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現代の盗賊≒NATO

2015-12-03 13:34:22 | アジア情勢複雑怪奇

夕べはイギリス議会が11時間だか審議をして、大騒ぎの後シリアへの空爆を議会が承認した。

それについて本邦の読売さんが喜んでる。

英のシリア空爆、下院が承認…欧米の包囲網強化
http://www.yomiuri.co.jp/world/20151203-OYT1T50116.html

 

包囲網って何を包囲するんでしょうね、ロシアでしょうか(笑)。

だって、もう、イギリスを含むこれらNATO諸国およびその保護下の主体がシリアで一体何をやっていたのかといえば、白昼堂々の泥棒であることがまるわかりになっているんだもの。泥棒の首班に近いであろうと考えられるイギリスがここで何を空爆しようというのか、これは今後のお楽しみ。

昨日アップした、ロシア国防相の会見動画を見たけど、何より驚くのはこの泥棒作戦が設置した石油採掘および輸送が既に商業的スケールになっていたこと。

ロシア国防省、エルドアンとIS問題の資料を出す

いや、報道でもちらちら見てたし、プーチンがそんなことを言っていたけど、改めて見るに、これってISがこの1年でやったというより、もっとずっと前から、シリアで紛争が始まって以降のいずれかのタイミングからずっと作ってたんだろうなぁと、いろいろ考えさせられるものがあった。

ものすごい量のタンクローリーみたいなのが存在しているんだし、このへんはサウジとかイラクから持ってきたりしてるんだろうろうかなぁだし、この設置に関わった企業はどこの国の企業なんだろうとか、そのへんも是非ロシア国防相さんには引き続き公開していただきたい。またなんか公開すると言っていたので、もう、シリーズでやってください。

■ テロというより大泥棒

でね、シリアとかISをテロリストの問題とかいうから怖い、不気味、という話になるけど、そうじゃなくてこれはあくまで、現代の盗賊の話なんだと思えば、まず笑いがでますね

イラク、シリアあたりの油田を盗賊が取って、それを用心棒が元の持ち主に奪還されないよう守ってる、と。

この用心棒の現地元締めがトルコであり、資金源はサウジだのカタールだと再々言われてるけど、おそらく株主めいた人たちはもっといるでしょう。

で、そう考えてくると、なんでNATOがこんなにシリアに拘るのかも理解が進みますねぇ~。そりゃ、金がかかってるからでしょう。

こんなにデカい施設を作ってしまって、利益がかかってしまったら、もう後には戻れない!

NATOは用心棒としてこの仕事を受けてしまったからには、もう戻れないんだよ!なんでしょうね~。

そうそう、俺たち(NATO)の存在理由はここでテロリストを退治している、ってことなので、そうそう、テロリスト、テロリスト、そういうのを作っとかないとなんないんだな。おい、おめーら、適当に誰かぶっ殺してこーい。キャー。そうだろう、俺らがいないとな、みたいなおバカなシナリオを作ってる、と。

サイクスピコは不正だの、シリア人は西欧人が引いた国境線が不満でならないのです、とかなんとかもっともらしい解説をしていた日本の識者は、バカまるだしでしょう。盗賊の片棒担ぎ。

ということで不良を世界中に投入して、懸命のマッチポンプ作業をする、と。

しかし、これっていつまで続けるの? と

いうところ。

思うに、アメリカ政府が、アサドを退陣に追い込むとはいうけど、ではその後に誰をリーダーにしてシリアを再建するのかといった話には一回も真面目に乗らなかったのは、利害が錯綜してリーダーを選べないってのもあっただろうし、いいじゃんこのまま戦闘地域拡大していけば永久に戦争できるし、ってのもあっただろうけど、要するに、プロジェクトの永続化に疑念を持った人もいたため乗り出せなかった、ってことじゃないのだろうか。

このへんで書いたこともあったけど、あらためてそうなんだろうなぁと。

アメリカが戦争に勝たない12の理由

 

しかし、

このままやれると思うか・・・。

考えたってしょうがないんだ。もうやってしまったんだから。

って感じで推移しているのではないですかね。で、考えてくるとこれって、旧軍を見る思いかも。

この成り行きは考えてみれば極悪な満洲国建国って感じかも。いろいろ理由はあったにしても、大日本帝国は満洲という場所を軍事的に取って日本人を入植させたという点では土地泥棒ではあった。しかし、まだしも住民を適宜保護したりはしてたし、なんとか形にしようという今となっては空しい努力もいっぱいした。ここは認める。

しかし、今般のNATO盗賊物語は、落ち着かせようという気がまったくなく永続戦争にしちゃえばいいんじゃん、とした点で満洲奪取の物語よりも数万倍悪質だというべき。

■ 国連しかないんだろう

こうやって考えてくると、プーチンがシリアという国家から委託を受けて派兵するという形式に拘って、それをしっかり国際社会に見せているという意味は非常に大きい。

つまり、国家泥棒は退治せないかん、という形にして乗り出しているってこと。

ではどこを中心に? 結局国連しかないから、そこで泥棒物語を暴くっていう話にいかざるを得ないんじゃないのかな。

でもって、国連の動きを見れば、そうするべきと考えている人たちは結構各国に存在するのでは? なんでかというと、さすがにこの盗賊物語を許してしまったら、国際社会の約束事が成立しなくなるから。

一つの証左としては、国連安保理の決議上は既にこれらテロリストの資金源を断つべし、という点が確認されたり、シリアの領土的一体性の話も確認されている点。つまり、囲い込む形は作られているのではなかろうか。

ということで、泥棒物語崩壊の後に、結果として新しい秩序が作られるって流れではなかろうか。

そういうわけで、イギリスがなんでここで無茶苦茶な理論を振り回してでも乗り出すのかといえば、できれば泥棒作戦を継続させたい、しかし、無理なら自分を犯罪者集団から切り離して、きれいごとを言うためではなかろう。つまり、厚かましくも泥棒退治に入るつもり、と。


 

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 2つの世界大戦と原爆投下
大田 直子,鍛原 多惠子,梶山 あゆみ,高橋 璃子,吉田 三知世
早川書房

 

 

 


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2 コメント

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『火事場泥棒参戦』 (ローレライ)
2015-12-03 16:01:53
『火事場泥棒参戦』のイギリスは『空中の盾』として、ロシア軍の邪魔する気かな?
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火付け役でしょう (ブログ主)
2015-12-03 16:19:31
火事場泥棒じゃないですよね、首謀者格でしょう、やっぱり。
問題は米軍本国派がNATO派遣軍を統制できなくなってたって、ところじゃないのかなぁとか思うんですけど、そうするとそれを引っ張ったのは欧州勢、じゃないんでしょうか。

関東軍と現在のNATO軍は同じポジだと思います。
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