、どれか1つという人は少なくない。
なぜ、こういう「罠」に陥りやすいのかといえば、前述したように「一段低い」位置にいると思うことから、自己保全のために、防衛として働くことからだろう。
そして、
「支援者が陥りやすい6つの罠」
①時期尚早に答えを与える。
②防衛的な態度にさらに圧力をかけて対応する。→人間関係が壊れ、信頼関係構築はできない。
③問題を受け入れ、相手が依存してくることに過剰反応する。
問題が始まったばかりの段階では、支援者からどのような「助け」を与えられるかについて多くを知らないクライアント…なのです。拒否も受容にも過剰反応はいけない。
④支援と安心感を与えること。
一見よさげですが、違います。
1.支援者が専門医者のように権力のある役作りになってしまう→権威付け。
2.クライアントの地位の低さを助長する。
3.クライアントが全てを打ち明けるとは限らない(!これを勘違いしないように!見ず知らずの人間に全部話すわけはない!)ため実は不適切な可能性がある。
⑤支援者の役割を果たしたがらないこと→放棄。
たとえば「どんなふうに手助けをしたらいいのか…私は本当に分からないんですよ」→いっさい、傾聴がなく支援する気持ちなし。こういう支援者、よくいるのです。恐ろしい…
⑥ステレオタイプ化・事前の期待・逆転移・投影
クライアントの個別化がされず、「まぁ、以前のパターンと同じ」としてしまう。→やっていませんか?
これまた、全部単純化してまとめると
「クライアントの話をちっと聴いただけで、即効答えを出し、自らの権威を位置づけ、『以前にも同じ問題を抱えた人がいたんですよ』と言い、びびりながら、『結局、本当には分からないんですよ』と言う」支援者だ。
こういう人、絶対にいる。見たことあるもの。ひどいもんだ。
クライアントも支援者も、
どのような支援が行われる状況において、はじめのうちは人間関係バランスが悪いため、不均衡から生じる、これらの「罠」に陥りやすい。
クライアントの立場を確立してくれる支援者になる。
これにはまず、支援者はクライアントに対して、どんな役割を演じるか?
これを明確にせねばならない。
次回は、「双方が知らないこと」を。
どんな支援関係も対等な状態には、ない。
クライアントは一段低い位置にいて、
支援者は一段高い位置にいる。
それは、情報を持っているものと、情報を請うものとの差である。通貨で考えてもらえると分かりやすい。
そこで、
「クライアントが陥りやすい5つの罠」
①最初の不信感
仮定上の問題を持ち出してくる場合(つまり核心ではない)、助言や指導をした結果、真の問題が何かを知る機会が失われる。この問題に真摯に取り組んでも、人間関係を対等なものにするには、ほとんど役立たない。
②安堵
クライアントは支援者に依存し、従うことを歓迎する感情になる。これは「罠」になる。
③支援の代わりに、注目や安心感、妥当性の確認を求めてしまう。
④憤慨したり防衛的になる。
実はクライアントは、支援者を無能に見せる機会を探している。
⑤ステレオタイプ化、非現実的な期待、対人知覚の転移。
親とか、好きな教師として、支援者を見てしまう。
全部単純化してまとめると、こうなりやすい。
「核心ある問題提起を行わず、現状の妥当性を正当化し、憤慨して支援者の無能をあざ笑い、かつ、依存して答えを求め、かつての好ましい人物と同一視する」ということだ。これ、全部ある人も、いる。または、どれか1つという人は少なくない。
なぜ、こういう「罠」に陥りやすいのかといえば、前述したように「一段低い」位置にいると思うことから、自己保全のために、防衛として働くことからだろう。
そして、
「支援者が陥りやすい6つの罠」
①時期尚早に答えを与える。
②防衛的な態度にさらに圧力をかけて対応する。→人間関係が壊れ、信頼関係構築はできない。
③問題を受け入れ、相手が依存してくることに過剰反応する。
問題が始まったばかりの段階では、支援者からどのような「助け」を与えられるかについて多くを知らないクライアント…なのです。拒否も受容にも過剰反応はいけない。
④支援と安心感を与えること。
一見よさげですが、違います。
1.支援者が専門医者のように権力のある役作りになってしまう→権威付け。
2.クライアントの地位の低さを助長する。
3.クライアントが全てを打ち明けるとは限らない(!これを勘違いしないように!見ず知らずの人間に全部話すわけはない!)ため実は不適切な可能性がある。
⑤支援者の役割を果たしたがらないこと→放棄。
たとえば「どんなふうに手助けをしたらいいのか…私は本当に分からないんですよ」→いっさい、傾聴がなく支援する気持ちなし。こういう支援者、よくいるのです。恐ろしい…
⑥ステレオタイプ化・事前の期待・逆転移・投影
クライアントの個別化がされず、「まぁ、以前のパターンと同じ」としてしまう。→やっていませんか?
これまた、全部単純化してまとめると
「クライアントの話をちっと聴いただけで、即効答えを出し、自らの権威を位置づけ、『以前にも同じ問題を抱えた人がいたんですよ』と言い、びびりながら、『結局、本当には分からないんですよ』と言う」支援者だ。
こういう人、絶対にいる。見たことあるもの。ひどいもんだ。
クライアントも支援者も、
どのような支援が行われる状況において、はじめのうちは人間関係バランスが悪いため、不均衡から生じる、これらの「罠」に陥りやすい。
クライアントの立場を確立してくれる支援者になる。
これにはまず、支援者はクライアントに対して、どんな役割を演じるか?
これを明確にせねばならない。
次回は、「双方が知らないこと」を。