MOMOSE'S DOOR Day book in New York

NY在住のシンガーソングライターが『自称シンプルライフ』を語ります。ぷぷっと笑ってホロっとなるよなDay book.

エコとハエキチ

2009-05-18 14:10:47 | day book in NY 2005~(FC2)

真夜中。12時。
家族が寝静まる中、ひっそりと誕生日を迎えた私は、

『ストレス解消~深夜のワンクリック&夜中の大人買い~~』と称し、

久々に出物はないかと日本のオークション会場を徘徊中、
あの”スガキヤ”のラーメンフォークが破格で出品されているのを発見。
しかも、終了時間まであと数分というのに未だ誰もベッドしていない。

おおお~~~~~~~~!!!>大興奮 

そう。
スガキヤといえば、中部・東海、関西地区出身者ならその名を知らないとは
言わせないほど、東海圏内を中心に最も勢力をふるっている
低コストのラーメンを主力とした軽食屋で有名なのだが、
このスガキヤでラーメンを注文すると
”ラーメンフォーク”と呼ばれるレンゲの代わりのスプーンが
ラーメンどんぶり共にトレイにのってやってくるのである。


この”通称ラーメンフォーク”
これがなかなかいい味をだしている代物で、
その形は、給食時代に使った先割りスプーンをどこか彷彿させるものがあり、
しかも、麺とスープを同時に掬えるという画期的なデザインは
割りばしの大量消費による環境問題に配慮したものでもあり、
なおかつ、市販で出回っていないとうのもあり、
通の間ではかなりの高値で取り引きされ、
最近ではグッドデザインとしてMOMAstoreでもとりあげられているほどの
”エコな逸品”なのである。

ちなみにその実代物はこれ



そんなステキなステキなスガキヤのエコなラーメンフォーク。
物心ついた頃からスガキヤをこよなく愛する私にとっては
みすみす見逃すわけがない。
ここは有無を得ず入札いっとくしかないだろう。
そして、めでたく落札した暁には
NJにある日系スーパーミツワ内にある某ラーメン店におもむき、
塩らーメンを注文。
窓の向こうのハドソンリバーを垣間みながら
おもむろにスガキヤのラーメンフォークを取り出し、
ここぞとばかりに環境問題に前向きに取りくんでいるのだという姿勢を
MY sonsに表明したい。

『どうだ~これぞMy 箸ならぬ My スプーンなのだ~~ダブルエコなのだ~~~』

>って理解できんでしょう。まだ。

.  ...

まあ細かいことはこのさい良い。
とにかく、私の人差し指は迷う事なく入札クリッ~~クの窓へと誘われたのである。

そ~~れぇ~~

ついつい、こんなかけ声なんぞをかけてしまうほど私は浮かれていた。
ウッキウキのコンコンチキだ。
まいっちんぐマチコ先生だ。
タリラリラ~ンのこにゃにちわ~~だ。
まあ、鼻歌まで交えてでるわでるわ死語連発乱れ打ち。
通常なら言ってしまったあとに自暴自棄に陥るであろう昭和の古ギャグ。
しかし。
その時の私はこの古ギャグを連発する自分の弱い脳みそにさえ、
5月のさわやかな風が吹くのを感じていたのである。

>重傷ですね。�{�P�[

とにかく私は浮かれていたのだ。
それほどまでに嬉しかったのだ。
ラーメンフォークを手にした時の喜びを脳裏に思い描くだけで、
小さいながらにも幸せな誕生日を迎えていたのだ。

なのに。

なのにだ。

なんなんだ。この表示。


インターネットが接続できません


なぜだ。

なぜ、この場におよんで電話回線が止められるんだ..
しかも、はかったかのようなタイミング。

~~それはねえ~~
~~~支払いを滞ったからだよ~~ >森本レオ風で

だよ~だよ~~だよ~~~~~>エコーは深めで

>娯楽強制終了 >プシュ~ン
>がっくし...orz

そして、しばし呆然とする私の視界に映るは、ゆれる膝下のむだ毛。

あっ...密林化...

そうつぶやいた瞬間、私はハタと悟ったのである。

スガキヤのMy スプーンでエコを語る以前に
自分本来の”環境問題”に取り組まねばと。

ただちに伐採開始。

私はキレイなおねーさんシリーズの松嶋ナナコ時代に購入した
むだ毛処理マシーンをタンスの奥からひっぱり出し
早速にも密林伐採を開始したのである。

うい~~ん~~うい~~ン
ううっ、うい~ん~~~
ううっ ううっ....
うっ..
.........

キレイなおねーさんシリーズ,
この場におよんであっけなく充電器故障。

密林伐採強制終了>ぷしゅ~ん

ナナコーーーーーーーーーーー!!!!


さけんでみたところで
動かないおねーさんのマシーン。

>再びがっくし..�K�[��

そういえば,.,,
ウチのかーちゃんが
ついてないな~と思った時には思い出せ。っとよくこんなことを言っていた。

『自分にとって必要でないモノは望んだところで所詮去っていくものである。
しかし本当に必要なモノは自ら望まなくてもやってくるものである』

この云われからさすれば、本日の私の場合、
スガキヤのラーメンフォークも、ナナコのむだ毛処理マシーンも
今、必要なものではないということになる。

では、一体何が必要で何がやってくるというのだ?
なんなんだ?
なんだというのだ?

とりあえず私は
まるで中途半端なミステリサークルのようになった
膝下のむだ毛無法地帯をなんとかすべく
モノは試しにと愛犬用シェーバーでむだ毛伐採を続行しながら
その続きを考えることにしたのである。

うい~んうい~ん。

おっ?なかなか良いではないか。
右足の伐採が思った以上にキレイに仕上がり気分をよくした私は
調子にのって、この際だから左足を伐採する前に
プチミステリーサークルなんぞを描いてみることに。


うい~ん。うい~ん。
ううう、うい~ん~~

仮に今、もし90年代だったら、
犬のシェーバーを使って
むだ毛でミステリーサークル創りに挑戦するなんざ
間違いなく、
当初、脇毛で一世風靡した
黒木香ねーさんの度肝をぬいたであろう。

うい~ん。うい~ん。
ううう、うい~ん~~

黒木びっくりでござい~~~



うい~ん。うい~ん。
ううう、うい~ん~~


すると。
一匹のハエ�S�L�u��がどこからともなく飛んできて
私が挑戦していたプチミステリーサークルあたりにハラリと降り立ち、
あの特有の手をこすりあわせるポーズを始めたのである。

しゅこしゅこ。しゅこしゅこ。

...そうきたか..

あまりにも連続ショッキングな出来事続きのせいか、
その手もみ姿がまるで

”おめでとう~
ついてない誕生日おめでとう~”


といわんばかりに、拍手をしているかのように見えたのは、
世界できっと私だけであろう。

さ..サンキュー。ハエキチ

>いえいえ、どういたしまして。By ハエキチ。

>っつか、ハエに名前つけないでください!!

.....

しかしながら。
自分の誕生日ともあろう日に
このような非常にバカバカしい経過をたどりつつも、
私はひとつの見解にたどりついたのである。

究極のエコとはハエに名前をつけることかもしれぬ..と。

>まっ、俗にいうアラフォーですから。
人間以外にもいろいろありますよ。ええ。ええ。

......

そんなこんなで。
ネット回線強制断線の間、方々からお祝いメールを頂いておりました。
みなさん、本当にありがとうございます。
今年も後半、こんな調子でがんばってまいります。

momose
2009.5.16