北朝鮮：イタチのような河野を批判する

中国の習さんがロシアを訪問している。サンクトペテルブルクの経済フォーラムに出席するのが主たる目的。今月末には上海協力機構のサミットもあるので、またまた習＆プーチンが交流するイベントがあるんだろうなと想像。

 

そんな中、数日前北朝鮮はものすごい日本批判の記事を出していた。

日本では「厚かましい」だけですましてるけど、そんなものではない。

 

無条件会談「厚かましい」　北朝鮮、安倍氏方針に反発

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190603-00000001-kyodonews-int

【シンガポール共同】北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会の報道官は2日、北朝鮮に核・ミサイル開発放棄を求めた河野太郎外相の最近の発言を非難した上で、前提条件なしに金正恩朝鮮労働党委員長との会談を目指すとする安倍晋三首相の方針を巡り「厚かましい」と突き放した。朝鮮中央通信に明らかにした。

　河野氏は5月25日、静岡県島田市での講演で北朝鮮が核・ミサイル開発を放棄すれば経済制裁は解除されると強調し「正しい決断をすれば制裁が解かれ、外国資本も投資も入る。金氏の選択にかかっている」と述べていた。

 

特に、河野のこの「正しい決断」という語にものすごい反発してる。

詳しい河野発言はこれ。

河野氏「北朝鮮は正しい決断を」　制裁解除めぐり

https://www.sankei.com/politics/news/190525/plt1905250006-n1.html

 

まぁ河野息子はネオコンの子分だから平気で「正しい」選択とかいえちゃうんだろうね。自分にとって正しい選択と相手にとって正しい選択は違うだろう、という頭はない。お子ちゃまだし。

さらに、「正しい」選択をすると外国投資が来るんだよ、というのは、パパと寝ちゃえば後は楽になるのよ、と言っているみたいで、そうやってnationを失いつつある日本人が聞いても実に不愉快。気持ち悪い。

 

で、これが朝鮮中央通信の記事。6月2日のところ。

Japanese Snobbish Politicians under Fire

http://www.kcna.co.jp/index-e.htm

 

主眼は最初のここらへんか。

少し前、河野氏は静岡で開催された講演で、あたかも日本が朝鮮民主主義人民共和国に対する絶対的な権力を持っているかのように、正しい判断が下されれば国際社会が北朝鮮に対する制裁を解除すると主張した。

馬鹿げているのは、河野は、日本の劣った立場を知らずにこんなバカげたことをべらべらしゃべっていることだ。誰が誰の喉をつかんでいるのかわかっていない。

Shortly ago, Kono at a lecture held in Shizuoka, as if Japan had the absolute power over the DPRK, dared to say that the international community would lift sanctions against north Korea if it makes a right judgment and Japan will press someone for a decision by blocking the three channels beyond sanctions.

What is ridiculous is that Kono spouted such nonsense ignorant of Japan's poor position, not knowing who grabs whom by the throat.

 

これは実際、アメリカ人が聞いても苦笑でしょう。だって、そもそも、「正しい選択」をさせて武装解除に等しいことをすると、アメリカは潰しに行くというのを今日アメリカ人が非常によく知っているもの（笑）。

どんな約束をしても、制裁解除なんかしない。相手が乗ってきたら約束を吊り上げて、さらにいじめてやるというのが現在のアメリカ式ですので（いろいろ言うけど冷戦期までのアメリカは今に比べると相当マシだった）。

リビアやイラクのことを覚えていない金体制じゃないだろう、とあっちでもこっちでも書かれてる通り。

だから、それを河野があたかも何かキレイな筋道があって、その筋道の通りに北朝鮮が行動すると明るい未来が待っているなんて、お前何で知ってるんだ？？？　でしょう。アメリカ人だって驚く。

 

お話戻って河野に対する北朝鮮の罵倒。

日本に有能な人材がいないのだとしても、河野のような、常に軽率でひどく不快なことを言う、イタチのような顔をした（注：狡いという意味もある）この質の悪い存在を外務大臣にしておくことは哀れなことだ。

Even though there is no able man in Japan, it is pitiful that such a poor-grade being as weasel-faced Kono who always makes harebrained and loathsome words serves as foreign minister.

 

だそうですよ。

河野がイタチというのは思わず納得してしまうものがある（笑）。基本的に、weaselはイタチでもあり、しかし、形容として、コソコソしてることを指す語でもあるので、いやぁ、上手い表現を見つけて来たものだと思わず感心してしまった。

河野息子は、他人の感情を害することを楽しむような非常に忌まわしいところがあると思っているので、こういわれるのも無理ないんじゃない？って感じは確かにある。

一言でいって、思いあがった男。ネオコンの中でも強硬なオルブライトの弟子筋で、現代に生きるナチス残党、熱狂的反ロシア主義者のカナダのフリーランド外相と軌道を合せているところとか、見るからに困った人。中露側は、河野を立てて喧嘩売って来たとしか思ってないでしょう。

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編

 

さらに安倍グループ全般への批判と続く。

安倍グループは、「前提条件なしで首脳会談を開く」ことを語ってるが、その一方で、必死になって朝鮮民主主義人民共和国（DPRK）を傷つけている。これは厚かましさの極みだ。

安倍は、あたかもDPRKとの交渉方針が変更されたかのように宣伝しつつしつこく平壌のドアをノックする。しかし、河野が「制裁のエスカレート」を呼びかける無鉄砲な発言をしているのでもわかる通り、DPRKに対する敵対方針にはなんらの変更もない。河野は彼のマスターの手足となって動いている。

日本がその意地の悪い性格を放棄しない限り、関係の改善を求めてみても無駄だ。

The Abe group is talking about the "opening of summit talks without precondition" while desperately hurting the DPRK, which is a height of brazen-facedness.

Abe tenaciously knocks the door of Pyongyang while making an advertisement as if the Japanese government's policy for negotiation with the DPRK was changed, but there is nothing changed in its hostile policy towards the DPRK as shown by the reckless remarks calling for "escalating sanctions" made by Kono acting at his master's beck and call.

It is useless to cry out for the improvement of relations, unless Japan gives up its wicked character.

 

だそうですよ。

この形容にはさすがに、こんなに言わないでも・・・という思いはあるが、しかし、日本の対北朝鮮外交が、その気もないのに自分の方からは北朝鮮との関係改善を願ってるようなフリもたまにしてみる、というのはその通りでしょう。

これはちょうど、アカデミズム＋ジャーナリズムがガラパゴス史観から出る用意をまったくしていないにもかかわらず、日露平和交渉をしてみせている、というのと同じですね。

 

考えてみれば、これは1945年初夏の日本を思い出させる。アメリカとの関係で「国体護持」を画策していたのに、ソ連を仲介に終結をとかいう理屈を語っていた。

ソ連は第二次世界大戦欧州戦線の本当の勝利者、つまり当時のビッグプレーヤーなんだから、仲介ではなくて、例えば、満洲を引き渡すことによって降伏ができる相手。そこを連合軍との「仲介」と語っているのがまずおかしい。それを70年以上不思議に思わない日本の学者たちはさらにおかしい。

 

いずれにしても、中露がギャランターになっている以上、北朝鮮が崩壊することはまずないわけで、日本はそれじゃどうするわけ？

 

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