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GIANTのTCRを考える(2)

2024-03-31 11:13:08 | ロードバイク
 GIANTはもともとOEM製品も多く作っていたメーカーで、カーボンも日本製のカーボン糸を自社独自の技術でプリプレグ化した自社製を貫いて来たメーカーです。製造工程にも拘りを持ち、ナノテクノロジーを応用したCNTレジンや高温高圧で焼成するFusion Process工法など、ジャイアントが四半世紀に渡って培ってきたテクノロジーが生かされています。ロードバイクはカーボンでというのがGIANTの戦略だったのでしょう。
 GIANTはフレームは勿論、ステムやハンドルバー、ホイールといったカーボンパーツも自社で生産しています。こうした全てを自社製とすることでトータルコストを削減し、コストパフォーマンスを高めているのです。以前のように同じ価格ならコンポが1ランク上ということはなくなりましたが、同じ価格帯でもパワーメーターが付いているモデルがあることは珍しくないようです。
 かつてはGIANTのレーシングモデルといえばTCRだったのですが、今ではPROPELにその座を奪われてしまっているようです。当時としては群を抜いたエアロフォルムを持つ第1世代のPROPELでエアロロード界に殴り込みをかけたのは2013年のことでした。ディスクブレーキに最適化した第2世代モデルが登場するのは2017年ですが、この当時のワールドツアーではまだTCRがGIANTの旗艦だったのです。
 PROPELがGIANTのフラッグシップモデルとなるのは2022年に発表された第3世代からです。これは、エアロロードの軽量化が進んだ結果だと思っています。このエアロ化においてcannondaleは相当に後れをとっていたようです。Cannondaleが本格的にエアロロードSystemsixを作ったのは第2世代のPROPELが出た翌年(2018年)のことでした。そして、オールラウンド・エアロロードとして第4世代のSupersix EVOが本格的にグランツールに登場したのは昨年でした。CannondaleがエアロロードのSystemisixと軽量ロードのSupersix EVOを融合させていったのに対し、GIANTはエアロロードのPROPELと軽量ロードのTCRを両立させているのです。
 先日発表されたTCRの最新モデルは、TOPグレードのTCR ADVANCED SL 0で完成車重量がMサイズで6.4kgという超軽量バイクで、価格も1,540,000円。GIANTらしく機械式105仕様の最下級モデルTCR ADVANCED 2 KOMは330,000円という価格設定になっています。12速の105を搭載したカーボンロードの中では最安値の部類に入るでしょう。
 



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