DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

スーパーコンピュータとスーパーカー

2005年12月24日 09時58分48秒 | Weblog
スーパーコンピュータとスーパーカー、どちらも柴田が好きな物で、憧れる物である。柴田の場合、どちらも身の丈程度でしか手に入れられないが、それでもいつかは両方を手に入れようと、コツコツ努力している。
共通しているのは、どちらも速度を第1目的にしている事である。どちらも日常生活では体験できない、異常なまでの速さを実現することを、その使命にしている。日本が誇るスーパーコンピュータである地球シミュレーターでは40TFlopsという計算速度で、1秒間に40兆回の計算を実行してしまう。一方、高速道路の制限速度が100kmの世の中で、スーパーカーは時速300kmを超える速さで走る事が出来る。
ただ、両者には大きな違いがある。それは、コンピュータの計算速度が仮想空間で実現されているのに対して、スーパーカーの走行速度が現実空間で実現していることである。コンピュータの本質が、仮想化、抽象化、モデル化、を基本に構成されているので、この違いは決定的である。
この違いは、速度を実現する原動力と抵抗力のせめぎ合いにも現れている。
コンピュータ: 原動力=プロセッサ ⇔ 抵抗力=冷却装置
スーパーカー: 原動力=エンジン  ⇔ 抵抗力=空気抵抗
それで、スーパーカーの空気抵抗に打ち勝つために、流体力学的な滑らかな曲線をまとったボディーが作られ、スーパーカーたる存在を作っている。一方、コンピュータの冷却装置は、単なる大きな鉄の箱を並べるのがせいぜいで、地球シミュレーターでは建物全体が冷却装置みたいになって、それなりにデザインされているが、スーパーカーのようなかっこよさは、残念ながらない。
その大きな違いは、スーパーカーの開発には、デザイナーの存在が中心にあるのに対して、コンピュータの開発には、エンジニアの存在しかないからであろう。あえて強気の発言をすれば、デザインをするのはデザイナーしか出来なくて、エンジニアが出来るのはエンジニアリングである。だから、コンピュータをスーパーカーのように、憧れるかっこ良い存在にするためには、絶対にデザイナーがデザインしないといけない。Appleのコンピュータが、シェアとしては無視されるほどしか無いのに、その存在を確固たる物にしているのは、あくまでそのデザインであり、外形のデザインから展開するソフトウエアや使われかたまでをデザインした存在であるはずである。
スーパーコンピュータのデザイナーがいるとは思えないので、柴田は、世界初のスーパーコンピュータデザイナーになりたいと思う。是非、柴田にそのチャンスを下さい。

ゆめをかたちに

2005年12月24日 05時18分54秒 | Weblog
昨日、たまたまテレビを見ていたら、ジュネーブモーターショーに出品されたピニンファリナのコンセプトカーの開発物語があった。車の世界と言うか、世の中的にもそうなのだが、これだけ物質的欲求が満たされてきてモノがありふれてくると、そのもの自身に夢を託して、そのもの自身の価値を熱望して、ものを作る、ものを買う、ということが少なくなっているような気がしていがた、このテレビもまさにそう訴えていた。
例えば車では、環境性能、安全性能、経済性能、これらの追求に自動車会社は懸命になっているが、車はそれだけではないはずで、むしろ、未来に飛び立つビークルとしての意味も持っているはずである。このごろ、車のデザインでも、丸っこくてもっこりした車が多いが、はっきり言って、カッコ良くない。この車では、夢を託して未来へ進むことなんで出来ない。買い物の道具に成り下がっている。
今乗っている車も、デザイン1番で決めて、その後に居住性などを考えた結果で、柴田にはこの車から乗り換えるだけの未来を感じさせる車に出会えていない。多分、廃車になるまで乗り続けるだろうと思う。これだけ世の中が豊かになったのだから、消費してゆくだけの車ではなく、その存在自体で価値を持つ、美しく力強く、未来への夢を託せるだけのデザインを持つ車が欲しい。
で、デザインを核に置いたDALABとしても、そう言う、夢のある何かを作り出す工房的な存在にしたいと思う。誤解を恐れずに言えば、アンケートを配って調査研究したり、現状把握のための実験研究をすることには、柴田的には全く興味がない。そこで得られる知見の価値は分かるが、柴田はそこに夢を感じないし、学生さんも同じだと思う。全体を統括している人には、夢が見えていると思うが、学生さんが入ってくるこれらの検証的活動のみには、夢は感じない。
要は、「それやっててドキドキするの?」が問題で、今、柴田が取り組んでいる共同研究では、どれも皆で議論する中で、ドキドキしている。未来に夢を託している。で、高専の研究室レベルで、建築や都市や環境を相手にして、何か夢のあるものを作り上げられるか?と言うと、まずは無理である。しかし、コンピュータの世界では、パソコン1台とネットワーク、それにアイデアだけで、大きな夢を描く何かを作りだせる可能性をいくらでも持っている。柴田はそこにチャンスを得て、活動の場所を移した。世界で1番優れた何か、それがデザインになるわけだが、それを作る出せる可能性を感じたから、DALABをやっていることになる。
共感してくれる学生さん、DALABに来て、一緒に未来を作ろうよ。

研究日誌H171224

2005年12月24日 04時49分18秒 | 研究室情報
*昨日は雪のため完全休日とは言いながら*
=今年の雪は例年になく多く、遠出の予定が乱れている。
 昼過ぎまでは、雪が多くて、身動きが取れない状態だった。
 であるが、アネックスへのラックなどの搬入を午後から行った。
=ベースになる研究室についても、整備を行わないと、停滞してしまいそうだ。
 まずは、図書を上手に処理して、購入した成果を出せるようにしたい。
 学会雑誌をまとめるようにして、ある程度は処分して捨てよう!
>冬休みは、遊びほうけずに、研究環境整備をするぞ!