ロシアのモルグロフ外務次官が、ソウルを訪問中。
ロシア外務次官が、韓国を訪問
http://parstoday.com/ja/news/world-i37097
ロシアのモルグロフ外務次官が、朝鮮半島の危機に関する協議を目的に、韓国・ソウルを訪問しています。
目的は朝鮮半島の危機に関する協議と、バルダイ会議アジア編に参加するため。バルダイ会議アジア編はソウルで開かれ、今回のタイトルは、「Looking ahead: Russia and Asia in the next 20 years(将来を見据える:ロシアとアジアの次の20年」)だそうだ。
Russia’s Deputy Foreign Minister to hold consultations in Seoul
Russian Politics & Diplomacy
November 26, 7:21 UTC+3
http://tass.com/politics/977477
The Russian diplomat is also expected to participate in the conference held by the Valdai Club "Looking ahead: Russia and Asia in the next 20 years" in Seoul.
韓国側の担当者は、Lee Do-hoonさん。
RTのこの記事がおそらく最新。
Russia and US hold consultations on North Korea
Published time: 26 Nov, 2017 10:39
https://www.rt.com/newsline/410982-russia-us-consultations-nkorea/
それによれば、モルグロフさんは、ソウルに向かう際、ロシアのノヴォスチの質問に答えて、
- ロシアと米国の外務担当者は北朝鮮危機について、常に連絡を取り合っている
- 米国務省と露外務省は連絡を続けているが、現状、公式な交渉をするタイミングについて語ることは時期尚早
と答えたそうだ。
まぁ、当事者、関係者の考えを聞きながら、どうやって落ち着かせられるのかを考えてますという話なので、特に進展とは言えないかもしれないが、南コリアがロシアとの対話を非常に前向きにやっていることは、前のFTAの話もそうだけど、かなり明らか。
ある意味、日清戦争周辺と似た気配になっている。
日本は、日清戦争後、皇后殺害騒ぎを起こし、そうであれば当然ちゃ当然なのだが、朝鮮の高宗は日本になびかない。なびかないどころか、最後にはソウルのロシア大使館で政務を執るという事態にまで発展した。
露館播遷 と呼ばれる事態。
英語版を見ると、高宗は宮廷クーデターの恐れと、日本人に皇后を殺されたことへの反応、と書いているが、当然でしょう、そりゃって感じなのだが、日本語版にはない。
ないどころか、そんなことをするのは、国としての主権の放棄だとかほざいている。恥ずかしい人たちだわ、これは。
で、並べて考えるに、朝鮮の王室って結局のところ日本が好きじゃなかったにつきると思うなぁ。清とロシアは近隣の大国だと思って付き合ってきた人だが、日本人は、いろいろ近代化とかなんとかいうけど、やることが暴力的なんだからそりゃノーブルな人たちに好かれるわけもなかった。
しかも、冷静に考えれば、清やロシアはれっきしとした大国の外交官がそれなりのマナーで存在していただろうと推測できるが、日本はつい最近まで下級武士の乱暴者で外交なんてしたこともない人たちがドヤ顔でやってくる。西洋が近代がっつったって、その日本自体がお雇い外国人にいろんなことを教わってる最中。日本人に最初に鉄道模型を見せてくれたのは、ロシアのプチャーチンだよ!
そこから考えると、朝鮮の王室からしたら、たとえどんなに貧乏していたとしても、一体全体どうしてこの人たちに四の五の言われなきゃならないんだろうと、もう、頭が混乱していたんじゃないかと、考えると笑いが出る。
日本ではここを無視して、近代化した日本を朝鮮もシナもまぶしく見上げていましたみたいな話にしてすましてるけど、よく考えると、時間的に後になって、シナが崩れていってからはそうなってきた部分もあったとは思うが、原初においては、そんなわけねーだろーって話じゃまいか。笑えないけど。いやほんと、でもそうでしょ?
だけど、ここらへんのよく考えると時間軸によって対日認識は異なったであろことを一切無視して、冷戦時代なら、「ロシアについて行くよりよかっただろ、どうだ朝鮮人」みたいなことを言ってすましてたんでしょうね。ソ連になるよりいいだろう、わはは、みたいな。
しかし、この時点でソ連はない。ロシア帝国もまだ元気。フランス資本と組んでシベリア鉄道を作った頃だし。
ここで日本が朝鮮半島に殴り込みをかけず、そのついでとして(しかし西欧の文脈では実はこれこそ本丸の)ポートアーサー(旅順)が、ドイツ・ロシアの開発のままであったのならどうなったか。
ロシア・フランス組のシベリア鉄道の延長としての東清鉄道が中国プロパーの方に降りて行って、ポートアーサー(旅順)はロシアの開発のままで、そもそもそこは最初はドイツが開発しているんだから、ドイツも来る。ドイツはその後の展開同様、別途チャイナと交渉して権利をゲットするでしょう。
つまり、欧州の内陸部開発に非常な興味を覚え、そこら中で鉄道を敷きまくっていたグループがチャイナという大きなマーケットに最密接になった、という話だと思う。
そうなると、ユーラシアに基盤のないイギリス、アメリカは乗り遅れる。単にそれだけの話じゃまいか。
とういことで、このへんをほじくると、一体全体当時の日本って何をしていたんだろう問題にぶちあたる。
慰安婦問題のフォーカスと日清戦争
だから日清戦争を詳しく考えたくないのだろうというのが私の暫定的な結論ですね。
いやいや、こっちは国を取りに来てる暴徒に囲まれた王なので、ウクライナのヤヌコビッチではないかと(笑)。