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エアロロードが石畳を駆け抜ける時代

2024-04-03 12:18:21 | ロードバイク
 UCIのプロロードレスはモニュメントの初戦となる3月のミラノ-サンレモ(Milan-Sanremo)で幕を開けます。UCIのロードレースにはツール・ド・フランスに代表されるような複数日にわたって行われる「ステージレース」と一日で競技を終了する「ワンデイレース」がありますが、クラシックレースの最高峰とされるモニュメントと呼ばれるレースは「ワンデイレース」だけなのです。
 UCIのモニュメントとは、ミラノ〜サンレモ (Milan-Sanremo)、ロンド・ファン・フラーンデレン (Ronde van Vlaanderen)、パリ〜ルーベ (Paris - Roubaix)、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ (Liège - Bastogne - Liège)、イル・ロンバルディア (Il Lombardia) の五つで、クラシックの中でも、とりわけ古い歴史があり、記念碑的なレースのことをいいます。
 そのモニュメントの2つが終わり、いよいよ今週はパリ〜ルーベ (Paris- Roubaix)が開幕します。先週のロンド・ファン・フラーンデレン (Ronde van Vlaanderen)は過酷なコースに悪天候も重なり、とてもタフなレースになりました。特に印象に残ったのは残り45km地点に登場する最大勾配22%の激坂コッペンベルグでした。雨で濡れた急勾配にバイクを降りる選手が続出したのです。

 そんな中この雨で濡れた急勾配の石畳を先頭で駆け上って来たのはマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)でした。シクロクロスの世界チャンピオンでもあるファンデルプールならではの走りだったのですが、私を驚かせたのは彼のバイクでした。

 先日、10年という長期契約を結んだCANYON(キャニオン)のエアロロードCFRだったからです。これまでパリ-ルーベを初めとするパベ(石畳)を駆け抜けるレースでは、SpecializedのRoubaixやTREKのDomane、cannondaleのSynapseといったエンデュランス系のバイクを駆ることが多かったのですが、今ではエアロロードが使われるのが当たり前になっているようです。

 これは、ロードバイクのディスクブレーキ化が進み、タイヤクリアランスを大きく取ることが可能になった結果だと思います。リムブレーキの時代はタイヤ幅が限られていたため、振動吸収性やバイクの安定性を考えたフレーム設計が必要でしたが、今ではチューブレスホイールに幅広のタイヤをエアロロードに装着することで、年々レースの平均速度が上がって来ているのです。
 ファンデルプールはCANYONのCFRにSHIMSNOのDURA-ACEチューブレスホイールにVITTORIAのCORSA PROで270.8kmの過酷なレースを6:05:17というタイムで制したのです。タイヤ幅はおそらく28Cか30Cで空気圧は不明。来週のパリ-ルーベでは32Cという太いタイヤの選択になると思います。

 昨年のパリ-ルーベではワウト・ファン・アールトがCERVELOのエンデュランス系CALEDONIAを、ペテル・サガンがSpecializedのRoubaixを使用していましたが、優勝したのはCANYONのCFRを駆ったファンデルプールでした。近年のハイスピードレースではエアロロードがものをいう時代に入っているようです。太いタイヤを低圧で走る場合、石畳や未舗装路ではグリップが良く走り易いのですが、舗装路だとスピードが落ちてしまうのですが、エアロロードではその減速率が低いのかもしれません。
 
 



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