ほんとにBrexit派が勝った。その上ですぐさまデビット・キャメロン首相は、英国民は自分たちの意志を示したんだからこれは尊重されるべきで、だからこの方向に進むことになる、で、自分はそのキャプテンではないと思うから自分は退きます、というような演説をしていた。
私が思うに、国民投票の結果よりもこの声明が非常に重要。なぜなら、前から書いている通り国民投票には法的拘束力がないから、議会に持ち帰って泥沼にしてEUとの継続審議的な方向に戻すことも不可能でなかったから。多くの人はそれを予想していたとも思う。
が、首相が、あえて離脱を承認することによって、道筋をはっきりさせた。
これは、デビットちゃん一人の判断ではないでしょう。
これまでの成り行きを見ていると誰でも気付く通り、大銀行他はこぞって英国民を脅しつけていた。そんなことしたら大変になる、と。で、主要紙の報道はEU離脱など「あり得ない」というより、「あってはならない」というもので、日本の報道はいつものように主要紙に引きずられるから「あるはずない」になっていた。
私は、微妙に違うんじゃないかと思ってたのでいろいろ背景事情を見たりとかしていた。微妙に違うんじゃないかと思ったのは、いつかの時点で、いわゆる英支配層は、本当に国民投票にかけてもし離脱が優勢ならそれはそれでいこうという考えを持っていたんじゃないのかなと思ったから。で、むしろ離脱でいいと思ってた、という観測を持った。。
テレグラフのアンブローズ・エバンズ・プリチャード(AEP)なんかの動きというのはその示唆を投げる係なんじゃないかと、前からいろいろ書いてますが、今回はまさにそうなんじゃないのかなと思うんですよね。
■ B組は負けつつあるんだろう
で、要するに、今作られてるEUって、ぶっちゃけ旧ナチ組みの流れにある産物でしょ?
前にも書いたことがあったけど、世界中のすべてのお金持ち層が旧ナチ組ではないと思うわけです。支配層とか1%層って人たちにだってそれなりに差異はあるわけでしょ。で、仮にそのナチ組をBチームとすると、対抗するAチームってのがあって、こっちは普段はまとまってないけど反Bチームでまとまる時があるのかも、って話じゃないのかなと思う。第二次世界大戦の時もこの分かれ方があったんじゃないのかな、と。
で、旧ナチ組は人数としては小さいのかもしれないし、歴史的にいえば新参者では? しかし米中銀と武力とメディアを手中にしちゃったから異常な強さを見せているのにすぎない。ぶっちゃけ、手法がファシズムなんだと思う。
というわけで、この新参組のトロキスト的冒険物語をどう終わらせるのかってなフェーズが今なのではなかろうかと、そう思っちょります。
■ それはともかく庶民はどうする
で、その動きの中でいえば、庶民はファシズムに抗する方がよかろうよ、と私は思ってる。
今般のブリッツの動きは、EUこそ新しい潮流みたいなことを説きまくるエリート層が、あたかも司祭であるかのうように、下々をして、なぜ私たちの言うことが聞けないの、バカの癖に、差別主義者の癖に、とやっててるところに、ブリッツ庶民派が最初は右、次に左へと移ってここがボリューム層になって、20年ぐらいかかってある種のrevolt(反乱)をかましたと言えるんじゃないのかな。
それはつまり、結局これなんじゃないかと思うわけですよ。不滅の連隊。人々はファシストどもに抗したのです、って話。
結局、マネーを作り出す仕組みとメディア支配を組み合わせて法外に大きな力を持った寡頭勢力に対してノーと言えるのは、広く多数の一般人しかない。もはや、一般人は大人数だというそれだけが対抗できる唯一の武器なんだと思う。
サンダースと不滅の連隊と1世紀
という話なんじゃないかと思う。
抗わなければ、羊にされてしまう。それに気づいた順に、エリート層が作る夢の楽園、あるいはステルス帝国から抜け出して、自分たちの問題を自分たちがまず解決するという姿勢に戻ろうというのが今のトレンドじゃないのかしらと思う。
■ オマケ
まったくのオマケだけど、私はデビット・キャメロンは嫌いになれないものがある。立場上エリート層の合意を執行する立場ではあっただろうけど、でも、この人にはブリテン愛があると思う。そこが、メルケルとか安倍ちゃんたちと違うところだなぁと思う。
安倍ちゃんたちが愛してるのは「私のにっぽん」みたいな自分勝手な妄想のニッポンであって、現実の日本人を愛してるわけではない。そもそも、左派を切り分けて敵扱いしている時点で、その国の国民を愛している人とは言えないのですよ。いろんな人がいるからこそ国なんだから。同じ考えの人しかいなければそれは宗教団体とか思想団体なのね。歴史が深ければ深いだけ、様々な党派とその残党が幾重にも重なるのが国というユニットなのね。
わかるんだろうか、この人。いや、わからんよな、多分。で、この簡単な理屈が飲めないぐらいの人をなんだって首相にしてんだろうね、と思うとダルくなる。
日本の独立は遠い。
メディアて本当にもぅって感じは、同感です。
世論誘導も甚だしい限りで、そのくせ、ミスリードしても悪びれる事も無く。
所で、新しい枠組みに向っての勢いが、今回のBrexit派勝利で益々弾みがつきますね。
次の展開的には、Do動くのかな? GCは対応できるだろうか。米ドル/人民元の為替の動きが目立ちましたね、日露交渉にも影響しそう。
オマケのオマケで、日本も重要課題(政策等)を国民投票できる環境が行えると良いですね。国会議員選挙へのイヤミですが。
いやでも、まだ揺り返しのチャンスを模索するんしょう、一極支配主義の人たちは。
次、オランダ、デンマークあたりが動向次第だし、そうするとなんやかやとイギリスに親近感を持つ北欧勢が私も私もとなりますね。残るは、ほらやっぱりカトリック色の強いところになるんだと思うわけです。
日本の報道は西側本社みたいなところからの広報を広めてるだけ、って感じですからね。トンチンカン主義みたいな感じ。
国民投票は私はそれほど良いことだと思ってないです。議会が機能する方が安全で長持ちする国家になると思ってます。でも、議会が国民の意志と合ってなくなった時の緊急避難的に必要なんでしょうね。そう思いました。