
10日ほど前から仕立て始めた単の着物
昨日までに衿も袖も付いていましたが、今日身八つ止まり、袖口止まりのカンヌキ止めをして、アイロンかけて完成
この紬は義兄姉のお母様が途中まで仕立てていた袷の着物でした
身頃の裏・表の素縫いが終わり、中綴じまでしてありました
解いて仕立て直しに入ってから、表に印があることに気が付き、慌てました
解く気にもなれず、背縫いと脇縫いがしてある状態で手洗い
そのあと、スチームアイロンかけ
どの程度縮んだか計らずに、そのまま縫い進めました
衿肩開きの切り込みが標準より1㎝ほど広かったり、褄下寸法が短かったりと、難題のある仕立て

衽下がり部分の衿付け線は片方の線を決めてから、反対側に切り躾で写して
衽の印つけは、前の印を残したまま、新たな印を入れて

黄色のまち針の位置が解く前の印で、赤いまち針が自分寸法の印
腰のおはしょりした時に、衿先がおはしょりからはみ出るのは見苦しいものです
そんな理由から、裄(肩幅➕袖幅)寸法の違いより、褄下寸法の違いは自分寸法に直すようにしています
衿は広衿にするかばち衿にするか悩んだものの、ばち衿に決定(衿裏地をケチって)
広衿の方が胸元がふっくらとした着付けが出来るのですが、暑い季節にはばち衿の方が断然涼しいし、着やすいし
着物もいかに快適に着るかは、大事なこととです
今回の仕立て直しで一番悩んだのが、衿ぐり
いつもなら、コートの寸法です
衿ぐりを小さく修正するには、背縫いを広めに取るのが手っ取り早い
が、そうなると肩幅を取った後の縫い代が少なくなるという別の問題が発生します
そこで、年齢的にもゆったりした首周りの着付けもおかしくないので、そのままの寸法で仕立てました
6月は単衣の季節なので、早速着てみて、着心地を確かめたいところ
今回の仕立て直しは、自分の技量を試されるような感じでした
好きだからやれるけど、いつまで出来るのだろうかと思っています
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