多摩の神社準備室

偽神道家「掃部助」と申します。
旧武蔵国多摩郡の神社を紹介していきます。
一日一社紹介予定!

瑞穂町「阿豆佐味天神社」

2011年08月21日 | 神社
阿豆佐味天神社 

鎮座地 殿ヶ谷1008

祭神 少彦名命(すくなひこなのみこと)
    素盞嗚命(すさのおのみこと)
    大己貴命(おおなむちのみこと)

旧格式 郷社

例大祭 3月4日

解説 
「延喜式・神名帳」に記載のある古社。

寛平4年(894)従五位下の神位を受ける。

平安初期、高望王の創建という伝説があり、
以来子孫の武士団村山党によって信仰された。

当社のすぐ西には戦国末期の武将、村山土佐守義光の館跡がある。

同時期、北条氏照より神領15貫文を賜っていた。


江戸時代には徳川家より朱印地12石を賜る。

神職は代々宮崎氏が勤め、
立川市「阿豆佐味天神社」小平市「神明宮」・「熊野宮」の社家へ分かれた。

宮崎氏については、
所有の古文書が公開されていないので何時頃から当社とかかわりがあったのか定かではないが、
桓武平氏を称している事から村山氏の一族と考えられる。

江戸時代初期には既に当社の神職を務め、能登守・修理進などを名乗っていた。



阿豆佐味天神社参道


東京もこのあたりまで来るとかなり農村の風景が濃くなる。

かつてこの参道は杉並木であったが、
戦後間もなくの台風により全滅した。

すぐ背後には狭山丘陵がひろがっており瑞穂町はその西の端に近い。

狭山丘陵沿いは豊富な湧水があり古代より開けていた。

そのため古社が多く残り、
北側の入間郡には出雲伊波比神社・中氷川神社・廣瀬神社・物部天神社・國渭地祇社の5社の式内社が鎮座している。


阿豆佐美天神社の狛犬



・奉納年 ?
・石工 藤堂音次郎?
・右 阿形 子取り
・左 吽形 玉取り