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ホントの話が漏れ出した日本

2019-07-12 23:50:23 | アジア情勢複雑怪奇

2年前に、

ホントの話が書けない日本 稲田編

という記事を書いた。

国民の生活が第一なんていう政治はですね、私は間違っていると思います by 稲田

とか、

国民主権、基本的人権、平和主義、この3つはマッカーサーが日本に押し付けたもの、この3つをなくさなければ本当の自主憲法ではないんですよ

by 第一次安倍内閣の法務大臣 長勢甚遠 

 

とか、もうぶったまげるとしか言いようのない人たちが現在の政権近くにいる人たちなんだというまったくの事実が、外に、つまりマスコミ様が描く世界に存在していないのはおかしいだろうという話。

ひょっとしてご存じない方は、このへんを見たらいいと思います。手始めに。

国民の権利没収改憲ムービー 自民党 元防衛大臣 稲田朋美 日本だけが道義大国の資格  憲法改正の裏の顔

 

 

で、そこから考えた時、現在の日本は、ホントの話が漏れ出した日本、なんだろうなと思う。

もちろん、この、どうやって対応したらいいのか頭がおかしくなりそうな集団は何のために存在しているのかというと、日本国憲法の改正、というか書き直し。

多くの日本人は、よく考えれば明治維新と敗戦による大変革という、いってみるなら革命と言っても別にへんではないことが2度起こされている、そんなに安定してるわけでも盤石なわけでもない国に住んでいるだが、そこに気づいていない。

だから、憲法というのは大変革においてそれ以前の体制に戻さないために作る基本方針だという基本のキみたいなことが理解されていない。

別の言い方をすれば、この基本のキの法律を変革するとは、それはすなわち体制変革なのだという認識もない。

さらにいうのなら、つまり現状は、安倍がステルスのクーデターをやっているんだという認識もない。

で、それで穏当、妥当な奴らが革命やってるなら、まぁいいこともあるだろうが、そうじゃなくて、上のような認識を持った人たちがやってる。

わけても、自衛隊を専守防衛の戦力ではなくて、海外に送り出してアメリカの戦争の傭兵(費用自弁)にすることが焦点になってる。

当然のことながら、法律関係者、行政府の官僚集団はそれに気が付いているとおもわれる。

だからこそ、モリカケにしても、統計偽装にしても、そして年金は多くの人にとって安泰のスキームじゃないだろ、これ、という話にしても、リークなどを通してそれはそれなりに安倍を追い詰める恰好になっているということだろうと思うわけですよ。

頭のいい人たちは、法律行為が事実行為よりよほど大きな波及効果を持つのを知っている。なぜなら、憲法の文言に従って法が制定され、その下位法令が出来、さらに行政官僚を動かすのもそれらの法だから。

「偽の希望事件」

 

他方で、問題はとにかくまずは憲法。安倍のミッションは憲法改正だ、油断してたらやられる、と頑張っていた人たちの中のある種の有名人が小林節さん。国民投票になった時に対応できるようあちこちで論戦しているべき、というお考えをかねがね表明されている。

その小林さんは、ついにはこんなことを言い出す。流れからすると私は驚かないけど、多くの人は驚くわな、そら、って感じ。

唯一人間として信用できる指導者は志位さん。今年覚悟決めた!共産党を支援することに決めました!小林節慶応大学名誉教授 2019年7月7日

 

そして、その4日後、さらにパンチを繰り出す。

 

で、どうして共産押しなのかというと、要するに一部民主(立憲)が裏切り続けているからでしょ。2014年の安保法制以来ずっと同じ構図でついにここまで来たといったところ。

野党共闘とかいってるけど、立憲民主の上の方は、共産党がよって来ればいいだけという姿勢を崩さないし、地方では立憲(およびその派生形)は自公と結託することがむしろ普通。しかし、国民的には安倍政権はけしからんと言っているし、少なくない国民は野党は共闘して自公にあたれ、と熱心に希望しているため、表面ではそうする、そうする、みたいなことを言うが、本音ではない。

単なる政治案件ならこれもありだろうが、現実には、隙あらば改憲をしようという安倍がそこにいる。

これはつまり、改憲、自衛隊海外派兵を心配している向きにしてみれば、こういう態度の立憲上層部、そこを後ろで支える財界、連合etc.には、現状を懸念する気はまったくないと判断せざるをえない。

小林センセは、立憲上層部、そこを後ろで支える財界、連合etc.を「商売野党」と言っている。商売野党の目標は、野党共闘すると、共産が候補者下ろすから自分だけ儲かる、わはははは、としか思ってない、と。しかし、それは、しぶしぶ反対するフリをした野党と改憲の旗をあげっぱなしの与党との出来レース。

これでは、安倍体制を崩せないし、この腐った自公運営の日本を立て直せないじゃないか、ということで、本拠地からすると右と左で大きく違うはずなんだが、小林さんと志位さんが信頼関係を作っていって、エスタブメディアに支配された人々ではない人々に訴えよう、今ここ。って感じでしょうね。

で、山本太郎は何者なのかと楽しみにしたり、不安がる向きもあるけど、ここが投票率をブーストして、とにかく自公に票を回さないという戦略は、これら「安倍改憲阻止派」にとっては、共闘しない共闘のような恰好で認められているんじゃないかと想像する。

そして、共闘しない共闘派が密かに象徴的にフォーカスしているのは、あのいやらしい京都政界なんじゃないかという気もする。

山本太郎が京都で共産党候補だけを応援した背景

https://note.mu/kansaiseiji/n/n063238fd9b5d

だってここが、「商売野党」立憲上層部の本音が一番見えるところ。

これは小林センセも、オプエドで、京都の立憲はどうしてあんなことをするんだと言及してる(この動画の真ん中過ぎあたり)。

 

■ 崩れてるエスタブ体制ってことじゃないかろうか

で、これらの動きを見ていて、れいわはドイツのAfD(ドイツのための選択)の運動に似てるかなと最初ちょっと思った。AfDは右翼と分類されるのがエスタブメディアの常なので、それは違うわ!!と反発される向きもあると思うけど、出方としては似てると思うし、ドイツのための選択という名前が示す通り、ここは現状のCDU(保守)&SPD(社民)ドイツの体制に疑義を突きつけたわけね。そこがまず、れいわと似てる。

日本の場合もドイツあたりと同様、自公(保守)&民主(?)という二項対立を無理くり作ろうとしていたのが過去30年。しかし、結果は何かというと、これって要するに、アメリカの共和党&民主党をそのまま下請けさせようって構図でしょ?という感じで、どこもなんかこう、エスタブリッシュ政党が大多数の国民の利害と合わなくなってる

中道が頼りなくなってきたドイツ

そこでAfDとか「れいわ」が出てきて、どちらもエスタブリッシュメディア体制は取り上げない。あやしいもの扱いをする。

共産党の方は、そもそも1945年以降のアメリカ主導のthe West体制にとっては、存在自体が敵になっているので、常にマイナーというか虐げられる役割。

ドイツには、相当深いところに根のあるディーリンケという左派の党がある。本家共産主義運動を担った集団が幾多の変遷を経てまだ生き残っているというような党。

日本の共産党とドイツのディーリンケ(ザ・レフト)は戦後全然違う歴史をたどったので比較するのが無理なんだが、現状、エスタブから押しのけられた存在という意味では同じ。ディーリンケも地方議会で強いところなども日本の共産党と似てるところがある。

いずれにしても、冷戦時代に作った2大政党っぽい、いわゆるエスタブリッシュメントが認める政党は今日多くの国民の利害を反映させられくなったので、脇の方からの声の方にみんなの耳が向いているといったところは間違いはないと思う。

 

■ 安倍周辺のヘドロぶりはすごすぎるけどね

とはいえ、安倍周辺のヘドロぶりはすごすぎる。冒頭でも書いたけど、国民の生活が第一なんていう政治は間違ってるとか、基本的人権をはく奪することこそ我らが目標、とか言い出す人はさすがにドイツにはいないんじゃないかと思う(笑)。ロシアにもいないし、中国にもいないのでは?

前にも書いたけど、こういう人たちがいるのは、上記のいろんな意味で先進的な国ではなくて、ウクライナとか中東だけでしょう。あとイスラエルか。

要するに、ウクライナのネオナチ(というより、本物のナチのシンパであるバンデラ主義者)集団が日本にいて、日本の政権まわりでぶいぶい言わせているって話ですからね。

こりゃもう、深刻なんてもんじゃない。

改憲派のトップランナーみたいな先生だった小林節さんがここまで来たことを、もっとみんな真面目に考えた方がいいと思う。月並みだけど。

 

■ 参考記事

混乱を無視して進むドイツ流

バンデラ主義クーデターと明治クーデター

安保法制を開けたら日本会議が見えた


 


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1 コメント

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Unknown (海坊主)
2019-07-13 18:55:00
この国の対米追従姿勢(そうするしか間接統治が許されなかったという事情があったとはいえ)を体面上目立たせないよう取り繕って生き延びてきた既存のエスタブリッシュメントは、宗主国のようなパワーエリートによる僭主政治を目指してきたように私には思えます。

しかし、敗戦国たる立場と国体存続承認と言う負い目ゆえ、この国のパワーエリートの独自性は引き換えにされてきました。時代が過ぎ、対米追従こそこの国家存続の前提条件、を当然のごとく受け入れた者達は、その捻じ曲がった構造そのものにフィットした形で成長しその屈折した自尊心を満足させるように泳ぐ精神構造を持つ者達が蔓延るようになったのではないかと思います。

国粋主義的、優越主義的、選民主義的思考は、対米追従を平気に受け入れられる精神とは本来相矛盾するものなのに、何故かこの国の政権に近い者たちにはそれすら感知出来ていない、そんな気がします。永続敗戦、そのものです。

奇妙なダブルシンク、ニュースピークを難なく駆使できる危うい柔軟性。1984は日本に既に現出していましたね。20世紀末から。ならば、この日本の政治情勢は必然だったかも知れません。

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