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CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

自転車の青切符は来年4月から(2)

2025-04-29 14:14:37 | 自転車通勤
 注意したい点は、ここでいう「道路」とは路側帯や路肩を含まないということでしょう。この路側帯や路肩の認識が運転免許を持っている人でも曖昧なのが実情だからです。本来、「路側帯」とは車道に設けられた歩行者などが通行するためのエリアのことなのです。白線1本で区切られている場合は歩行者と自転車が、白線2本で区切られている場合は歩行者専用で自転車は走行出来ない決まりがあるのです。この法令でいう道路の左側端とは路側帯や路肩ではなくあくまで走行車線の左側端という意味です。外側には大抵路側帯や路肩があるのですから、自転車で車道を走行する際に「道路の左側端」を必要以上に怖がる必要はないはずなのです。

 ところが、ドライバーの中には自転車は路側帯や路肩を走るのが当たり前と考えている人がほとんどなので、この法律改正では改めて道路の定義をドライバーにも徹底的に周知する必要があると考えています。個人的にもロードバイクで走行車線の左側を走っていてクラクションを鳴らされたり、物凄い勢いで追い越されたりするケースがあります。「路側帯があるのに何で走行車線を自転車が走るんだ」という誤解がドライバーにはあるからだと思っています。

 確かに広い路側帯が歩道以外に設けられていることの多い北海道ですが、路側帯には雨水や融雪溝のグレージングがあったり、滑り止めの砂が溜まっていたりするケースがほとんどで、特に砂の多い春先は走行車線を走ることが多くなるのです。また、近年、歩道を拡幅して路側帯を失くす道路行政が進んでいて、自転車が走行車線を走らざるを得ないという実情もあります。

 今回の青切符の導入は自転車による事故防止が主目的ですが、ドライバーの認識が変わらないと歩行者は守られても車と自転車の接触事故は増える心配があります。ながらスマホや傘をさしての運転は勿論、逆走や信号無視が厳しく取り締まられることには大賛成ですし、自転車の歩道走行禁止は当然だと考えています。そうなって初めてヨーロッパのようにどうやって自転車を車から守ろうかというステップに進めるのですから。

 ロードバイクで車道を走っていて一番怖いことは、すぐ傍を猛スピードで走り抜ける自動車と大型車です。せめて、1mは離れてくれていれば怖さも無くなるのですが、実際にはドアミラーに肘をぶつけられた経験もあるのです。この横の距離の確保については既に道交法に明記されているのですが、ほとんど守られていないのが実情なのです。

 それに、今回の改正で「十分な距離が確保出来ない場合は速度を落とせ」となる訳ですが、そもそも「道路」の認識が間違っているドライバーが、路側帯や路肩があるじゃないかと考える可能性は十分にある訳です。そうなると当然減速する車はいなくなります。

 この国では自動車が自転車を仲間だとは認識していないことが問題だと私は考えています。むしろ、自転車を邪魔者のように見ているケースが多いのではないでしょうか?これは自転車は歩道を走るものという誤った認識が生みだしたものだと思っています。とすれば、自転車がどんどん車道に出て行くことで、自転車は車道を走るものという認識をドライバーにもしっかり持ってもらうことが可能と考えることも出来ます。
 ですから、怖がらずに自転車で車道を走ることを是非お勧めしたいと思っています。勿論、ヘルメット無しでは怖くて車道は走れないので、ヘルメットの装着率も増えるはずです。
 



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自転車の青切符は来年4月から(1)

2025-04-27 09:37:23 | 自転車通勤
 悪質な自転車の交通違反に反則金が科せられる、いわゆる「青切符」を交付する方針が明らかになりました。対象となるのは16歳以上、113の違反行為です。違反行為の中でも、関心が寄せられているのが、「歩道通行など通行区分違反に対し、6000円」の反則金が課されるというものです。

 これに対しSNS上には『歩道取り締まると車に轢かれる自転車増えそうだな』、『自転車乗りたての小さい子どもも車道ですかね?』、『歩道を走行するのを禁止するなら すべての道路に自転車専用レーンの設置をお願いします』、『小さい子供を乗せている自転車が歩道を使うのは、やむを得ないと思います。子供の足が横にくる分幅をとっていて車道では危険だと思います』、『自転車用道路もまともに整備されない、されても路駐で通れなくて車に轢かれそうになるから歩道通ってるのに金取られるの?順序が違くない??』等々のコメントが挙がり始めているようです。

 そもそも、自転車は軽車両で歩道を走ってはいけない乗り物なのです。本来車道を走るのが当たり前の軽車両である自転車が昭和45年の道交法改正で一部例外的に歩道を走ることが認められ、狭い国土と車社会の中で、自転車は歩道を走るのが安全と考えられるようになり、今に至っていることが問題なのです。世界中を見渡しても自転車が堂々と歩道を走っている国は日本くらいなのですから。

 先の意見はあくまでも自転車に乗っている人の意見です。自転車に子供を乗せている人がいる一方で、幼い子供を連れて歩道を歩いている人もいるという目線が抜け落ちています。幼子や杖をついた高齢者の隙間を縫うようにして走る自転車がいかに危険な存在かが分かっていません。青切符の適用は16歳以上に限定されているので、小さな子供には例外が認められる可能性はあります。

 勿論、この国の道路状況が悪いことは明白で、今後の大きな課題になることは間違いないと思いますが、来年の4月に間に合わせることは不可能です。ただ、世の中は「自転車の青切符」にばかり注目が集まっているようですが、今回の道交法改定の重要ポイントは他にもあるのです。
 それは自動車が特定小型原動機付自転車などの右側を通過する際のルールが新設されることです。自動車が自転車などの右側を通過する際、両者の間に十分な間隔がない場合は、以下のようにしなければなりません。
1)自転車などとの間隔に応じた安全な速度で走行しなければならない。

2)自転車などはできる限り道路の左端に寄って走行しなければならない。
 残念なのはこの「十分な間隔」が未だ曖昧な点です。おおよそ90㎝~1mといったものを想定しているようですが、個人的には明確に数値化してもらいたかったところです。
 



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自転車の「ながら運転」厳罰化を考える

2024-11-01 12:58:06 | 自転車通勤
 今日(2024年11月1日)から道路交通法が改正され、携帯電話を使用しながら自転車を運転するいわゆる「ながら運転」や、自転車での酒気帯び運転が罰則の対象となります。具体的には、携帯電話を使用しながら自転車を運転して事故を起こすなどの危険を生じさせた場合、1年以下の懲役または30万円以下の罰金、危険を生じさせなくても携帯電話を手に持ちながら通話や画面を注視した場合、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。

 これはあくまでも罰金刑なので、自動車の青切符で支払う「反則金」とは違います。例え金額が1万円だったとしても、罰金の場合は刑事罰で「前科」が付くことになるのです。前科がつくデメリットは少なくありません。私生活においても仕事上においても、さまざまな不利益を受ける可能性があるのです。
 例えば、会社や業務内容によっては解雇・懲戒される恐れがあります。働いている人にとっては大きなデメリットでしょう。また、就職やアルバイト時の履歴書等で『賞罰欄』があれば、前科の記入を求められます。これまでのように「賞罰無し」と書けなくなるのです。さらに、出国・入国制限がかかる可能性もあるのです。
 そもそも「ながら運転」をしている人は罪悪感が薄いものですが、いざ、罰金刑を科され、前科もちとなり、職を失うとなると考え方も変わるのではないでしょうか?そういう意味では厳罰化も止む終えない措置だと思います。
 自転車は手軽な移動手段で、免許も無く乗れる乗り物ですが、あくまでも軽車両です。わずか10数kgの乗り物ですが、ボディで守られた自動車に衝突すればペシャンコになりますし、人に衝突すれば凶器にもなるのです。勿論、乗っている人も無事ではすまないでしょう。
 ここで注意したいのは自動車同様にハンズフリーならOKですが、自転車にスマホホルダーを付けていても、画面を注視していると違反の対象になるようです。これは通話をしているかどうかには関係なく、スマホで動画等を観ながら走るのもNGになるのです。
 スマホをサイクルコンピュータ替わりにしている人は注意が必要です。私はサイクルコンピュータを使用しているのですが、今はサイコンにも着信通知が表示されるモデルも増えていますし、スマートバンドが着信を知らせてくれる時代ですから、携帯はバッグやポケットに入れて置き、必要に応じて自転車を止めて通話するスタイルです。
 スマホをサイコンとして使ってる人まで違反に問われることは無いと思いますが、それを言い訳や偽装に使う人も出て来ると思うので、これを機にサイクルコンピュータを使用してみてはどうでしょう。
 



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フレアハンドルを考える(2)

2024-05-27 14:53:41 | 自転車通勤
 私が今乗っているcannondaleのTopstoneというグラベルロードもこのフレアハンドルで、下ハンが握り易い構造になっています。下ハンを持つのが苦手な私でも、下りで下ハンが握れるほどなのです。

 ただ、フレアハンドルでの下ハンには全くエアロ効果はありません。むしろ、脇が空き空気抵抗が増すので、フレアハンドルの場合、ブラケットを握り込んで前傾する方が空気抵抗が減るのです。最初にフレアハンドルを知った時には、ロードバイクも全てフレアハンドルにすることも考えたのですが、下ハンを握ってエアロ効果が無いことを知り、諦めたという経緯があるのです。
 ところが、今年、春のクラシックからジロ・デ・イタリアとロードレースを観ていると、ほとんどの選手がブラケットを内向きに握り込んでいるではありませんか?実際、私も骨折後のリハビリでフラットペダルを履かせたグラベルロードに乗り始めると、確かにロードバイクの通常のドロップハンドルよりブラケットが内向きになっていることに気が付きました。グラベルロードに初めて乗ってから、フレアハンドルで下ハンが握り易くなったという実感はあったのですが、ブラケットの向きを意識したことはなかったのです。そもそも、グラベルロードで空力を意識したフォームを取ることはありませんでしたから…

 ただ、TVで見て、実際に走ってみると、フレアハンドルは下ハンよりブラケットを内向きに握り込む方が前傾姿勢を取り易く、空力もよさそうだと実感出来ました。特に北海道の春先は風が強い日が多いので、内向きのブラケットを握り込むことで、風の抵抗を少なく出来ることが良く分かりました。逆にロードバイクのSupersix EVOのノーマルハンドルのブラケット位置に違和感を感じるようになっている程なのです。
 



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SHARE THE ROADを考える(2)

2024-03-19 09:01:39 | 自転車通勤
 「SHARE THE ROAD」とは自転車利用者のルール遵守意識の向上及び自転車が車道の左側端を通行しやすい環境の創出を図るため、互いに思いやりを持って車道を共有する意識を自転車、クルマの運転者双方に啓発する運動ですが、この国では「自転車目線」が欠けているので、「SHARE THE ROAD」がなかなか進まないのです。

 車と自転車の「SHARE THE ROAD」が進めば、今のように自転車が歩道を走る必要がなくなるはずです。ところが、この国では自転車のすぐ脇をスピードを落とさずに車が走り抜けるのは日常茶飯事で、私自身も車のサイドミラーが肘に当たってひやりとした経験もあるのです。欧州では「1.5mルール」が徹底され、自転車を車から守ろうとする法整備が進んでいるのですが、この国では自転車を車から守る方法として自転車の歩道走行を一部可としている為、結局、自転車だけが悪者にされているのが実情なのです。
 自転車専用レーンも徐々に整備されているようですが、敷設距離が欧米と比べても圧倒的に短く、せっかく自転車専用レーンがあっても、自動車の駐車スペースになってしまっている所も多くみられるのが実情です。「SHARE THE ROAD」をしたくても、この国ではそのスペースが無いというのが国の言い分なのかもしれませんが、道路幅の比較的広い札幌では、路側帯を削って歩道を拡幅するという施策が為されているのです。これでは、自転車は益々歩道を走ることになってしまいます。

 勿論、この施策にはバリアフリーの為に点字タイルレーンを設置するという目的があるようですが、広くなった歩道を自転車が走ることになるかもしれないという「自転車目線」が欠けています。勿論、法律上は禁止行為なのですが、歩道拡幅で路側帯が狭くなれば、自転車は車道を走るのは危険と感じて歩道に上がるのは、この国ではむしろ自然な事なのかもしれません。
 本格的に「SHARE THE ROAD」を実践しようとするなら、むしろ車道の走行レーンを少し狭めてでも路側帯を整備し、そこを自転車専用レーンにするしか無いと思っています。人口が減少しているこの国で何故歩道を拡幅するのかも疑問です。

 
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