卯月の手鏡

小さな手鏡でも、広い世界が映る。

忍足亜希子トークショウ

2005年11月27日 | 手話
隣町の福祉祭での忍足亜希子(おしだりあきこ)トークショウに行ってきた。
忍足さんは、聴覚障害の女優さん。
先日も、2時間物のサスペンスドラマに刑事の奥さん役で出ていた。

専属の手話コーディネーターの瀬尾さんと一緒に、ステージの上で映画の撮影裏話などをしてくれた。

手話コーディネーターと言うのは、通訳とは別の物で、ただ単に言葉の通訳をするだけではなく、
ろうの文化と聞こえる人の文化(聞こえない人達には、私達とは別の文化がある)を繋ぐのが役目だそうだ。

瀬尾さん自信もろう劇団のメンバーだったそうで、人を惹き付ける話し方が出来る人だった。
忍足さんの手話を通訳したり、自分も手話をしながら話したり、ずっと話しっぱなしだった。
通訳の役も担っているので、しょうがないと言えばしょうがないけど、
なんだか瀬尾トークショウみたいになっていた。
話の進め方も、瀬尾さんがメインで振られた時だけ忍足さんが話していた。

トークショウが終わってみたら、忍足さんより瀬尾さんの印象の方が強く残っていた。

聞こえる人達の中で仕事をする忍足さんにとって、コーディネーターは、外とつながる唯一の窓口なのかも知れないけど、
コーディネーター、通訳はあくまでも黒子であるべきだと思う。

ただ演じるだけの人形なら、今のままでも良いかも知れないけど、
一人の人間として仕事をしていくのであれば、瀬尾さんと組むのはどうかと思った。

すごく楽しみにしていたのに、忍足さんに会った気がしない。

このスタイルで、全国各地でトークショウをやっているらしいが、
聴覚障害者は、健聴者がお世話しないと何も出来ない、
と言う誤解を全国にばらまきかねない瀬尾さんのやり方は、とても不愉快だった。