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パラダイムシフト

2019-06-04 19:49:27 | アジア情勢複雑怪奇

何かすごい写真だわ、と写真で驚いた。

3万年前のライオン、氷漬けで発見 シベリアの永久凍土

https://www.asahi.com/articles/ASM6355LKM63ULBJ00G.html

シベリアの永久凍土から、氷河期に生息していたホラアナライオンの赤ちゃんとオオカミの頭部が氷漬けの状態で見つかったと、ロシアと日本の共同研究チームが3日発表した。いずれも約3万年前の個体で、表情が分かるほど「奇跡的に良好」な保存状態だという。

 

そして、これを見て真っ先に思ったのは、全球凍結を導かざるを得ない現在の地球物理学のスタンダード前提はおかしい、ポールシフトこそ問題なのだ、といった説。一般におふざけみたいに扱われているけど、いやぁ、聞くべきところあるでしょう、あれ、と思ってる。

で、こういうのも、この間書いた、冷戦期に間に合わせで作った国際関係を制御しているストーリーの見直しもみんな同じ構造だと思う。

つまり、あらゆるパラダイムは変わり得るということ。

 

パラダイムが変わるといえば、トーマス・クーンの「科学革命の構造」。

科学革命の構造
中山 茂
みすず書房

いやぁ、この本、この本と懐かしい。若い頃熱心に読みました。たいして覚えていないですが、多分ものの考え方の筋道に非常に影響を受けているんじゃないかと思う。

 

狭義の科学にかかわらず、あらゆる言説的な価値はこのようにしてメインストリーム(通説)が形成され、その内実に対する疑念が広く支持されるようになるとメインストリームに危機が生じ、それはすなわち新たなパラダイムが形成されつつあることの予兆であり、後から考えればそれは準備段階と名付けられるような集合的な行動の段階であったとみられる、とか言ってみたい気がする。

 

さらに、現在の世界は、西側世界の利権保持にために、間尺に合わないストーリーを信じさせるために多様なプロパガンダを使用し、議論することよりもむしろ信じさせることに傾注している。

これによってメインストリームの権威は一見保たれているように見えるが、この反自然な行為によって、各社会の構成員にとって必要な議論の構成は妨げられる。

従って、この時間が長引けば長引くほど、各社会にとっては本来必要でない、本質的に役に立たない議論の多用を強制されることとなり、それはつまり、社会の自律的発展が阻害することにしかならない。プロパガンダの多用と信じることの強制によって、議論を構築していくための資質が失われるという副作用も生じる。

 

とかとか、そんな感じ。

で、多分、過去40年か50年って、社会科学にとっての暗黒時代だったんだろうなとか思ってみる。

社会科学というのは新しい学問だし、そんなの科学じゃないという説もあり得るとは思うが、しかし、ナラティブ、ストーリー、ディスコース、言説を使ってnation社会、国際社会を統御する、という観点から見た時、体系的な説明の仕方は必然的に求められる。それはscientificであらざるを得ない。ただ単に、単純でないことを持って体系的でないとすることはできない。

 

暗黒時代の次に何が来るのかわかりませんが、開かれていて、かつ体系との間の行き来が可能な大きな系が自律的に存在できればいいのでしょうが、そんなものはあり得ない、それらはいずれにしても特異点的なコントローラーの存在が組み込まれる可能性を排除できない(例:NSAのような存在)という考えも成り立つ。それが故に、開かれた存在を確保するためには体系化しないことが選好されてきたとも言えるのでしょう(いうところの全体主義批判)。しかし、いずれにしても、NSAは存在したし類似のものは存在しなくなることはないだろう。

多分、今後鍵になるのは大きな系を前提とした抵抗と分散化ではなかろうか。

 


 


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3 コメント

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質問です。 (因幡の白兎)
2019-06-05 14:27:19
こんにちは。
私は日本の歴史と世界情勢を調べている20代後半のものです。
いつも興味深い記事をありがとうございます。

メディアの報道から違和感を覚え、ネットで色々探るうちに、今までの歴史観が崩れました。
自分なりに自分がどう歴史をとらえるかまとめ直す必要があると感じています。

そこでなのですが、TAKUMIさんがいつも話してくださっている内容を世界史年表やTAKUMIさんの歴史観など大まかにまとめてくださっているものはありますでしょうか?

私自身が勉強不足なこともあり、TAKUMIさんの記事を読んでいて、ざっくりとした今の世界情勢や、日本政府が付いてきた嘘の主張はわかるのですが、なぜそういう意見になったのか。正直難しい単語が多く、聞きなれない事件がたくさん出てくるため、最低限下敷きとなる知識がないと、なかなかついていけません。

私以外にも、おそらく同じように感じている方はいらっしゃると思います。

よろしければ、ご返信お願いします。
返信する
Unknown (ローレライ)
2019-06-05 20:56:40
シベリアのアイスライオンは急激な環境変化を語る。
返信する
コメントありがとうございます (ブログ主)
2019-06-06 17:16:26
因幡の白兎さん、

丁寧なコメントをいただき、恐れ入ります。

確かにかなり普通でないことを書いているのかもしれないな、とは思います。

ただ、事実をタイムラインに落とし込んでみると通説とは異なるというだけの話で、そんなに珍しいことを取り上げているわけでもないとは思います。

お返事になってない気がしますが、まずはコメントのお礼まで。
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