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東西で反ユーラシア協調路線が気張ってる

2019-07-17 03:10:43 | アジア情勢複雑怪奇

元自民党の参議院議員の平野貞夫さんが、しきりと今は1930年代のようになってる、危険だ、危険だと言っている。浜口雄幸のあたりの話を紐解いてみるのは、確かに示唆に富んでいるかもしれないと私も思う。

中国の環球時報が、日本の選挙の見込みとして安倍の自民党が手堅く勝って、安倍の平和憲法の改定という夢が続いている、と記していた。

Prime Minister Shinzo Abe's ruling coalition is set to win a solid majority in an upper house election later this week, keeping alive his dream to revise Japan's pacifist constitution, a survey showed on Monday.

Abe’s ruling bloc set for solid upper house win 

http://www.globaltimes.cn/content/1157975.shtml

 

周辺国から見たら70年間の安全保障の枠組みを変えないとならなくなるんだから、そこを注視するのは当然。

前から言ってるけど、もし安倍の夢がかなった場合、安倍の夢を支えてきた人たちは、そうだ強い日本なのだぁあああ、みたいに言うんだろうけど、私の考えは、こんなことをしたら日本の防衛負担が巨大になるので私たちの全体は沈む方向に行くしかなくなるだろう、ってところです。

持ってる能力が10でも意思が1ならリスクは10だけど、意思が3になったらリスクは30になる。相手はこれに合わせて能力を増やしてくる。中国とロシアの対日の防衛の想定は今以上に大きくなる。

日本人が自分勝手に失念しているが、日本は過去においてわずか37年間に、3度大きな戦争を自分から仕掛けた国。だから、こういう堪え性のない国に対峙している各国はより一層様々な局面で日本を無効化するために動くことになるんだろうと普通に想定すべき。

 

で、30年代のようだ、というのは日本だけでなく、ドイツもそんな感じになってるのがまたまたなんというかきな臭い。ドイツのNATO堅持路線が弱まらないというのは、こりゃもう、また酷い時代になるのかと予想すべき事態ではあると思う。

今、欧州議会の議長選挙が行われているんだが、フォン・デア・ライエンというドイツ国防大臣だったおばちゃんが選ばれようとしている。メルケル(またはメルケルを作った人たち)が押し込んだように見える。

ただ、日経でさえ、ちょっと懸念を伝えている状況。

【ストラスブール〈フランス東部〉=竹内康雄】欧州議会は16日、次期欧州委員長にフォンデアライエン独国防相をあてる人事案を承認するかどうか採決する。承認されれば女性初の欧州委員長が誕生するが、賛否は拮抗している。仏独などの首脳が主導して決めた人事案に「密室人事」との批判が強いためだ。親欧州連合(EU)派で態度を表明していない議員の動向がカギを握る。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47387110W9A710C1FF8000/

ドイツ国内でも、SPD、グリーン、ディーリンケは支持していない模様(といって選挙するのは欧州議会なので、ドイツ国内の動向は関係ない。もちろんそんな弱い支持の人が欧州を仕切るってどうなのよ、とは考えられるが)。

 

この人を物語るエピソードとしては、NATOに疑義を持ってるアメリカの勢力を背景にしていたトランプが当選した時、

「トランプ氏のアドバイザーは、彼に、NATOは単なるビジネスではないのだと学ぶ必要があると言ってほしい。これは会社ではない。」

「ドナルド・トランプ氏は、どちらのサイドにいるのか明確に言う必要がある。彼が、法と平和的な秩序と民主主義の側にいるのか、それともそんなものは気にせずベストな仲間を求めるつもりなのか」

「旗幟を鮮明にせよ」とトランプに迫るドイツ国防大臣

 

わかりやすくいえば、完全な、ロシアは敵だ派のおばはん。ある種、イギリスのメイと似てるし、アナクロで人文学的な素養を欠いている感じなんかはサッチャーとか稲田朋美に通じるものがある。上から降ってくる人たちはみんな似てるね。

「von der Leyen」の画像検索結果

 

この体制が好きで好きでしょうがないのが日本とドイツというのが、皮肉でもあり、馬鹿みたいな話でもあるけど、まぁそう。

 

 

ただ、30年代と異なるのは、どこも総力戦はやってない(笑)。

交易重視の人たちは基本的にユーラシアとの関係を捨てたくないという意思は見える。しかし、軍産というか、軍産+金融という奥の院のお人形たちがアナクロなことを言い続けている。困ったもの。

 

■ 心配になる日本のトランプブーム

で、ちょっと心配になるのは、日本の中で、一体誰が言い出したのかしらないけどトランプは米軍を世界中から撤退させようとしているのだ、もう進んでるではないか、みたいな話がネット上でよくみられるんだけど、そんなこと何一つ実現してないですよ?

むしろ、イラン問題もそうだけど、ギリシャを要塞化してキプロスが焦点になっているこの頃なので、数年前よりよほど危険。

シリアからはまだ出て行かない。

単純に、ロシア・トルコ間のS-400の引き渡しとか、インドも同様にこれを購入することになる可能性は大きいといった具合にユーラシア側の防衛がよく考えられているために、周辺部からのちょっかいが効力を持っていないと見るのが正常な見方というものではなかろうか?

多分、それを見せないために、アメリカのトランプ様は自ら進んで平和のために行動しておられるのだ、みたいな説がまかり通っているということだろうか?これ、日本限定って感じ。

トランプ池田大作論とか名付けようかな。

 


 


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1 コメント

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何処にも無いトランプ真理教もトランプブーム。 (宗純)
2019-07-17 10:34:06
目の前にあるのは、トランプバッシングの嵐ですよ。

何故、この明らかな事実が見えないのか実に不思議だ。

どスケベでレイシストで右翼のトランプを、左翼護憲派の看板で支持しているのは、たぶん、私一人ぐらいでしょう。
他には誰も居ないのですから、ひょっとしたらトランプのパシリに徹する安倍晋三一派を指しているのかも知れないが、これは無理があるでしょう。

安倍はトランプではなくて、アメリカ大統領だから言いなりになっているだけ。
そもそも日本(安倍晋三)が今まで言い続けていた北方領土反感だのロシアが不法占拠云々を封印したのも、
北朝鮮との無条件対話を言い出したのも、安倍晋三が突然、今までの冷戦を止めて平和路線にに転換しただのと、まさか思っていないでしょうね。
全部、トランプに言われて嫌々今までの主張を引っくり返しただけ。

半世紀以上も、誰にも出来なかった偉業をやったのは、残念ながら左翼リベラルではなくて、
その逆の右翼のレイシスト、女好きの大富豪トランプだった事実は何とも困った話ではある。
リベラルなるものが今では一番の戦争勢力だったので、全員でトランプを必死で叩いている構図
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