古希来記

古希を過ぎて気ままな暮らし。
見たり聞いたり感じたり、とりとめもないが折々のつぶやき。

横室の大カヤ

2009年12月21日 | Weblog
 横室の大カヤを見てきた。
畏れるというのはこうゆうことなのかと思う。
目にしたとたん、思わず一歩後ろに下がるような気分になった。
どっしりと構えた根周り、雄大な立ち上がり、年ふれた幹肌。
樹齢は推定1000年を超えるとか、昭和8年国指定の天然記念物である。
地元のパンフレットによると日本一のカヤとある。

 どうも、大きいもの、広がりのあるもの、年輪を経たものなどには弱い。
この木はかなり以前から、その存在は知っていたのだが、今回が初見である。
ちょっと寄り道をすればいつでも見ることができるというのがよくなかった。

 木には親しみがあり、どの木もそれなりに好きであるが、カヤについてはよい碁盤がとれる木ということで特に関心がある。
なにしろ、カヤ盤は高値、四方柾目などと言えばまさに高嶺の花。
ヘボに限って道具に凝るというのは、どの道も同じようで「いつかはカヤ盤を」というのはヘボ碁打ちの夢である。

 神木として祀られてきた木に対して、碁盤がどうのなどというのはまことに不謹慎なので、あまり長居をしないで帰ってきたが、そのたたずまいは目に焼きついている。

にぼうとう

2009年12月15日 | Weblog
 第二子を懐妊した娘が安定期に入って食欲が出て
「実家のにぼうとうを食べたい」という。
にぼうとうは数少ない、というよりただ一つの小生の料理のレパートリーである。
もっともうどんを打つのは女房なので、実際のところは女房との合作であるが。
その、にぼうとうを所望とあってはいささか張り切らざるを得ない。

 しめじ、はくさい、ねぎ、いんげん、さといも、たまねぎ、にんじん、かぼちゃ、豚肉。

 キノコと葉物は油で炒め、別に煮ておいた根菜類を合わせて少し煮込む。そこに
打ちあがったうどんとかぼちゃを同時に入れて約10分。
最後に薄切りの豚肉を入れ、肉の色が変わったところで醤油で味を付けて出来上がり。

 うどんと野菜などが微妙に噛み合うのか、ほとんど失敗することがない。
今回もまことにいい味に仕上がった。足元からじんわりと温まる自慢料理である。
腹が出っ張ってきた娘ともども、満腹、々々。

 これは万両。
今年は実物は山でも里でも豊作。この庭の万両もいつもの年より大粒のような気がする。
熟すとアッというまに一粒残らずヒヨドリ(毎日訪れる)の口に入ってしまう。
すでにいくつか食べられている形跡がある。いまのうちにと撮った一枚。

鍋割山モザイク

2009年12月08日 | Weblog
 朝起きたら上天気、家に閉じこもっているのはもったいない。
ここのところあれこれと気を使うようなことがあって、いささか疲れ気味。
たいしたことではないのだが、歳とともに許容量が少なくなっている身にとっては処理能力も落ちて時間がかかる。

 こんな時には山に出かけるに限る。
ぽくぽく歩いて、遠くの山に目を細め、葉が落ちた明るい木々に手を添え、足元の積もった落ち葉の音に耳をすます。
雑念がなくなるわけではないが、いつのまにかほぐれて軽い気分になる。
 山の懐は大きい。

 この時期山に花はない。
しかし、こんな草に出会うこともある。南斜面の陽だまりで見つけた。図鑑で調べてもなんという草なのか判らない。なにやら人の手が入ったモザイクのような雰囲気だった。