MOMOSE'S DOOR Day book in New York

NY在住のシンガーソングライターが『自称シンプルライフ』を語ります。ぷぷっと笑ってホロっとなるよなDay book.

シンプルイズベスト

2005-08-07 09:23:10 | day book in NY 2005~(FC2)
アタクシの部屋内のインターフォンというのは、
 
『talk』『Listen』『door』

と表示されたボタンが3つあり、
その横に小さなスピーカー口がついているのです。

 どうやって使うかと申しますと

1)ブザーがブー~~~っと鳴ると
  まず『talk』と表示されてるボタンを押しながら
  スピーカー越しに
 『は~~い、どなた~~』っと、返事をします。

2)そして返事をするや否や、すかさず今度は
  『Listen』のボタンを押しながら
  スピーカー越しから聞こえる訪問相手の声を確認します。

3)相手が誰だか分かったら、
  最期にセキュリティ用の『door』のボタンを押して
  エントランスのドアを解除。

このように、若干ややこしい3段階方式システムになっているため、
突然、宅配便などで寝起きを襲われた際、
間違えて『listen』のボタンを押しながらスピーカ越しに
『もしも~し~~もしも~し~~』と言い続け
宅配便のにーちゃんが帰ってしまった、、、、

っということも未だタタあるのです。

しかしです。これはまだいい方なのです。
アタクシのアパートというのは、
エントランスの呼び出しブザーというのが
各階ごとのブザーしか設置されていない為、

1) 宅配屋がアタクシ宛に宅配物を持ってきた。
              ↓
2) しかしエントランスには各階専用の呼び出しブザーしかない。
              ↓
3) 宅配屋は当然、アタクシの階専用の呼び出しブザーを押す。
              ↓
4) すると、一斉にアタクシの階の全ての部屋内のブザーが鳴る
               ↓
5) 各部屋の住人はインターフォンめがけてまっしぐら

このように、               
なかば、椅子とりゲームで
最期のイスを争奪しているような気分、とでも申しましょうか。
たかがブサーがなるだけで瞬時、
精神的にはけして穏やかな状況ではなくなってしまうのです。
とはいえ、
インターフォンに真っ先に出たからといって
訪問者が必ずしも自分の所に用がある為
ブザーを鳴らしてるとは限らないのです。
となると、
ここで更に微妙な緊張感が体内を走るわけです。
強いて例えれば
ババヌキのババをひいてしまう前に訪れる
あの緊迫感とスリル感。

『お、、おまえか?そこのお前がババもってんのか?
 それとも、そっちのおまえか?
  っか、だれだよ。一体だれなんだよ~~
     ババだけはひきたくね~~~~~~』

このようにですね、
誰かが先に出るのをみて様子をみるか、、
いや、まて、ウチの荷物だったら、どうするよ、、。
自分以外今、誰も部屋にいない場合も想定できるしな、、。
だが、でたとはいえ自分宛じゃなかったら
それこそくたびれ損じゃないか、、。
       
  でる。でない。でる。でない。でる、、、

っといった、葛藤を繰り返しているとです。
  
  宅配屋はまた帰ってしまう

っということも頻繁にあるのです。

しかもです。
このブザー音というのがですね、
心臓の弱い方などは場合によっては
命に関わるんではないかと思う程大音量で鳴るのです。
勿論、音量調節なんて気のきいたものはついてません。
ですので、部屋のブザーが鳴る時というのは
高速ジェットコースターに乗ってる際、
てっぺんから真っ逆さまに落ちて行く時に訪れる
あの腹の底からヒヤ~~~っとするような
切迫感に苛まれるわけです。
そんなクレイジー呼び出しインターフォンがです。
普段からただでさえ、
各階ごとに緊張感と切迫感とスリルを伴うインターフォンがです。
先日の停電騒ぎにより、
アパート内の配線のどこかがオカシクなってしまったらしく
ついに、アパート全棟に渡り
一斉にブザーが鳴るようになってしまったのです。
こうなると、もう個人的に
椅子とりゲームとか、ババヌキがどうとか、
ジェットコースターがどうのこうのとか
悠長な事をのたまわって言ってられるような状況ではないのです。

1)エントランスに誰か訪問者がきた。
       ↓
2)各階のどれかのブザーを押した。   
       ↓
3)アパート全棟のブザーが一斉になった。
       ↓
4)全棟爆音なりひびくブザー。火災報知器に反応。
       ↓
5)アパートの電源が落ち、停電。
       ↓
6)上の階のにーちゃんがまたパンツ姿で飛び出す
      ↓
7)ファイヤーファイター出動
       ↓
8)お巡り到着
      ↓
9)アパートの前は黒山の人だかり。
   
この現象ですが、
ナンバー5から後半にかけてのくだりは
つい、数週間前にも同じようなことがあったばかりです。

人は同じ事を何度も繰り返すといいます。
ですが、
失敗を繰り返してこそ人は成長するのです。
っと、アタクシは思うのです。

でもです。

 『わしゃ~常日頃からシンプルが好きなんじゃよ~~
     シンプル イズ ベストじゃよ~~~』

ウチのすっとぼけ大家が
アパート管理体制における始末書を書かされながらも
地元警官にこんなことをのたまわっておりました。
そして、電気復活後、アパートのエントランスドアには

『荷物がきたら、大家が預かってるからこのボタンは絶対押すな』

このような張り紙が一枚。

究極にシンプルになってしまったインターフォン。
この先当分治す気など毛頭ないようです。

ですが、考えようによっては爆音ブザーでドキドキするよりは
ある意味、さっぱりしていいかもしれません。
とはいえ、
通常ならこの機会に

『モニター付きのインターフォンにしなさいよ~~』

っと、誰かが言いだしてもおかしくないのですが、
そんなことを言う奴などアタクシのアパートには
不思議とだれ一人いないのです。

 『テロと贅沢が敵』

こう自負してやまない
移民で固められたアタクシのアパートの住人達は
モニター付きのインターフォンなんて
そんなハイテクなものに目を向けるほうが
精神的に良くないのかもしれない、、
いや、、それよりも何よりも
使いこなせない、、。
っと、思っているのかもしれません。
勿論アタクシも含めですが、、。

しかしながら

  『シンプルイズベスト』

これ、貧乏人にとっては
とても都合がよく、
なおかつ響きも決して悪くない言葉なのです。
貧乏だ。貧乏だというと
何かこうダウナーな気持ちに陥りがちです。
人に与えるイメージもあまりいいとはいえません。
ですが、

『え?何?アタシのライフスタイル?
   んなのきまってんじゃ~ん
     シンプルイズベストよ~~~~』

っと、堂々と言えばです。

いくら、小銭を拾い集めていようが、
いくら、腐ったものを喰っていようが
この言葉ひとつでイメージが一転。

 『あら?なんか素敵なおねーさんじゃない?』

っと、人々を錯覚させることもできるのです。

汚いおねーさんが
シンプルという言葉を使うだけで
素敵なおねーさんに変身。

おお~~。大興奮。

アタクシの人生街道のおける
必修項目事項をメモッたノートには

『人の言葉から生まれる人のイメージとは
 使い方次第では”詐欺”に匹敵することもあり』

本日、
新たにこの教訓が追加されたのであります。


<PC修理費返済までの道程>

本日の収穫   14ドル53セント
収穫場所     スーパにて小銭換金
残高       182ドル47セント

贅沢は上をみたらきりがない。
でも、下をみながら歩いてたら小銭を拾ったよ。
目線の角度を変えてみることも時には必要だあね。
 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。