2カ月前、イギリスのBrexitを達成するにあたって中心的な存在となっていたないファレージが、アメリカのミシシッピ州で開かれていたトランプ派の集会に登場。
日本語の記事を探したら、ロイターが書いていた。
[ジャクソン(米ミシシッピ州) 24日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱キャンペーンの中心的存在だったナイジェル・ファラージ氏は24日、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏の集会で演説し、トランプ氏は自身が英国で主導したのと同様の反体制運動を展開していると述べ、支持する考えを示した。
(中略)
ファラージ氏は演説で、EU離脱をめぐる英国民投票で離脱支持を訴えるにあたり、国内への移民の大量流入に反対を唱えたことが世論が急速に離脱に傾く要因となったと分析。
http://jp.reuters.com/article/usa-election-idJPKCN1100AH
移民がどうしたこうしたなんて、全然メジャーなトピックになってなかったと思うなぁ。
これが動画。
'Mr. Brexit' Nigel Farage Speaks at Donald Trump Rally in Jackson, MS
ファレージが言ったのは、イギリスは6月23日独立したが、そこまでに至る間、主要メディは言うに及ばず、IMFだの巨大銀行、グローバルリーダーが次から次からやってきて、イギリスはEUに残るべきだと言った。最後にはバラク・オバマが来た。彼は私たち(イギリス人)が何者でもないかのように、残れよと言った。
しかし私たちは屈せず、多くのイギリス人、生涯一回も投票行動を起こしたことのない人々にまで広く呼びかけ、そして私たちは勝った。
ちゃんとした人々(decent people)がしっかり団結すれば、私たちはエスタブリッシュメントに勝てるんです。
だから皆さんも、多くの一般人に呼びかけるキャンペーンを続けたほうがいいですよ。
というのがファレージの短いが、いつものように滅茶苦茶歯切れのいいスピーチの趣旨だと思う。(今1回聞いただけでこれだけ記憶に残っちゃうスピーチなのだな、と自分でも驚く。多分趣旨はたがえてないと思う)
英語は苦手だという人も、とりあえず5分ぐらいのビデオなので流し見するのも悪くないと思いますです。
■ ブリッツ vs XXXX
この様子を見て、私はやっぱり一つの説に拘りたくなりますね。もうずっと前、ウクライナ問題が始まった頃に書いたと思うけど、アメリカの反ネオコンの動きというのは、いろんな人がいるけど芯になっているのは概ねブリッツ系の人たちだだろう、という説。
別に人種的に必ずしもイギリス系、UK出身者の末裔である必要はないんだけど、でも、基本はそのへんだろう、という感じを持った人々が2007、8年からいたんです。で、その説は多分正しいんでしょう。
では逆は何なのかといえば、要するに、1913年以降新しく支配層になった人々ではありますまいか。入れ替わったのはまぁ1950年代、60年代を通してだろうと言われているわけだけど。で、この人たちは、民主主義とも自由とも実は何の関係もないわけで、基本的には金融を通じた寡占、独占にしか興味がない。
それを押しのけようという運動がアメリカ社会の中には絶えずあったのだが、今回はそのエネルギーがかなりたまっているということだろうと見えますです。
なんというか、マジで私たちはファシストに抗したのです、という戦線と同じ趣旨なんだと思うんですよね。日本にとっては不都合な話だけど。
結局、マネーを作り出す仕組みとメディア支配を組み合わせて法外に大きな力を持った寡頭勢力に対してノーと言えるのは、広く多数の一般人しかない。もはや、一般人は大人数だというそれだけが対抗できる唯一の武器なんだと思う。
Brexitと不滅の連隊
ということで、Brexitとトランプ現象というのは、偶然ではないということだろうと思うし、チョムスキーもサンダースもヒラリー陣営を押すという状況も実は不思議ではない。
■ 偶然でないBrexit
でね、日本の中では、Brexitは間違ってそうなっちゃったみたいに書いている人が多数いるけど、いろいろ見ているとどう考えてもそうじゃないと思うわけですよ。要所要所で、重要な人が重要な動きをしていると思うもの。
議会を取り戻せ@UK