CURRY_SAMBA

カレーにまつわるエトセトラ。

リッチ de カレー!

2008年01月29日 | 行った!お店カレー
「リッチ」って何だろう?
ということについて、考えさせられるカレーがある。

「リッチなカレーの店」とうたう町田の「アサノ」。
カレー本でも雑誌でもたびたび目にしていて、前に一度行ったときは
夕方前だったのに「売り切れ」で閉まっていた。
となると、食べてみたい気持ちは増すばかり。

ということで、今回は、お昼に行ってみた。


町田駅から徒歩3分ほどの、
古い商店街(市場みたいな屋根つきの)
中に入った左手にある。

カウンターのみでかなり狭いし、入るのにちょっと勇気がいるけれど、

「いらっしゃいませ」

というお店の人(おそらく息子さん。今はメインで仕切っている)の
笑顔で安心した。
ここはカツカレーが有名なので、うちの旦那さんはカツカレーを、
私はポークカレーを注文してみた。


まずは、お漬けもの。

ん?「お漬もの」

びっくりしたけど、実はもともとはお漬物のお店をやっていたらしい。
それが、ご主人が60歳のときに知り合いのコックさんに和風カレーのレシピと、
マレーシア人からマレーシアカレーのレシピを教わり、両方のいいところを
合わせてオリジナルカレーをつくり、カレーの店を開いたそうだ。

私も一時、ぬかづけをしていた時期があって、カレーの薬味に合いそうな
カレーぬかづけ」を研究していたんだけどれど、あまりにスパイスを入れすぎて
変なぬか床になってしまった経験がある。それに懲りたのと、
毎日朝晩かきまぜなければならなかったりして、フルタイムで仕事をしていると
なかなか育てるのが難しいので、しばらくお休みしている。

しかし、アサノのぬかづけは、本物。
年季の入ったおばあちゃんのぬかづけみたいで、手間隙かかってそう。

しばらくして、ポークカレーが来た。


にんじん、じゃがいも、さやえんどうは別に煮て、
それに特製ルウをかけているようだ。
野菜が溶けていなくてしっかり具として残っている。
サラサラのルウは、カツカレーとも共通だと思われ、カツにすっと
染み込む感じがたまらない。

さて、「リッチ」って何だろう。
スパイスの数?
それとも高級素材のこと?

1998年7月号の「dancyu」の記事に、
アサノのルウの秘密が掲載されていたので、引用させてもらう。

「玉ねぎをバターでじっくり7時間炒め、ニンニク、生姜、人参のすりおろしを
加え、さらにサラダ油を少しずつ加えながら、自家ブレンドのカレー粉で
仕上げる。2日寝かせてからスープでのばし、炒めた肉と一緒に煮込む。
これをさらに一晩ねかせる…」

こんな手間がかかってたのかー
とうてい、家でまねできることではない。
アサノのカレーにいう「リッチ」は、この手間のことではないだろうか。
カウンターの雰囲気からは、1000円のカレーが高く感じるかもしれないが
一度は町田まで行って食べる価値のあるカレーだ。

(写真/町田「リッチなカレーの店アサノ」/ポークカレー/1000円)

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この店で (samurai)
2008-01-30 13:33:41
カツカレー勧められませんでしたか?

高座豚(だっけかな)を使用したカツが
大変おいしいらしいです。
ルーが昔懐かしい感じでいいですねー。
返信する
>samuraiさん (トダチーニョ)
2008-01-31 18:17:25
もう一人がカツカレーを食べました。
私はひときれもらいましたが、ルーとよく
マッチしていておいしかったです。

たぶん、アサノ初代のご主人が、いまは
カツ担当をされていました。
息子さんからカツを渡され、油に入れて、
じーっと揚がるのを待っている姿が職人です。
返信する