アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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アプローチ

2005-04-17 01:27:02 | Weblog
昨日の土曜夜は、ギリシャ人でキプロス島出身のNassos(ナソス)と珍しく二人でつるむことになった。途中でBrianが裏切り行為をみせ、3人で午後を過ごしていたのに夕方になってBrianだけ自宅に帰ってしまったからだ。そのときは、「疲れたからとりあえず昼寝をしてくる」と言って帰ったのに、実はその夜、Dennyと夕食の約束があったみたい。はっきりそういえばいいのに、適当な返事しかしなかったBrianに失望。
                                      

Nassosは今27歳の大学院生。統計学を学んでいて、3人兄弟の長男。真中の弟も彼とともにアメリカに留学で来ているけど、ゲイなのはNassosだけ。一番下の弟は今年ギリシャで結婚するのだとか。Nassosはとても素朴な性格で、誰からも好かれるタイプ。だけど僕と気が合うもう一つの理由が、男の趣味がかなり似てるということ。手短に言うと、Jock好きというやつ。昨日も夕食前にゲイの本屋に立ち寄って雑誌類を一緒に眺めていたら、やっぱり僕らの趣味は一緒だなぁと再確認したのでした。

                                      

で、夕食を二人で終わらせ、行きいつけ(?)のゲイバーへ二人で繰り出すことに。意外と若くていい男が多い夜で、僕ら二人の目は泳ぎっぱなしの状態。でも1時間半もそんな状態で僕らは疲れてしまった。ま、毎回、同じようなことを繰り返しているのだけどね、僕らゲイって。

そんな中、Nassosが別のゲイバーでナンパしてデートの約束をしていたのに、結局すっぽかされたという男が、モデルみたいなカッコいいボーイフレンドを連れて登場。それにショックを受けるNassos。彼を慰める僕・・・。一方、腕が僕の2倍はあろうかという筋肉モリモリで、顔もかなりイケテル人がやってきた。僕がNassosに「あの人イケテル」と告げると、なんとその人がかっこよくもない普通のアジア人と話しているではないか。カレなのか単なる友達なのかはわからなかったけど、とにかくマルティーニで悪酔いをしていた僕は嫉妬心と自己嫌悪からボロボロに打ちのめされていたのでした。

崩れ去るNassosと僕・・・。                      

こんな一人芝居みたいなメロドラマを演じていた僕たちですが、Nassosがまた新たに気に入った人を発見。発達した腕に食い込むくらいのタイトな赤のポロシャツを着た、ブロンドの男性。人気者なのが即わかるくらいに、沢山の友達に囲まれている。しかも、新しくバーに入ってくる人の中で彼に気付いて声をかける人もちらほら。

僕はNassosに、「彼って相当人気者みたいだねぇ」といって、暗に、「無理だから諦めな」ということを伝えたのだけど、スクリュー・ドライバーを2杯一気のみしていたNassosには、その意図は伝わっていなかった。「彼に話し掛けてみようよ」と僕に言うNassos。僕は「一人ではなしかければいいじゃん」というのだけど、一人じゃ勇気がなくて話し掛けられないというNassos。こんな押し問答を続けた後、結局、埒が開かなくなった。

Nassosは「『君の電話番号を教えて』ってきこうか?」と聞いてきたのだけど、それはさすがに唐突すぎるんじゃないかと思った僕は、「紙に自分の電話番号を書いて渡して、もし興味あったら僕に電話して」っていったほうがいいんじゃないか、と逆提案をした。そしてそれに合意するNassos。

自分の電話番号を書いた紙を握り締め、数歩離れたところから彼の後姿を眺めるNassos。それを冷静に見守る僕。その間にも、彼に次々と話しかけてくる人たち。Nassosの割り込むチャンスがない。こんな状態が多分5分間くらい続いたんじゃないかな。彼の周りにまだ友達が4、5人、取り囲んでいるところに、ついにNassosがアプローチ。彼の肩をつつき、紙切れを渡すNassos。その間、わずか数十秒。僕のほうに戻って来るNassosが「Let's get out of here!(ここを出よう!)」といって僕たちは何か悪さをして逃げる小学生のように、そのバーから出たのでした。

このNassosが電話番号を渡した相手は、Marv。とりあえず、Nassosのアプローチに対して"Thank you."と言ってくれたらしい。統計学の博士号を目指すNassosにとって、この彼へのアプローチが成功する確率は、かなりゼロに近いということを自分でもわかっているみたいだったけど。でも僕は勇気あるNassosのアプローチに脱帽でした。

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