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大阪市を騙して廃止させようとしてる

2020-10-18 01:30:51 | アジア情勢複雑怪奇

神嘗祭に弔旗をあげよという内閣と与党を持ったのかと驚きつつある週末、そういえばチャンネル桜はどうしているだろうと開けたが、特にこれに限った動画はなかった。

あかんよなぁって感じがする。日本ってほんと「保守派」がいない国。

どうしてそうなるかといえば私の考えでは、もう少しちゃんとした、プロパガンダじゃない歴史のナラティブを70年代、80年代あたりに整備しそこなかったことが大きいと思う。

皇室を中心として描いた歴史というのは大日本帝国のオフィシャルバージョンであって、実際にはそんな話ちゃうからという点が多数ある。こんなもん吹き込んだって新興宗教にしかならない。足元がない。

考えてみるに、各地でかなりまちまちにやってた各種の祭祀というか行事というかを支えてきた神社仏閣を適当な理屈で合理化し、併せてオフィシャルバージョンの歴史を作ったことなどは、根本的に大多数の人間がどうやって相集って生きてきたかを思い起こせなくなった1つの原因だろうと思う。

 

■ 大阪市廃止問題

そんなことを思いつつ、チャンネル桜は今日は何をやっているかといえば大阪市の廃止問題だった。

【討論】大阪都構想の本質を考える[桜R2/10/17]

https://www.youtube.com/watch?v=xal77saFnKM

 

もうこの話は2015年に自民党と共産党が共闘して維新の野望を阻止したことで一回終わった。にもかかわらず、まだやってる。

だがしかし、前回と今回は状況が若干異なるのは、よーーーーやく肝にあたる部分が広がりを見せたこと。それは何かというと、

この住民投票は、「大阪都構想」を問うのではなく、「大阪市廃止・特別区設置」の是非を問う住民投票。

これにつきる。

 

この話は、知ってる人はもう十二分に知っててウザいだけやと思いますが、知らない人は今も「大阪都構想」を巡ってると思ってるんじゃなかろうかと思うので、一回書いておこうと思う。

まず初めに、この話を、いろいろいろいろ見て聞いてただわかるのは、「大阪都構想」というのは詐欺話だということ。

大阪市を廃止して、4つの小さい区になって小さい権限しか与えられない人たちになりたいですか?と聞かれて、はい!という人がどこにいるの?

神戸市民が神戸市を廃止して兵庫県垂水区になりたいとか、横浜市民が横浜市を廃止して、神奈川県保土ヶ谷区になりたいですかと言われて、そこに希望を見る人はどこにいるの????ということ。

(だから住民投票をやっている。なぜなら、政令指定都市という県並の権限を与えられている自治体から市町村以下の自治体になると言うことは、住民にとって不利益になる。

対して、一般の市が大きくなって中核市や政令指定都市になる際には住民投票はない。利益しかないから。)

 

また、上では利益という点に着目して書いたけど、利益だけが重要ではない。自分の愛着というのも十分にそこに住み続ける理由になる。

「都構想」などというものではなく、あんたの市は廃止されまんねんで、と言われたら当然こうなる人が増える。

 

ここが基本で、景気の良いことをふりまいたり、無駄がなくなるとかなんとか言うのはほぼ根拠がない。むしろ実は多大な手間と時間とお金をかけるだけの、意味不明な改革願望の賜物こそこの「都構想」なるもの。

ここらへんを論破され尽くし、前の選挙では、大阪市は廃止にならないというデマまで流した維新は、今度は、大阪は日本の副首都になるとかなんとか言ってみたりする。

だがしかし、政令指定都市は地方自治法によって既に都道府県並みの権限を持って行動できるように設計されている。であれば、必要ならそこに個別のプロジェクト案を乗せればいいだけで、大阪市を廃止する理由になってない。

自民党大阪府第二選挙区支部長さんもそうおっしゃってる。

 

ということで、実に実に、ふんわりした、根拠のない、景気のよさそうな、気分のよさそうな話を一方的に話しているのが大阪の維新であると断言していいと思う。そこに今回は公明党が乗ってる。

それに対して、自民党と共産党が守旧派扱いされながら抵抗し、党派を問わず気づいた学者さんたちが手弁当で発言されているといったところ。安保法制の時の枠組みと似てる。

 

そして、この話は、ローカルに見えるけど、実は全国的な問題。

なぜなら、主要メディアは一貫して「大阪都構想」なる実態があって、それが問題であるかのようなことをずっと言い続けているから。

この嘘だらけを解明して報道しないような力が働いているとしか言いようがない。

そこから考えたら、今回、大阪市廃止という文言がしっかり垂れ幕にも投票用紙にも入るというのは、いやもう、実に実に反対していた人たちの努力のたまものだし、行政もさすがにここで嘘つけへんやろ、と思ったんだろうと思う。

 

■ 何をしているのか

じゃあなんでこんな混乱を作り続けているのか。そらもう、やってる方に聞いてくださいとしかいいようがない。

私は、大阪というアイデンティティを崩しに来ているのかしら、と思ってる。

そして、何十年かかかってウクライナが崩れていった状況に比してみたくもなる。

アイデンティティを崩され、腐敗と混乱、騙しが横行し、たくさんの人が混乱を避けて外に出て、次第に居住する人の佇まいが代わり、別の街になるという流れを思い起こさないわけにはいかない。

EUに入れば、NATOに入ればヨーロッパ諸国のように豊かになれるかのような幻想を振りまいて、実際には単なる植民地になっていく経緯と違うと言えるのか?

といって私は変革を拒めといっているのでは無論ない。騙しはいかんだろうと言っている。人々のちょっとした希望や、願望で吊り上げて多くの人の失望さえ餌にするような世の中にしたらいかんだろう、と言っている。常々書いてるプロパガンダ批判と同じ趣旨ですね。

そしてプロパガンダが残った (2)

ということで、このやり口が広がって止めようがなくなることを懸念しつつ、大阪市以外の人も注目した方がいいと思う。

 


 

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2 コメント

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自治権返上扇動! (ローレライ)
2020-10-19 11:48:06
令和の自治権返上扇動で廃藩置県のリバイバルである。
返信する
自治権返上 (ブログ主)
2020-10-19 17:52:09
ローレライさん、

そうそう、自治権返上という切り口で見るとわかりやすいですよね。
まがりなりにもunityを持って存在していたものを崩したがってる奴らがいるんでっせ、というお話。

一体感とアイデンティティってのが、邪魔臭いのでしょう。一体となって抵抗してくるから。
返信する

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