榊 莫山が亡くなった。
書のほか水墨画、詩やエッセイなど、多方面で作品を残した。
その書は肩の力を抜いて、腕の動くままに薄墨をポッとにじませたような線に独特な雰囲気がある。
柔らかく暖かい。
書ならば勁い線が自在に動き回る明末清初の壮年期の王鐸ファンなのだが、莫山も好きである。
澄明な水墨画はいい。
エッセイもいい。
嘗て野口英世の母が息子に宛てた手紙を日本の手紙三筆の一番だと書いていたことがある。
この手紙を取り上げ、賞賛しているその心根に大いに共感したのを覚えている。
詩というのか、賛というのか、
「花アルトキハ花ニ酔ヒ、風アルトキハ、、」
には、花と風を借用させてもらった。
花アレバ 花ニ添イ
風アルトキハ 吹カレルママニ
行キ交ウ人ハ 花カ風カ
悠々緩々 澹々ト歩ク
山ノ道
出来の良しあしはわからないが、山の名刺の裏に刷り込んでいる。
曼荼羅院遊風莫山居士 ご冥福を祈ります。
この花は先日、苗場山に登ったとき、あと少しで高層湿原という急峻な登山道で見つけたもの。
たった一花だったが、花のない時期なので目に焼き付いた。
図鑑で調べてみたのだが、ユキミバナかスズムシバナのどちらからしい。
書のほか水墨画、詩やエッセイなど、多方面で作品を残した。
その書は肩の力を抜いて、腕の動くままに薄墨をポッとにじませたような線に独特な雰囲気がある。
柔らかく暖かい。
書ならば勁い線が自在に動き回る明末清初の壮年期の王鐸ファンなのだが、莫山も好きである。
澄明な水墨画はいい。
エッセイもいい。
嘗て野口英世の母が息子に宛てた手紙を日本の手紙三筆の一番だと書いていたことがある。
この手紙を取り上げ、賞賛しているその心根に大いに共感したのを覚えている。
詩というのか、賛というのか、
「花アルトキハ花ニ酔ヒ、風アルトキハ、、」
には、花と風を借用させてもらった。
花アレバ 花ニ添イ
風アルトキハ 吹カレルママニ
行キ交ウ人ハ 花カ風カ
悠々緩々 澹々ト歩ク
山ノ道
出来の良しあしはわからないが、山の名刺の裏に刷り込んでいる。
曼荼羅院遊風莫山居士 ご冥福を祈ります。
この花は先日、苗場山に登ったとき、あと少しで高層湿原という急峻な登山道で見つけたもの。
たった一花だったが、花のない時期なので目に焼き付いた。
図鑑で調べてみたのだが、ユキミバナかスズムシバナのどちらからしい。