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米システム:大統領を騙す機構

2020-11-14 09:08:28 | 太平洋情勢乱雑怪奇

トランプ大統領は、アフガニスタン、シリアからの撤兵をしばしば宣言していた。しかし、どちらも抵抗にあって達成できなかった。

どうしてそうなったのか、いろいろ事情はあるだろうが、国民の多くは基本的に望んでいたように見えたわけだけど、軍を含む国家の官僚機構側がまったく望んでいない、中東の方針はなんとかしてこのままにしようとしているのは明らかだった。

で、まぁ最近のニュース記事に、当の担当官僚が、あっけらかんとトランプ大統領を騙していたことを話していた。

Outgoing Syria Envoy Admits Hiding US Troop Numbers; Praises Trump’s Mideast Record

https://www.defenseone.com/threats/2020/11/outgoing-syria-envoy-admits-hiding-us-troop-numbers-praises-trumps-mideast-record/170012/

シリア特使のジム・ジェフリーが、バイデンにも現状を続けてほしいね、と言ってるそうなんだけど、現状というのがつまり、アメリカはシリア国土内から撤退しない、居座り作戦を続けろということ。

で、ジェフリーが言うには、

シリアに何人兵隊を置いてるのかを指導層にはっきりさせないよう、騙しゲームをしていたんだよ

“We were always playing shell games to not make clear to our leadership how many troops we had there,” Jeffrey said in an interview. The actual number of troops in northeast Syria is “a lot more than” the roughly two hundred troops Trump initially agreed to leave there in 2019. 

だそうだ。

そして、トランプに報告していたのより、実際はずっと多くの兵隊がいる、と。

だからトランプが、XX人撤退、とかいうとトランプはそれで概ね撤退と思ってるわけだけど、実際はほんのちょびっとにすぎない、という恰好。

 

さらに、他の官僚もそんなことを言っていたそうで、大統領のtweetを見てると撤退しているっぽいけど、俺らは出ていかなかったし、今でもそこにいる、これは良いことだ、とか言ってるそうだ。

 

完全にイカレテルのがアメリカ様なわけですよ、ほんと。

大統領を出し抜いて、他国に軍隊を入れたまま居座って、いやぁよかったよかった、撤退しろとか言い出すんだもんなぁ、奴は、みたいな感じでいるわけでしょ?

しかも、その前にISを作って強化したのも、アルカイダ系を強化したのもアメリカ。NATO諸国は、シリアという国連加盟国に対して勝手に戦争をしかけた。そして、シリア領内に石油汲み出し施設を作って、シリア領内の石油をトルコに運び出していたという、バカみたいなオマケ付き。

ちなみにこの件で最も張り切ってたのはアメリカというより、フランスだろうと思われる。シリアに施設作ってた企業もフランス中心っぽい。また、NATOの東欧諸国は地理的な近さから、みんな何かしらモノを売ったり運んだりして儲けていたようだった。こうやって利益の共同体を作るんでしょうね。

 

他方で、トランプがヒラリーがらみ、ロシアゲートがらみの情報を開示しろと言っても、ほんのちょびっとアリバイ的にやった役所があるだけで、あとは知らぬ存ぜぬだった。

大統領が命じても聞いてくれない!

 

多くの人はCIAが悪いという話をよくするけど、私が見るに同等かそれ以上に国務省の勝手ぶりがすごい。

前にも書いたけど、ロシア、ウクライナでカラー革命を画策していたのは現職の大使たちですからね。ロシアでは失敗したけど、ウクライナでは本当にやっちゃった。

■ 大使が活動家と化していたアメリカ

最も問題なのは、もちろんアメリカ。

アメリカは、2010年代において、ロシアとウクライナの両方の大使が、赴任地でクーデターを起こそうと画策していた。

というか、ウクライナの方はパイアット大使とヌーランドが一緒になってウクライナのナチ後継バンデラ軍団を応援していたことでつとに有名になった。

ロシアでは、前の前の大使のMichael McFaulが2012年のロシアの大統領選挙に盛大に加担して、ロシアの野党勢力の本拠地はアメリカ大使館状態だった。それにもかかわらず、プーチンは勝った。

そして2014年2月、キエフでクーデターが起きた直後、家族と一緒に暮らしたいからとかいう笑っちゃう理由でマックフォールは駐ロシア大使を辞任した。普通に、へん。

その後、数カ月間駐ロシアの米国大使は存在せず、その間、ドンバスはぐじゃぐじゃとなり、マレーシア機が撃墜されるという事件が起こり、その後テフトという人が任命される。多分、この人は、マックフォールとかパイアットのような他国への革命教唆の「活動家」ではなかったんじゃないかと思われる。一時小休止みたいな。

 

アメリカ国務省というのは、他国で革命を起こす活動家機構のようなもの。

コミンテルンなんかより遥かに強力な活動拠点だというのに、どうして保守派の皆さんはノーマークなんでしょうか(笑)。

 

■ ケネディだけではない

そういえば、トランプは大統領選挙に入っていた時にはケネディ関係のアーカイブスを開けるのではないかと予想されていたものだったが、これも抵抗にあって断念した。

だけど、ケネディだけがアメリカの問題ではないでしょう。

ムジャヒディーンもISも、アメリカの一般大衆を騙していたという点では同じでしょう。それどころか、こっちは他国に被害者が多数いるわけだからこっちの方が酷い話。

しかし、それに気づいているアメリカ人はまだ多数派ではない。アメリカ人は総じていえばボケている。

 

■ 腐敗官僚集団

で、現状、アメリカのいわゆるディープステートとかいうところは、バイデン爺と形容しがたい不穏オーラのおばちゃんの組み合わせで、トランプという悪者を叩いて、アメリカにunityを、とかいう馬鹿なスローガンを出している。

他方で、どう考えても選挙すら満足にできないシステムが明らかになったというのに。

米大統領選:システムはもつのだろうか

 

そういうわけで、あの二人組がどんなイメージで売り出そうが、そもそも悪質さの権化みたいな民主党本部が推薦して後ろで画策している以上、彼らがやろうとすることは、外部との関係でいえば、シリアでの泥棒の続きとか、ロシアと戦争だと騒いでウクライナに武器持たせるとか、コーカサスに事件作るとか、そんなことでしょ? リビアでのゴールド泥棒のカバーアップもあるか。

またぞろ、「アサドを倒せ」とか、シリアに飛行禁止区域をとかいう騒ぎをしだすのかもしれないし、どこかでレイプ事件が多発しているという報道が出てきて、アメリカの国連大使が「我々には保護する責任があるのだ」とか大演説かまして、NATOがへたくそな攻撃を始めて当該国のインフラをぶち壊して、何をしているでもないただの民間人を殺傷して、大量の移民を発生させて、引き受けるドイツ人をやさしさの象徴とか言ってほめてみて、その間にゴールドを盗み出すのかもしれない。

国内では、誰にも止められなくなった中央銀行と財務省がひたすらドルを刷りまくって、グリーンニューディールとか言ってみたり、「グレート・リセット」後の新しいノーマルとか言ってみる、と。

 

で、それをやるのは、上述したような官僚たちなんです。

あなたこれをどう考えますか?ってのが今日最も重要ではなかろうか。

誰かが嘘をつき、仲間がカバーアップに重ねて嘘をつく、といった状態はただの個人の腐敗だけど、それを誰も止められない、咎められない、責任追及できない、となったら、それはそのシステムの腐敗だと思う。

腐敗したシステムが壮大な計画をやろうとしたら、多分それは別の壮大な腐敗になるのがオチではないのだろうか。

 

■ オマケ

上のジェフリー特使が騙してたのを認めた話がRTに出た。

Trump’s anti-ISIS envoy admits he MISLED president about US troop numbers in Syria to keep them there

https://www.rt.com/usa/506658-envoy-lied-trump-syria/

 

ロシア&中東の人々にとっては、シリア&トルコにジハード主義者なるテロリスト集団を入れられることは人の生き死にに関わる問題なので当然注目される。アメリカ人にとってはどうだっていい話だとしても。


 


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2 コメント

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大韓航空機撃墜事件に類似 (И.Симомура)
2020-11-14 11:14:29
”そして2014年2月、キエフでクーデターが起きた直後、家族と一緒に暮らしたいからとかいう笑っちゃう理由でマックフォールは駐ロシア大使を辞任した。普通に、へん。” 本当に実に変.19830901のKA機撃墜事件のかなり後のこと,米国国務省の某高官がひっそりと閑職に移動となっています.或るはっきりしない理由で同省を解雇された人物がこの事件を調査し,同高官がKA機によるスパイミッションの企画者だという告発書を書いている.現在この書は入手できない.
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エスパー更迭 (luna)
2020-11-14 14:16:21
axiosによるとエスパー更迭、後任は Douglas Macgregor大佐で彼はアフガンなどからの撤退を主張している人物です。
アフガン シリアから本気で撤退するようです。
後変な噂、次一期だけバイデンにやらせて後はまたトランプが復帰するというシナリオ、なんですか?壊れているというより狂っていますね。
返信する

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