ウクライナの紛争地帯に国連のピースキーパーを出す案を、ロシアが起案するようだ。
Russia drafts UN Security Council resolution to send peacekeepers to Ukraine
https://www.rt.com/news/402094-russia-resolution-peacekeepers-ukraine/
ウクライナの紛争地帯に国連軍を入れろというのはキエフ政権のポロシェンコが言い続けていたので、これはつまり西側が国連軍の名を借りて攻撃してくる、ってな戦法か、とロシア回りでは拒否感をもって受け止められていた。
しかし、この議案をロシアが草案を書いて国連に出す、となると趣が異なる。
ウクライナの紛争地帯はOECDという機構が停戦が守られているかどうかを監視していた。
が、OECDは武装していないからやれることに限界ありすぎ、というのは前から指摘されていた。そこで国連、となっていた。
これに対して、プーチン大統領は、別に悪い案じゃないだろう、と。
- プーチンは、OECDそのものに武装させたらどうだろうと言っていたが、OECDが現場の人員に武装させるのは嫌だと言い張ってる、しかも、現在そんな人たちいないし、経験もない。というのなら、彼らの安全を保護するにはピースキーパーしかないだろう、と。
- で、この武装集団(ピースキーパー)は、分離線にしかおかない。(他のウクライナに出ていけない)
- また、現状は、重武装を取り除かないと改善できないし、ドネツク、ルガンスクからの直接の協力がないとできない。
プーチンの発言からすると骨子はこんな感じらしい。
http://en.kremlin.ru/events/president/news/55535
全体としては、ようやく何かする気になったな、って感じでしょうね。アメリカの議会がウクライナに武器を補給する決議案を通しちゃった(通ったんだったと思うのだが忘れた)り、なんだり、このあたりが無制限になっている(西側は法なんか守る気ないですから)ところを整理していくんでしょう。
無軌道の混乱をこれ以上拡大させないためにも国連を絡めて形を作るということなのかもしれない。
でもまぁ今でも十分に混乱しているわけで、今まで出てこなかったことが不思議。何かが変わったんでしょうか。
■ おっかけ
ドイツの外相の発言。
私たちが何カ月も言ってきた案をプーチンが公式に言ったというレポートを読んだ。つまり、国連ピースキーパーをドンバスに派遣して停戦を確保するということ。
これは私たちのチャンス! 活用させてもらいましょう。もっとデタンテ政策が必要。
ドイツと欧州が新しい方法で緊張を緩和するべく話し合いを開始できるのはいいこと。
ロシアはこの提案をすることでウクライナ政策を変えて来た。このチャンスを逃すべきではない。
どうなんですかね。私は前から言っている通りウクライナ分割にはネガティブな印象なんですが。