CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

マイヨジョーヌの行方(3)

2024-07-18 11:33:29 | ツーリング
 今年のツール・ド・フランスも最終週を迎え、マイヨジョーヌの行方が見えて来ました。前日は平坦ステージということもあり総合上位に動きはありませんでしたが、続く第17ステージでは逃げが容認されたものの、後方で総合争いはポガチャルが積極的な動きを見せ、微妙ながらタイム差が付いてしまいました。

 逃げ集団にいたラポルトとファンアールトにべノートまで下がりタイム差を最小限に留めたヴィンゲゴーですが、総合3位のエヴェネプールにはタイムを縮められるという予想外の事態になっています。何よりアルプス3連戦の初戦でヴィンゲゴーがライバルに対し隙を見せてしまったことは、今日からの最も厳しい山岳ステージでは不利に働くことは間違いないでしょう。
 総合を争うチームが逃げを容認したため、EFのカラパスには最大のチャンスが訪れました。ここまで何度も逃げを試みたものの、総合争いの煽りを食ってステージ優勝を逃し続けていましたが、総合上位勢を除けば登りでの脚が際立っていたカラパスがツール初勝利を飾りました。これまでジロの総合優勝やブエルタでのステージ勝利はあったカラパスですが、ツールでのステージ優勝はありませんでした。昨年もイネオスから移籍してEFのエースとしてツールに臨んだのですが、初日の落車で早々にリタイヤしていたのです。3年前には東京五輪で金メダルを獲得しているので、この程度の走りを見せても不思議の無い選手だったのですが、ツールではポガチャルやヴィンゲゴーといった化物たちの存在ですっかり影が薄くなっていたのです。

 今年は序盤タイム差無しの順位でマイヨジョーヌも身に着けていたのですが、次の日にポガチャルの強烈なアタックの前にマイヨジョーヌをポガチャルに奪われてしまい、マイヨジョーヌはその後ずっとポガチャルが守り続けているのです。そのマイヨジョーヌの行方ですが、ほぼポガチャルで決まりかけているようです。2位ヴィンゲゴーには3分11秒、3位エヴェネプールには5分9秒というタイム差はポガチャルにアクシデントさえなければ逆転は難しい数字です。

 この日のステージは逃げを容認したことで総合争いは無いと思っていたのですが、最後の1級山岳でポガチャルがアタック。ステージ優勝争いは数分も前で行われていたのですが、ヴィンゲゴーの様子を見ての動きだったのかもしれません。遅れてアタックしたエヴェネプールにも遅れととったヴィンゲゴーはここにきて初めて弱点をさらすことになってしまいました。昨年のポガチャルがそうだったように、怪我明けの急仕上げの反動が最終週に出るパターンなのでしょうか?
 ただ、逃げ集団に3人もチームメイトを乗せていたヴィスマはラポルト、べノートやファンアールトまで降りて来て懸命にヴィンゲゴーを引き上げ、何とかポガチャルには追い付いたものの、ゴール前のアタックにも反応できず、ポガチャルに2秒のタイム差を与えてしまったのです。エヴェネプールはさらに15秒タイム差を奪っていたのです。
 横風分断を狙ったアタックが戦でバラバラにされたUAEのアシスト陣には心配はありますが、今年のUAEはアシストの役割が明確にされていて、この日離されたアシストも今日に備えて脚を休めていた可能性もあります。新型コロナの影響で早々にアユソを失っているUAEはこれ以上アシストは減らせないので、無理をしなくて良いステージではアシストを休ませるという選択をしている可能性はあります。
 今日からは獲得標高が4000mを越えるアルプス決戦が始まりますが、ポガチャルはあくまでもヴィンゲゴーマークで、隙あればアタックしてタイム差を広げれば良い状況なのは圧倒的に有利なはずです。意外だったのはエヴェネプールの成長でした。もしかしたら総合2位と3位が入れ替わることはあるかもしれません。
 ジロの時もそうでしたが、ポガチャルのアタックに即座に対応した選手は潰れて行ったのを思い出しました。第15ステージでエヴェネプールがポガチャルのアタックに無理について行かなかったことが吉と出るかもしれないのです。 
 この日のポガチャルは落ち着いていて、逃げに乗っていたメンバーがヴィンゲゴーに合流することを予想し、下りで踏み止め後続の合流を許します。エヴェネプールのアタックには反応せず、相手はヴィンゲゴーひとりと決め、最後にもアタックを見せ2秒というタイム差を開いて見せたのです。これは第11ステージのリベンジにも見えました。大人に成長したポガチャルはWツールへの道を着実に歩んでいるようです。
 



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グループライドの楽しみ

2024-07-16 15:17:52 | ツーリング
 昨日の海の日は新型コロナの流行が初めってから5年ぶりに、ショップ主催のグループライドに参加して来ました。基本的にマイペースで走るのが好きなタイプなので、どうしてもグループで走りたいという気持ちがあった訳ではありません。ただ、久々に新しいバイクも買ったのでお披露目の気持ちが強かったのかもしれません。

 ただ、新しいバイクは私だけでなく。同じバイクの今年の新色モデルに乗っている人もいて、とても新鮮な気持ちになりました。5年ぶりの参加ということもあり初めての顔ぶれや、10年ぶりに見かける顔があったりと、新鮮さと同時に懐かしさも感じることができました。 私がショップのグループライドに参加したのは、富良野グレイトアースがまだ富良野アースライドと呼ばれていた頃のことで、10数年以上も前になります。当時は購入したばかりのCAAD10で勇んで参加したものの、美瑛の丘でバーンアウトしてしまい、北の国からコースを完走することができなかったのです。ショップの店長が富良野の宿まで予約して、マイクロバスで参加者とバイクを運ぶ念の入れようでした。

 ショップも大きくなり、客も増えるとなかなか細かなサービスが難しくなり、変わって始まったのが1泊2日のサマーツーリングでした。これも、宿泊施設を前もって確保しなければならず、結構大変だったようですが、このショップの恒例の楽しみとなりました。多い時は30人以上の参加者があり、到着してからのBBQとビールの味は格別で、今でも夏になるとその時のことを良く思い出します。
 ただ、こうしたイベントもコロナ禍を境に無くなって行きました。サマーツーリング以外にも羊蹄山一周ライドや洞爺湖一周ライドなど、コロナ前は楽しいイベントが沢山あったように思います。コロナ禍になって、ソロライドが始まり、それが日常になって行きました。それが、今年は足の骨折などもあり、仲間と顔を合わせる機会も激減していたので、久々の参加を決めた次第です。

 12人程度のグループライドで、グラベルロードや電動アシスト自転車やミニベロなど様々なバイクが揃い、なかなか楽しいライドでした。速度は25km/h以下と少々物足りないものでしたが、とにかく安全優先。コースも車通りの少ない道をくねくねと走り、同じ地域を走りなれている私も知らない道や、道順で色々と自分も勉強になりました。サイコンがガーミンならこんな走りもできるのかと感心させられました。
 実は前日に私が30Cのタイヤで走った地域だったのに、方向は同じなのに道が違うと景色が全く違うのものだと、改めて感じさせられました。毎回、ほとんど決まったコースしか走らないので、サイコンのマップ機能を使ったことは無かったのですが、ブライトンでもスマホにルートを落し込んでおけば、こうした走りも可能になるはずなので、今度試してみようと思っています。
 改めてこんなペースでも1日8時間走り続けられたらセンチュリーライドも可能なのにと思ってしまいましたが、今回は平坦がメインで、札幌を取り巻く山の内側を走った格好なので楽でしたが、札幌から160km走ろうとすれば少なからず峠や山を越えなければならないので、話はそう単純ではないのです。
 集団走行で縦一列で走らなければならなかったのですが、前の人に近づき過ぎるとスリップに入り前に出てしまいそうになるのが大変でした。縦距離を長くしたくないので、前の人との間隔を空け過ぎる訳にもいかず、今回はディープリムで参加しなかったのは賢明でした。

 初めて口にしたバーニーズのハワイ料理バニ・ポーク・ボウルの味が新鮮でした。海が見渡せるBERNRSEというお店でした。まさに海の日に相応しいライド&ランチでした。中には走り足りず坂を求めて走りに行った兵たちもいましたが、私は涼やかな海風を堪能して過ごしました。
 





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ポガチャルのWツール制覇を考える(11)

2024-07-16 10:21:41 | ツーリング
 ツール・ド・フランス2週目の最後を飾るピレネー2連戦。1回戦はポガチャルの勝利でヴィンゲゴーとのタイム差も2分近くまで開きました。第14ステージではUAEチームが完璧ともいえるアシストを見せ、ポガチャルの直感も加わり、アダム・イエーツの前待ちからヴィンゲゴーを振りちぎった。
 どうやらこれはチームの作戦では無かったようで、アダムは「いつものように集団先頭を牽引しようと思ったらタデイが「アタックしてくれ」と言ってきたので、「何っ?!」と思わず聞き返してしまったよ(笑)」と勝っているのです。チームの作戦はあくまでもヴィンゲゴーマークでタイム差を縮められないことで、チャンスがあればアタックもあるというものだったはず。そのチャンスをポガチャルが本能で作り出してしまったのです。

 ピレネーの2戦目は名峰プラトー・ド・ベイユ(距離15.8km/平均7.9%)の登りゴールで、世紀の名勝負が繰り広げられました。逃げとの差を2分33秒でプラトー・ド・ベイユを迎えた先頭集団はヴィスマが積極的にハイペースで引き、登り早々でUAEのアシスト達が次々と千切れていきました。総合4位のアルメイダもポガチャル等の集団から遅れて行きます。もう、ポガチャルのアシストはアダムだけ。ヨルゲンソンが速いペースを刻む集団は6名に。残り10kmでヴィンゲゴーが初めて先にアタックするもポガチャルはシッティングのままぴったりマーク。後続をどんどん引き離して行きました。

 ヴィンゲゴーは長い登りなら自分の方に分があると考えたのか、全く振り返ることなく走り続けます。あっという間に逃げたメンバーに追いつくと、それに食らいつけたのはカラパスだけでした。東京オリンピックの金メダリストのカラパス。昨年はエースをまかされながら初日の落車でリタイヤしてしまった悔しさを今年は力に替えているように見えます。前日のベン・ヒーリーといい今年のEFは絶好調で、並みの選手が相手ならステージ連勝していても不思議ではない走りなのですが、今年のビッグ2の強さは異次元です。
 淡々と前を牽き続けるヴィンゲゴーが残り5.4kmで初めて後ろを振り返った瞬間にポガチャルがアタック。これまでのようなキレのあるアタックではなかったものの、ヴィンゲゴーとのタイム差は徐々に開いて行きました。この日ゲストの小林海選手が「ちょっとジャブを打ってみようとしたら、差が開いてしまったのでは」と言っていましたが、流石全日本チャンピオンだと思わせてくれました。初日の新城幸也選手といい、14ステージの留目選手といい、世界を知る選手たちのコメントは一味違います。

 単独になったポガチャルは10%近い勾配をフロントアウターで脚を回し続けていました。結果、これまでのマルコ・パンターニのプラトー・ド・ベイユの登坂記録(43分28秒)を3分半更新(39分58秒)してしまうのです。この記録は1998年にパンターニがジロとツールのWツールを達成した年の記録でした。
 パンターニはピュア・クライマーで、山だけでタイムギャップを作り出しジトやツールを勝っていったのですが、ポガチャルやヴィンゲゴーはTTも速いオールラウンダーなのです。ヴィンゲゴーも1分8秒遅れでしたから、彼もパンターニの記録を更新しているのです。最初の5kmはアシストのハイペースでの牽引があったものの、残りの10kmはこの2人、最後の5kmはポガチャル単独でこの記録ですから、まさに異次元の端だったといっていいと思います。
 この走りで、グルペット集団もタイムアウトギリギリでなんとかゴールすることになってしまいました。ツールの最多勝利数の新記録を作ったカベンディッシュは疲労困憊で何とか次の週も走ることができました。
 昨年は2週目を終え、マイヨジョーヌはヴィンゲゴーでポガチャルは10秒差の2位でしたが、今年はポガチャルがマイヨジョーヌで2位ヴィンゲゴーとのタイム差は3分9秒。昨年は休養日明けのステージでタイムを大きく失ってしまったポガチャルですが、同じ失敗はしないはずです。むしろバッドデイはヴィンゲゴーの方に来るかもしれません。
 小林海選手が言っていたことで印象に残るものがありました。それは「ポガチャルはジロをツールの調整に使っていたのでは」というものでした。確かにジロの前半でポガチャルは何かを試そうとしていたように感じ、このブログでもそう書いています。小林選手はそれを「あまりコンディションを上げずにジロに入り、前半から積極的に動いて、調子を上げて来たのでは」「ジロからツールまでに練習で使える時間はあまりないので、今使える時間をジロで使ってしまって、その後はしっかり休養に当てツールに入ろうと考えていたのでは」といった感じを受けたと言っていましたが、ジロを調整に出来ているのだとすれば、Wツール制覇の理想形でしょう。
 それが事実だとすれば、これまでこんなことを実践した選手は勿論、考えたことがある選手もほとんどいなかったはずです。今は亡きパンターニの心境は想像することせんが、パンターニが母国最大のレースを調整に使うとは考え辛い。こんなことを考えるとすればポガチャルしかいないのではと思ってしまうキャラではあります。
 順調に見えたポガチャルのスケジュールもツール開幕2週間前に新型コロナに感染して崩れてしまいました。1週目は慎重に走らざるを得なくなったのではないでしょうか?2週目に入っても補給を誤ってゴールスプリントでヴィンゲゴーに屈することになったのです。ただ、これで気持ちが切り替わったのでしょう。「ミスをすれば負ける」ことを再認識しスイッチがオンになったポガチャルはやはり強かった、ピレネーの山頂ゴールを連勝しヴィンゲゴーに2分半ほどのタイム差を築くことに成功します。
 昨年のことを考えるとポガチャルの3週目を不安視する声があるのも事実ですが、今年は怪我明けはヴィンゲゴーの方で、アシストの力もポガチャルの方が上なので、3分を越えるタイム差は大きいと思います。ヴィンゲゴーという存在がなければポガチャルはあっさりツール5連覇を成し遂げていたはずです。ただ、ヴィンゲゴーというライバルがポガチャルをより強くし、この歴史的なステージを作り上げたのでしょう。
 休養日の記者会見で「レース後に自分も出力値を確認したらクレイジーな数字が並んでいたよ。特にヨルゲンソンの牽引からヨナスがアタックした時の数値は、僕の選手人生で最も高いものだった」と語ったポガチャル。昨年の個人TTではヴィンゲゴーが「サイコンが壊れていたのかと思った」というほどのパワーで走り切っていた。この二人が真剣にバトルをすると異常なまでのパワーが記録されてしまうようです。
 ヴィンゲゴーも怪我が無くクスを欠くことがなければ3連もあったはずですが、この二人の個の力差は本当に紙一重です。今日からの3週目はアルプスに入り、最後に距離のあるTTが待っています。今日の第16ステージは最後の平坦コースになるので、総合勢は動かないでしょう。ただ、獲得標高が4000mを越える第19・20ステージは頂上ゴールの厳しいもので、最終日が個人TTと見所満載です。
 第15ステージでヴィスマが全力で挑みかかったステージで逆にタイム差を付けられたヴィスマに新たな戦術が残っているのかが見所でしょう。ただ、最後はポガチャル対ヴィンゲゴーのマッチアップがどうなるかでしょう。このまま指を加えてマイヨジョーヌをポガチャルに譲る気はヴィンゲゴーとヴィスマには無いはずです。ただ、ここで二人が脚を使い過ぎるとTTでエヴェネプールにしてやられる可能性も残されていますが、アルプスでエヴェネプールがどこまで耐えきれるかがカギになるでしょう。
 ここまで来ればどちらがツール3勝目を挙げるか、ポガチャルのWツールはあるのかではなく、この二人の熱いバトルを最後まで見届けたいと思うようになっています。僕自身パンターニの1998年の走りは見ていませんが、彼の登坂記録を破ったポガチャルとヴィンゲゴーによる新しい歴史の幕開けを目撃できることは間違いないでしょう。 
 



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エアロポジションを考える(4)

2024-07-14 15:25:12 | ツーリング
 第4世代のSupersix EVOにVittoria ZaffiroProの30Cを履かせたフルクラムレーシング6DBを装着し50kmほど走って来ました、28Cタイヤに45mmのカーボンディープリムからの変更が走りにどのような影響を与えるのかを試してみました。

 まずはフルクラムのレーシング6DBはリムの高さは24mmですから、リムハイトが21mm低いホイールなのでホイールによるエアロ効果はありません。ただ、実際に走った感じではこのホイールとタイヤでも30km/h巡行は比較的容易に出来ることが分かりました。タイヤも太く空気圧は前5bar、後ろ5.5barとディープリムホイールより1bar低くしていたにも関わらずです。
 風が弱かったこともありますが、リア15Tでケイデンス75rpmでクランクを回して30km/hは心拍数140bpm程度で達成出来ました。これはホイールの空気抵抗よりエアロフォームによる空気抵抗の削減方が遥かに大きいことを意味していると考えます。ディープリムホイールなら速度はもう少し出せると感じましたが、ディープリムの時は調子に乗り過ぎてガス欠になり、後半ペースがガクンと落ちてしまいましたが、今回はペース配分も考えて、リアは14Tまでと制限し、無理は絶対にしないことを心掛けた結果、平均速度も今シーズン1番を記録しました。

 明日もショップのイベントで60kmほど走る予定があるので、かなりペースを抑えて走った結果なので、自分でも驚いています。ディープリムなら、ペース配分を考えればさらに平均速度が上げられるはずです。
 私が予想した通り、内向きにしたブラケットの上部を握り込むエアロフォームは下ハンを持つよりも楽で、長い時間同じフォームを維持することが可能なので、エアロ効果を高めるにはフレアハンドルの使用は一考に値すると思います。
 カーボンディープリムホイールは安いものでも10万円以上はしますので、1万円程度のフレアハンドルは対費用効果が非常に高いといえます。フレームがカーボンなのでアルミのホイールでも乗り心地に大きな変化はありませんでした。私はフルクラムのハブが好みなので、これに30Cではなく28Cタイヤを履かせればかなり走り易いホイールになると思います。
 30Cのタイヤは低い空気圧で乗れるメリットがある反面、やはり路面抵抗が大きくなるため、ストップ&ゴーが多い街中では結構キツイと感じました。走り出してしまえば、悪路でも平気なのですが、一度止まってしまうと発進にパワーが必要になってしまうようです。よほどの悪路でもない限り30Cは太すぎると思います。
 今後は既設のホイールに30Cタイヤを履かせ、春先の荒れた路面用にし、シーズン中はこのホイールに25Cタイヤを履かせて、ディープリムホイールとの使い分けを考えています。あるいは今リムブレーキモデルのEVOに履かせている28Cタイヤを履かせても良いと考えています。
 そもそも、このレーシング6DBはグラベルロード用に購入したのですが、このホイールを速度の遅いグラベルロードに使うのは勿体ない気がしているのです。これまで街乗りにも使っていたグラベルロードですが、CAAD12を普段使いするようになったので、グラベルロードはグラベル専用にすることになりそうです。
 



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ポガチャルのWツール制覇を考える(10)

2024-07-10 14:24:00 | ツーリング
 今年のツール・ド・フランスも最初の休息日を終え中盤戦へと突入しました。休養日にフランスのオリンピック代表も発表され、ここまで9ステージで3勝というフランス人達のアピールチャンスも終了だと思います。ここからは、オリンピックを視野にゆっくりとペースを上げて来た選手たちが、本来の力を発揮することになるでしょう。

 始まりはファンデルプールの完璧なリードアウトからのフィリップセンの勝利でした。ここまではフィリップセンの調子というよりも、なかなか思うようなトレインが組めなかった結果、ギルマエの後塵を拝し続けていたのです。このステージでも2位と頑張りを見せたギルマエですが、本来は純粋なスプリンターではないのです。ただ、フィリップセンにとっては前半で勝利がなかったことは大きく、今後、ステージ勝利を重ねていけば、逆転でマイヨヴェールの可能性もあるはずです。
 総合上位勢には大きな変化はみられませんでしたが、UAEが横風区間は平坦アシストでポガチャルをしっかり守る体制は出来つつあるように見えました。本格的な戦いは今日の中央山塊から始まります。休養日前のステージで落車による骨折で、貴重な山岳アシストのウラソフを失ったログリッジには厳しい戦いが強いられるでしょう。

 一方、ガリビエで完璧なアシストを見せたUAEの選手たちが、再びヴィンゲゴーに挑みかかります。クスを欠くヴィンゲゴーがどこまで耐えきれるかが見どころになるでしょう。第9ステージではグラベル区間が短く、タイム差は尽きませんでしたが、ヨルゲンソンの強力な牽きが無ければタイムを失っていたかもしれないのです。
 調子の良さそうなエヴェネプールも長い登りと下りでどこまで耐えられるかがポイントになるでしょう。ガリビエでも下りでは遅れているので、登りより下りでタイム差が付く可能性もあるのです。特に今回1度しか登場しない中央山塊ですが、211kmと距離も長く、獲得標高は4250mもあるのです。アルプスのように距離が長くて一定勾配ならペースを刻んで登るヴィンゲゴー向きかもしれませんが、勾配のあるパンチの効いた山が小刻みに続く中央山塊は明らかにポガチャル向きのはずです。ここでタイム差をどの位広げられるのかがポガチャルには重要になるでしょう。

 ここのところポガチャルの表情がさえないのが気がかりです。なかなか思うような結果が出せない苛立ちのようなものが、笑顔の裏にあるような感じがするのです。プレッシャーなのか昨年のトラウマなのか、今日のステージでタイム差が広がらなければWツールは夢に終わってしまうかもしれません。
 



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