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自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

シブコ復活の狼煙(10)

2024-06-24 09:12:35 | 渋野日向子
 さあ、メジャー第3戦KPMG全米女子プロ選手権の最終日が始まりました。シブコは最終組から2組前でレキシー・トンプソン、コ・ジンヨンと回ることになりました。昨日のホールアウト後のインタビューで最初はかなり緊張していたと口にしていたシブコ。ただ、5番のバーディがやはり大きかったようで、立ち直るきっかけになってくれたようです。
 全米女子OP前の彼女ならズルズルと後退していたはず。緊張もある中でスコアを崩しても今のシブコは我慢がきくようなメンタルが戻って来ていることは間違いないでしょう。まだ、勢いに乗って爆発するプレーは出来ていませんが、ゾーンに入ったシブコの姿が見てみたい。

 この日の1番パー4ではティーショットを左のフェアウェイバンカーにつかまり、セカンドで2オンできません。アプローチもピンを大きくオーバーしヒヤリとさせられましたが、この下りの長いパーパットをド真ん中から沈めます。強気のパットは健在です。ショットとこのパットが上手くかみ合えば上が見えて来ます。
 2番パー5はティーショットはラフだったようですが、セカンドでピンまで113ヤードほどの距離まで運び、圧巻のサードショットはピン側1m以内にピタリと止まりました。これを難なく沈め4アンダーとします。
 3番パー4は無難にパー。4番パー4では右サイドの大きな木も恐れずに攻めてフェアウェイキープ。セカンドはピンに真直ぐ向かうも、ピン手前のマウンドに当たり戻ってしまう。ここを3パットのボギーとしてしまう。ただ、今のシブコはここで終わらない。昨日曲がれを変えた5番パー3で6Uで放ったショットはドローがグリーン左の土手に当たりナイスキックでピン傍へ。これを決め切り今日2つ目のバーディとします。
 何としてもバーディが欲しい6番のパー5で、ナイスティーショットで2オン可能な距離まで運んで来たのですが、アドレナリンを気にしたのか、風を気にしたのか3Wではなく。3Uを選択し。グリーンを捉えきれず。アプローチもあまり寄せきれずにバーディを逃してしまいます。流れに乗り切れません。
 ドライバーも悪く無い、アイアンショットも悪く無い、長いパットも強く打てているのに何故…と考え始めると、以前のシブコに戻ってしまいます。7番パー4はフェアウェイからアイアンショットを右に出し、グリーンショートサイドの難しいバンカーへ打ち込んでしまいます。ここでボギーを打つと終戦というところで、バンカーから出せず、4打目はピンを大きくオーバーして、Wボギーで終戦となってしまいました。

 ただ、まだトップ10圏内にはいるので、気持ちを切り替えることができるかが、今後のシブコの真価が問われることになりそうです。表情を見る限りイライラした様子はありません。集中力もありそうでしたが、8番パー4の3パットで項垂れてしまいました。
 結局、上もスコアが伸ばせていなかっただけに、この2ホールが明暗を分けてしまいました。決して悪いゴルフではありませんでしたし、ここからはノーボギー、1バーディの2アンダー7位タイでフィニッシュしたのは立派だと思いました。とにかく以前のようにズルズルとスコアを落とすことは無くなっているのです。シブコの復活は間違いないでしょう。後は「優勝」という自信です。

 山下美夢有が2位タイで終えました。西郷真央も2アンダーでシブコと並び7位タイで来年の出場権を手にしています。またまた、トップ10に日本選手が4人という結果になりました。山下は単独2位ならロレックスるランキング15位以内は確実でしたが。2位タイに3人なので、15位以内でのオリンピック出場は微妙ですが、日本人2番手での出場は確実になりました。
 今月のリシャッフルで出場権を失っているシブコは、7月以降メジャー大会以外は出場権がありません。おそらく7月は日本へ戻って来てプレーすることがあるかもしれません。8月はエビアンから全英女子OPとメジャーが続きますので、メジャー2勝目はいずれ来るはずと信じて待ちましょう。9月からは、再びリシャッフルでフル参戦が可能になりますので、秋にシブコがどんなゴルフをしているのかが楽しみです。
 全米女子OPが単独2位、今回の全米女子プロも7位タイと凄い結果なのですが、どうしてもシブコにはもっと上を求めている自分がいます。ただ、シブコ自身も口にしているように「新たな章の始まり」と考えることにしたいと思います。
 



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シブコ復活の狼煙(9)

2024-06-23 09:51:40 | 渋野日向子
 KPMG全米女子プロ選手権の決勝ラウンドが始まりました。今朝も3時起きです。改めてシブコの2日目のスタッツを調べてみると平均飛距離249ヤード、フェアウェイキープ率8/14で57.1%、パーオン率12/18で66.6%、パット数が28でした。初日に比べ少しティーショットが荒れていたという印象がそのまま数値に出ていました。ただ、久々の28パット(初日は29パット)と強気のパットが戻って来ているようです。ショットとパットがかみ合えば2度目のメジャー優勝も夢ではありません。

 ムービングサタデイを最終組でスタートしたシブコ。フェアウェイからのショートアイアンをショート。アプローチでピンを大きくオーバーさせてしまいボギースタートになってしまいました。明らかに「優勝」の2文字が頭に浮かび、前日の最終ホールはアドレナリンが出ていたのかもと本人も口にしていたようです。
 プロのアスリートはこのアドレナリンが予想以上のパワーを引き出す源になるのですが、ゴルフの場合はボールが飛び過ぎて距離感が大きく変わってしまうため、厄介なのです。特に微妙な距離感が求められるショートアイアンではなおさらです。シブコの場合はゾーンに入り爆発的な強さを見せつけることもあったのですが、そんなシブコの姿は全米女子OPでも見られてはいないです。
 とにかく、考え過ぎない平常心でと願うばかりです。1番ホールのセカンドは少し力をセーブし過ぎていたように見えたので、アドレナリンを警戒していたのかもしれません。アプローチはいつものシブコのミスでしたが、長いパーパットのイメージは良かったと思います。ボギーにはなりましたが、自分の状況が確認できたホールでした。
 続く2番はパー5でバウンスバックが出れば以前のシブコなのですが、サードショットをグリーン奥へ。長いバーディパットが残ります。バーディならずもパットの感覚は悪くなさそうです。上もスコアが伸ばせていない状況なので、前半はじっと我慢のプレーが続きそうです。
 3番パー4ではティショットが左のラフ。ラフが深かったのか、セカンドでアイアンが降り抜けず、グリーンに届かず。アプローチをショートし、ボギー確定。出だし3連続バーディーだった前日とはうってかわって、ボギーを重ね順位を落として行きました。
 代わって上位に浮上してきたのが山下美夢有。1番をバーディでスタートし、その後も安定したプレーを続けます。この選手も最年少で日本の賞金女王になった強いメンタルの持ち主です。現在、ロレックスランキングが22位ですが、ここで2位以上の成績ならトップ15に入りパリオリンピックの2人目の代表が決定するのです。

 シブコは5番パー4では、左を嫌い右にティーショットを打ち出すも高い木に当たってしまいます。どこまでスコアを落とすことになるのでしょうか。今日は早起きした甲斐は無さそうです。全英女子OPは無欲の勝利だったシブコですが、近年のシブコには欲が見えるようになっています。そしてこの欲がプレッシャーとなるのか結果に繋がらないのです。無欲で1打1打に集中することが求められる時が来ているように思います。
 前週のマイヤーLPGAクラシックでも予選を上位で通過したものの、決勝ラウンドで大きくスコアを落としてしまったのもそのせいでしょう。全米女子OPの時は無我夢中といった感じで、好成績になったのですが、予選を余裕で通過するようになり、「優勝」という2文字が頭に浮かぶようになると、欲のプレッシャーに負けてしまう。優勝から遠ざかっている選手の宿命かもしれません。

 4番もボギーとしたシブコ。出だし4ホールでスコアを1アンダーまで落としてしまいます。ここで開き直れるか。それが出来なければ終戦となるでしょう。5番パー3はその開き直りが出て、見事バウンスバック。続く6番パー5でもフェアウェイからグリーンを狙ったセカンドがショートサイドのバンカーへ。少し距離を残すバディーパットは惜しくも逃すも、以前のシブコならズルズルとスコアを落としていたところでした。

 この日を何とかしのいで、最終日にまくるシーンが見てみたいものです。この日は山下がショットは乱れるものの長いパーパットでしのぎ前半を1バーディ、1ボギーのイーブンで折り返しました。今日は山下の日かもしれません。
 シブコはパットがいまひとつで8番もボギーとしてしまいます。迎えるのが難しい9番と10番です。パーで凌げるか?9番はティーショットが大きくピンをオーバーし、バーディパットも結構オーバーしてしまいます。終戦かと思われたパーパットをなんとか沈め、1アンダーで前半を折り返します。上が伸ばせていないとじはいえ、これ以上スコアを落とすわけにはいきません。
 スコアは落としていますが、攻める気持ちは見せてくれているので、後半で何とか巻き返してほしいものです。この日一番難易度が高い10番パー4をパーで切り抜けると、11番パー5で2オンに成功し、イーグル逃しのバーディ。さあ。ここから乗っていけるのか?山下が11番と14番でバーディを取り5アンダーの2位に浮上しています。
 気持ちも落ち着いて来たのか、安定したプレーでパーを重ねた15番パー4で、セカンドをピンそばに寄せてこの日3つ目のバーディで3アンダーまで戻して来ました。このままパーで我慢し、最終18番パー5でバーディが取れればスタートのスコアに戻せます。上位が7アンダーで止まっているので、今日を堪えられればまだまだチャンスは残るはずです。
 ところが、16番パー4でドライバーが左のラフへ突き抜けてしまいます。初日からかなり伸びた深いラフからのショットをガードバンカーに入れてしまいます。距離のあるパーパットを残してしまいました。ボギーを覚悟していたのですが、今のシブコはこれを沈めてしまうのです。首位を走るエイミー・ヤンが短いパーパットを外し、差はわずか3打なりました。
 続く17番パー4では先に長いバディーパットをエイミーに決められて再び4打差に開いてしまいました。最終ホールはナイスティーショットでしたが、満を持して振り抜いた3Wが右に出て木に当たってしまいます。ピンまで70ヤードをピン左へ。少し長目のバーディパトを残してしまいます。このパットを決めて、明日への勢いにするのか、4打差のまま最終日を迎えることになるのか、ハラハラの長い1日になりました。
 最後はバーディならずの3アンダーの5位タイで終えることになりましたが、前半4つのボギーがありながら、ここで粘ったのは大きいと思います。メジャー大会の3日目を終えて5位タイは立派な成績です。絶好調とはいかないまでも、良いゴルフが出来始めていることは間違いないでしょう。最終日は気負わず、自然体でプレーをして欲しいと思っています。それにしても全米女子プロの最終日に日本の選手がトップ5に二人もいるというのも頼もしい限りです。全米女子OPに続き、日本人選手のワンツーも期待してしまいそうです。
 



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シブコ復活の狼煙(8)

2024-06-22 08:53:05 | 渋野日向子
 KPMG全米女子プロ選手権の2日目、午前組のスタートなったシブコが10番から3連続バーディでスタートダッシュを決めた。午前0時過ぎにTVをつけたらスコアがいきなり5アンダーになっていて驚かされた。

 WOWOWオンデマンドは追っかけ放送もあるので、最初から見ることもできたのですが、その後の経過の方が気になり、そのまま観ていたら4番パー4で2オンスリーパットのボギーが来てしまう。それもショートからオーバーというちぐはぐさ。この辺りが絶好調ではない証なのでしょう。それでも、しっかり我慢は出来ていて、長いパーパットも慎重に決め切っていました。
 結局、生で観たバーディは1番のパー4だけ。2番のパー5では連続バーディーを期待していたのですが、3打目のウェッジショットが池へ…且つてはバウンスバックがシブコの代名詞でしたが、最近はその逆の方が多いような気がします。

 ところが、池の浅瀬の石と石の間にボールが止まっていて、シブコはこれを打つことを選んだのです。失敗したら前半の貯金を使い果たすことも十分に考えられたシーンで、この度胸は流石です。「失敗したら…」は考えない、全英女子OPのワンオンを狙ったパー4のあわやのシーンを思い出しました。

 リスクを取らなければ結果が出ないこともあります。そこを恐れていては大舞台で活躍することはできないでしょう。8番パー4でティーショットを左に曲げ、深いフェアウェイバンカーにつかまった時も、悩みに悩んで6Uでのショットを選びました。カメラ位置から腰から下が見えない状況から、見事なショットでバンカーの顎を回避したばかりかグリーンに乗せて魅せたのです。ロングパットをお先にの距離に寄せパーとしました。攻めのゴルフを見せるシブコにはもう失うものは何もないと割り切っているように見えました。
 確かにここまでのスイング改造による不調や怪我など、ずっと長いトンネルの中にいたような気持ちだったのかもしれません。それが、全米女子OPの2位で少し光が見え始めたのだと思います。しかも、優勝が笹生優香でメジャー2勝目でしたから、シブコの中で私もという気持ちになったのかもしれません。
 最後の9番のショートホールは風を意識過ぎてグリーン奥の深いラフへ打ち込んでしまます。ラフからのアプローチもグリーンを登り切らず、尾根越えの長いパーパットを残してしまいます。2番のようなミラクルショットを見せたかと思えば、こんなアプローチショットをミスしてしまう。Wボギーは覚悟しました。前半の貯金を全て吐き出してしまうだろうと。難しいロングパットはカップを勢いよくワンピン以上オーバーするも、今のシブコはこのパットをド真ん中から決めて来るのです。
 ウェッジの技術では笹生や畑岡、古江にはかないませんが、この鬼メンタルはシブコならではでしょう。これがメジャーで勝つための条件の一つなのです。難しいコースになればなるほど力が発揮できるのも、このメンタルの力です。ただ、先にも書きましたが、不調が続いていた頃は、色々と考え過ぎてしまい、脳のスタミナ切れで、こうした思いっきりの良さが影を潜めていたのです。

 今週のシブコは口にこそ出しませんが、勝ちに来ていると思います。結果は4バーディ、2ボギーという結果でしたが、上もそれほどスコアを伸ばせていないので、このコースならチャンスはあると思っています。午前組が終了した時点でトップはサラ・シュメルゼルの6アンダーでシブコは2打差でTでコ・ジヨン、レキシー・トンプソンと2位タイで並んでいるのですから。
 今日は危ない場面も幾つかありましたが、決め手はドライバーショットになるはずです。今日の池からのショットをみてもバンカーショットは問題なさそう。今日は3連続バーディに助けられた感じもありますが、決勝ラウンドでも最初のホールでつまずかなければ、良い流れを作れるはず。
 今日、一番印象に残ったのが9番の最終ホールでアプローチをミスし、マークして拾い上げたボールをキャディの田谷さんの掌に勢いよく渡したシーンでした。怒ってるなという印象でした。それでもパッティングに入る前のシブコにそっとドリンクのボトルを渡した田谷さん。パットの前には必ず飲み物を取るのは自分を落ち着かせるためのシブコのルーティーンなのですが、この時はそれを忘れていたように見えたのです。頭に血が上っていた証拠です。そこに、そっとボトルを差し出した田谷さんは流石でした。
 この日のシブコのフェアウェイキープ率はあまり良くなかったのですが、アプローチのミスと3パットでボギーがそれぞれ1つずつあるだけでした。バーディーこそ4つでしたが、結構長いパーパットは決めていました。おそらくパット数は20代でしょう。この感じでパットが決まってくれば「優勝」しかも2度目のメジャー制覇が見えて来ます。
 
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シブコ復活の狼煙(7)

2024-06-21 10:18:14 | 渋野日向子
 KPMG全米女子プロ選手権が始まりました。コースは西海岸ワシントン州のサハリーCCで距離が6731yd(パー72)と長い林間コースです。TV画面で見るとフェアウェイの両側に原生林のように高い木々が迫る感じでした。天候には恵まれそうですが、少しでもショットを曲げると大トラブルを感じさせる難コースです。
 シブコとしては過去2週のようにビッグスコアが出るコースより、全米女子OPのようにスコアが伸びない難しいコースの方がチャンスがありそうです。先週は飛距離を意識するあまり疲れてしまったようですが、今週はまず正確なショットが求められるので、先週のようにドライバーを振りちぎることはないでしょう。

 初日は午後組で1番ホールからスタート、ドライバーはしっかりとフェアウェイを捉え、無難にパースタート。2番のパー5は映像がなかったので、分かりませんがバーディーが取れていませんでした。その後もティショットはフェアウェイを捉え、距離のあるコースなのでセカンドで持つクラブが多き目になり、なかなかピンそばに付けることができませんでしたが、長いパットやエッジからのアプローチを何とか寄せてパーを拾い続けます。
 この日2つ目のパー5の6番でツーオンからのバーディーで1アンダーとします。この日、ここまでのトップスコアはネリー・コルダの3アンダーでした。この日一番難度の高い8番パー4で長いバディーパットをショートし、パーパットがカップの淵をかすめオーバー、何とか返しのパットを決めてボギー。結果としてはボギーになってしまいましたが、以前の強気のパットが戻って来た感じでした。
 ただ、後半の10番のパー4でティーショットを右へプッシュし林の中の太い木の根元。フェアウェイを狙ったセカンドも前方の木の枝に当たり、ラフへ。3打目は奥の難しいバンカー。このホールはボギーで我慢するしかありませんでした。ナイスボギーでした。その後も我慢のゴルフが続きます。パー5のグリーンを狙うサードショットがグリーン手前の木に当たり、パー。次のホールもナイスショットからのバーディパットがカップを掠める。またまたイライラが募る展開になって行く。

 ひとつバーディが来れば流れも変わりそうな気配はあるのですが、バーディーパットが決まらない。13番パー3のショットはピンを筋るもオーバーしてエッジへ。奥のピンを果敢に攻めてた結果でした。エッジからのバーディパットは決まらずパー。ショットは悪く無いし、パットも強気で打てているので調子は悪く無いように見えるのですが…
 14番パー4は大きく左へ曲がったティーショットが左の土手の上部に当たりフェアウェイに戻って来るラッキーからセカンドを3mほどに寄せバーディチャンス。決まれば、流れが戻る大切なパットを見事に決め、イーブンに戻しました。上とは3打差、さあ、ここから。
 続く15番パー4では10m近いバディーパットをド真ん中から流し込み連続バディー。好調のシブコが戻って来た。全米女子OP2位以来、ショットは安定しているのにグリーン上では迷いがあり、パットをショートするケースが目立っていた。今日はボギーにはなったが4番でのカップをオーバーする強気のパットが見られていたので、こうなる予感はありました。さあ、残り3ホールで首位に立つことができるのか。
 16番パー4はラフからのセカンドショットがグリーンの傾斜で戻って来てしまい。長いパットを強いられるもしっかり登りを打ち切って、お先にのパーでストレスフリーで次のホールへ。17番パー3も果敢にショートサイドを攻める。バーディこそ奪えなかったがお先にのパー最終ホールへ
 最後のパー5のティーショットは右のセミラフ。セカンドショットはディボット後へスポリ。そこからのサードショットが圧巻でピン側50㎝ほどにピタリと止めバーディ締めの2アンダーで初日を終える。この段階でトップはレキシー・トンプソンで5アンダーで3打差。明日は午前組でどこまでスコアを伸ばせるか。この日の調子なら明日も上位でフィニッシュできそうです。
 



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シブコ復活の狼煙(6)

2024-06-20 10:53:27 | 渋野日向子
 個人的には近年のシブコは色々とひとりで考えることによる精神的な疲労が大きいのではないかと思っています。脳が疲れると身体が思うように動かなくなるのです。体は元気なのに体が思うように動かせない。ゴルフというスポーツは身体と共に頭を使うスポーツなので、脳が疲れて来るとパフォーマンスが落ちてしまうのです。身体能力は高いシブコですが、脳のスタミナが限界に達しているように見えてしまうのです。頭が悪いという意味ではありません。筑波大学卒業の両親から生まれているので、頭は良い方だと思っています。集中力も高いので脳のスタミナもある方だと思ってさえいるのです。

 将棋の藤井聡太8冠はこの脳のスタミナがずば抜けているので有名です。棋士である以上、知能が高いのは当たり前ですが、2時間を超える大長考をしてもケロリとしている。1日制のタイトルは落とす事はあっても、持ち時間が長い2日制のタイトル戦で彼に勝つことは相当難しいはず。つまり、考え続ける体力が他の棋士に比べ、頭ひとつふたつ抜けているのです。この差は長い将棋の終盤でこそ活きて来るので、藤井聡太8冠の強さとされる終盤力の源は脳のスタミナだと私は考えているのです。ゴルフの選手にそこまで求めるのは酷ですが、プレー中にもっと脳を休める工夫は必要だと思っています。

 過去のシブコはお菓子タイムやキャディとの雑談などで上手に気分転換が出来ていたのすが、高いレベルのゴルフを追求する中で、脳が休まる時間が確実に減っているように見えるのです。せめて、専属のキャディを付けて役割分担をしないと、脳は疲れたままになってしまうでしょう。昨年は専属のキャディを付けていたのですが、ここ数戦はマネージャーがバッグを担いでいます。渡米してからずっと寝食を共にして来た田谷マネージャーですが、キャディとしてのキャリアはほとんどないはずです。

 全米女子OPを優勝した笹生優香のキャディは、笹生が午後スタートの時は先にコースの下見を欠かさないといいます。時々、キャディと意見が対立することがあっても、大半はキャディの判断が正しいのだそうです。それがプロのキャディです。もし、そうしたことが全米女子OPの1位と2位の3打差に出たのだとしたら、今のままでは逆転は無理だと思います。まあ、専属キャディ無しでこの成績を残すところは凄いともいえるのですが…
 シブコの場合、意見の相違が問題なのではなく、おそらくシブコの人柄のせいだと思っています。意見の相違があった時、それを互いにぶつけ合うことが表立って出来ないのだと思います。意見が合わないのなら、相手を傷つける前に離れようとするタイプなのでしょう。田谷マネージャーはそういうシブコの性格を良く分かっているので、多分、シブコの判断に口を挟むことはしないはず。あくまでもシブコにのびのびプレーしてもらうことを第一に考えているのだと思います。
 まあ、キャディは素人だった青木翔コーチと全英女子OPを勝ってしまう選手なので、ツボに嵌れば田谷マネージャーがキャディでもメジャーを勝ってしまうかもしれませんが、これからのことを考えるとやはり専属キャディは不可欠でしょう。脳のスタミナは身体以上に年と共にどんどん落ちて来るので、脳の役割分担は絶対に必要になるはずです。
 



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