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弁護士のくず09 熟年離婚・どしゃ降って…

2006-06-09 01:24:11 | 弁護士のくず
今週のお話は第2巻から
オリコンスタイルの調査で「『医龍』に人気集中!~放送中間ドラマ満足度ランキング~」なんて書かれてますけど、しっかり3位に入ってますよ、『弁護士のくず』(2位は深キョンの『富豪刑事デラックス』)。
週刊誌のテレビ番組関連コラムなどでも成功例との絶賛こそあれこき下ろされてるのは見たことないし。
今クールにおいてはまさに、木10は上質ドラマの宝石箱やぁ~~!!by彦麻呂

弁護士のくず CASE09
「夫婦三十年の追憶」
(原作:第2巻第4話「人間失職」)
離婚相談のため鈴木博美(岡本麗)という女性がやって来た。彼女の話によると、結婚して30年、仕事が生き甲斐のような夫・克雄(塩見三省)が、昨年何の相談もなく突然IT会社に転職し、その3ヶ月後にはそこも辞めてしまい現在失業中だというのだ。最近では毎日家でゴロゴロして、昼間から酒を飲むようになっていたらしい。離婚話を持ち出した際、暴力を振るわれ博美の口元にはうっすら殴られた痕が残っていた。
九頭(豊川悦司)と武田(伊藤英明)が担当することになり克雄に話を聞きに行くと、「俺は悪くない、絶対離婚はしない」と言い張るばかりだった。だが数日後、すっかり別人のようになった克雄が、離婚届を持って事務所を訪ねてきた。離婚することを了解しただけでなく、出来るだけ慰謝料も払うと言うのだ。この急変ぶりを見た九頭は、克雄が何か隠しているのではと疑い始める。



「若い頃のように、すべてが単純だったらいいね…」 バーブラ・ストライサンドが言うと
ロバート・レッドフォードが「世の中は、複雑だ」

今回の主役である鈴木夫婦が初めて見たという映画『追憶』のセリフにひっかけて
話の筋も、実は単純ではなかったと九頭が暴きます。

九頭は、完全に自己嫌悪に陥って家も家庭も手放して孤独な老後だけが待っている
鈴木・夫に「自分が悪いと思っちゃいけない!他人が悪い!社会が悪い!
悪いライブベンチャーに損害賠償請求して、がっつりふんだくってやりましょうよ!」

ライブベンチャーの高井取締役を鈴木さんとともに白石事務所に呼びつける九頭。
「あんた、鈴木さんが三友商事でリストラ要員にされて2年間も邪魔者あつかいされてたのを
 知らなかったんだって?いいかげんなヘッドハンティングだねぇ」
大きい声で、当然それは面談室の外にいる鈴木さんの(元)妻・博美さんの耳にも入ります。
「鈴木さんも自分が無能だと信じ込んじまってるけど、それは違う。
 おたくの若い子にイタメシごちそうしたら全部話してくれたよ。
 部下に、鈴木さんに従わないよう指示してたそうだな、3ヶ月でクビにするために

まぁ、知ってしまえばよくある話というか、
リストラを拒んでいた鈴木さんにヘッドハンティングを仕掛けることで自分から会社を辞めさせ、
移籍した会社では彼の部下にわざと言うことを聞かないよう指示して、
3ヶ月の試用期間で仕事の結果を出せないように仕向けてクビにするという陰湿な罠。
とけしかけ、見事にラ社の高井取締役をとっちめますが、
定年までの逸失収入その他もろもろ7600万円よりも、
一度は離婚成立までいってしまった夫婦の絆を再び取り戻したことが何よりの成果ですよね。
(会社を訴えた結末が気になる人が多いですけど、
 ぶっちゃけ、どうでもいい)

夫としては、リストラされたって、そりゃ言えないよ…言えるっちゃ言えるかもしれないけどね。
妻としては一言もなく長年勤めた会社を辞めて「あんな会社、図体ばかりでかくて腐ってる」
新しく移った会社も3ヶ月で辞めて「あいつらビジネスのことなんかわかっちゃいない。
あんなところにいたら俺の能力が腐っちまう。だから辞表を叩きつけてきた」なんて言われて
求職もしないで家で酒びたりで「俺の能力に見合う仕事がないんだ」なんてクダ巻かれるより
正直に言ってくれたほうが百万倍いいでしょうけどね。


■先週はなかったキャバクラシーン、今回はけっこう重要な位置づけで再三の登場。
(ないのがすっきりしててよかったというくずブロガーの方々、残念でしたw)
川西さん(元“アケミ”ちゃん)も九頭に「出番多すぎだよ!」と言われるほどの露出っぷりでした。
しかし、“区役所さん”が常連やってるような店でIT成金が豪遊するかなぁ…?店の子のクオリティは無茶苦茶高いけど。
つか、あの店でドンペリってちょっと無理あると思うんすけどw。

若造のくせに羽振りがよくて、その分モテるのが悔しい九頭は
ライブベンチャーの社屋建設現場の看板にしっこかけたり、
鈴木さんをリストラの罠にはめた悪巧みを看破してとっちめてやるなどリベンジを果たしますが
お目当てのキャバ嬢をとられて結局は負けっぱなしかも。
(できちゃった結婚って。そりゃ女のほうが狙ってたに決まってる)

■九頭家の出来事や白石ファミリーの人間模様も、いろいろござんす。
休日の朝、武田クンにTELして恋愛映画に誘う美月ちゃん。
九頭は当日アフターキャバクラの二日酔いで起きられず、しかたなく誘ってるという。
そんなのに付き合うほど暇じゃないという武田だが、加藤徹子さんも来ると聞いたら二つ返事で参加表明。
浮かれて舞い上がっているうちにワイシャツのアイロンかけ中であることを忘れてジュ~
しもたぁ!しもたぁ!しもたぁぁぁ… (電話の向こうの美月ちゃんにみんな聞こえてるんですけど)

映画館、感動して泣くのはいいけど見苦しいっつーか、きたないよ泣き方が。
ネクタイで涙やら鼻水やら拭きながらベソベソベソベソ。
見かねてハンカチを回した徹子さん、武田君が使ったそれが戻ってくるとき汚なそ~につまんでました。
あげく、それ、捨ててやんの。
続いて、しゃれたレストランでお食事。
お慕い申し上げている徹子さんと一緒のディナーで浮かれている武田くんですが、
よく考えましょう。九頭パパが動けない(ちょうどその頃、九頭パパは起きがけにぎっくり腰になってしまい
本当に動けなくなるわけですが)が故のピンチヒッターで駆り出されたということは、
本来は、「九頭・徹子さん・美月ちゃん」のスリーショットであったということですぞ。

美月ちゃんも、「あ~あ、計画だいなし」と、
これが九頭パパと徹子さんをくっつけるための映画デートであったと告白し、
「急がなくていいから、じっくり考えて」なんて大人びたことを言ってくれます。
武田君、ふてくされてパスタを口からぶら下げながら食ってますw。

美月ちゃんがこんな行動に出るのも、父親である九頭がフラフラ夜遊び回って落ち着かないから。
彼女が心配する気持ちを痛いほど感じる徹子さん、自分が九頭とくっつくかどうかは別として
九頭には父親としての自覚を持ってしっかりまじめになってほしいと、
事務所でスチャラカな態度をとる九頭に厳しく接します。
朝、ぎっくり腰で杖をつきながら出社する九頭「誰かわら人形でも作ったんじゃないだろうな」
徹子さん「人に恨まれるようなことをほうぼうでしてらっしゃるから。お大事に」
後日、腰が急に治って「(白石先生のお灸のおかげじゃなくて)アルコールのおかげ。
ナナちゃんにマッサージしてもらったから。愛の力は偉大だよなー。お礼にチチ揉んだら殴られたけど」
などといい気になってる九頭に激怒した徹子さん
「本当にわら人形を作って、五寸釘の2,3本でも打ち込んでやりたいわ!」
まさに「可愛さあまって…」ですな。

この美月ちゃんのデート計画、その心情を武田くんから聞きだした九頭パパ、
「お父さん、最近徹子さんに何かやられた?」
「お説教ならたくさんされたよ」
「ふーん…おやすみ」
「美月、こっちに来て座りなさい」
~「なんでそうなるの」と、皆に迷惑をかける行為をたしなめる九頭。
「お父さんに好きな人ができたらどうなるかわからないもの。徹子さんなら…」
折も折、秋田の藤里町事件で容疑者の女性が
自分の娘も手にかけていたのではないか、男性と交際(結婚)するのに
邪魔になったのでは…なんて噂(あくまでも無責任な噂)もあるだけに身につまされます。
「くだらないこと考えてるんじゃないよ。
 俺は確かにお前のお母さんを愛した。することもやった。
 確かにいろいろなことがあったけど、お前は間違いなく俺の子だ」

九頭元人、男だ!
と思ったら、すぐキャバクラのおねえちゃんと嬉々としてTELしたりして
自らの評価を落としてくれるんですが。サイテー。

ラストのシーンは再び腰をいわして
「なんじゃこりゃぁー!!」
ドラマ版九頭のキャラが『探偵物語』オマージュになってるのに加えて
Gパンの最期ときたもんだ。(『太陽にほえろ』というより
『プラトーン』という気がしないでもないですが

今回は話の流れとしてはシンプルで展開的に大きなサプライズなどは
特になかったですけど、味わいのあるいいお話に仕上がっていたと思います。


キャスト
森次さんといったら…
ウルトラセブン「栄光と伝説」
バップ
九頭元人(クズ弁護士40)… 豊川悦司
武田真実(新米弁護士28)… 伊藤英明

 しかし、面白いくらいにというか爽やかなくらいといいますか、本当に壊れまくってくれてますなw
小俣夕花(事務員26)… 星野亜希
 事務所に持ち込まれた案件が商事会社社員のリストラや離婚問題なため
 商社マンとの合コンにちょっとテンション下がり気味。けどしっかり品定めに力を入れて頑張りますよ。
白石誠(事務所所長60)… 北村総一朗
 腰の治療でお灸って…いまどきよっぽどの年配の方でないとお灸なんてできないんじゃないでしょうかね。きっと。
加藤徹子(敏腕弁護士39)… 高島礼子
国光裕次郎(古本屋店主48)… モト冬樹

 バツイチでしたか。「若いうちに別れておいてよかったよ。この年になって古女房と一緒なんて
 考えただけでぞっとするよ。本当に一人が一番だよ」
 「逃げられたくせに」「あいつも結婚前はいい女だったんだけどな…」
秋野美月(10)…村崎真彩(むらさき・まあや)

鈴木克雄…塩見三省
鈴木博美…岡本麗
ライブベンチャー・高井武取締役…東根作寿英
 →プロフィール(Amuse)
三友商事・岡田常務…森次晃嗣


今週のコスプレキャバクラ…ミニスカポリス(客は囚人・犯人)

今週の着ぐるみの犬…映画館の客(笑った!)
  その後のレストランの客(メニュー見て何頼む気だよw)

今週のばんそうこう…鼻っ柱。

今週の掛け軸…雨降って地固まる


次回以降の予定
第10話は『聖なる戦い』,容疑者が殴った相手が定時制学生から大学生に変更になった模様。第2話で登場したヤクザ須永(小川直也さん)が再登場。インストラクター役ですね(何の?)
第11話のゲストは田辺誠一さんの“専業主夫”と、杉本彩さんの“横暴ワンマン妻”夫婦


ドラマ弁護士のくず公式ページ-TBS
トップページの木曜10時という表示がやたらに強調されているのが目に付きます。
橋本Pの周りにはそんなにうっかり見逃したという人が多いのでしょうか…?
加藤先生の胸に現れる隠し絵、何度見ても何かわからないんですけど…何?
マトリョーシカには今週気がつきました。

◆過去の記事
弁護士のくず01 トヨエツいい顔してます
弁護士のくず02 ハッスルハッスル!それ本職?
弁護士のくず03 クリストファーとシャルロット
弁護士のくず04 その思いが重かった…
弁護士のくず05 小泣き・爆笑・最高だ!
弁護士のくず06 ゲゲ!おっとCHIKAN!
弁護士のくず07 泣かせる九頭と八べえ・第七話
弁護士のくず08 やられたらやり返せ?!

「ドラマ化希望コミック『弁護士のくず』」(去年7月に書きました。まさか本当にドラマ化するとは…

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追憶
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hitomi
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
愛することを恐れるべきでない私、愛されていることに気づくべき私
豊川悦司
マガジンハウス
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