アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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ゲイ映画

2006-10-30 12:27:20 | 映画・TV・エンタメ
ゲイ映画はB級、っていうのがだいたいの相場なんだけど、最近たて続けに「当り」に出会った。映画のタイトルは、『Shortbus』と『Innocent』。

Shortbus


2001年に公開された『Hedwig and the Angry Inch』というこれまたゲイ(ドラッグ・クイーン)の映画を監督したJohn Cameron Mitchellの最新作。とにかく、す・ご・い、の一言に尽きる。何がすごいかって言うと、ポルノ俳優でもない普通の役者たちが、映画の中で役になり切って本当にインターコース(性交渉)をしているから。そのシーンもばっちり撮られている。そして、オープニング・シーンの一つが、主人公ジェームスのセルフ・フェラシオ&口内射○。「この役者さん、この後、お仕事があるのかなぁ・・・」と実物の役者さんの将来を真剣に心配してしまった。

とにかくこうしたショッキングなシーンの連続があるので話題を呼んだというのが僕も興味を引かれた最初の理由。だけど、ニューヨークタイムス、ワシントン・ポストなどなど、全米の新聞がこの映画を取り上げて悪くない批評をしたのも手伝って、僕が映画館に見に行ったときは満員御礼の大盛況だった。(9割ゲイ、1割女性っていう客層でした。)

不感症のストレートのアジア人女性と、うつ病で自殺願望のある元ハスラーのゲイの青年ジェームスという二人の登場人物が主人公。不感症の女性は、セックス・セラピストで他人の性の悩みの相談にのる立場なのに、自分の性の悩みは誰にも言えず、そして夫にも言えずにいた。そこに長年の恋人関係をオープン・リレーションシップにするべきかどうか相談に来たのがジェームスとジェイミー。ジェイミーはまだジェームスのことが好きで好きでたまらないのに、かつてハスラーとして身を売っていたジェームスは、うつ病におかされ、ジェイミーの愛情に応えられない自分を責めていた。

そして彼らが自分の性、そして自分そのものに向き合うために集う場所が、Shortbusと呼ばれる秘密の社交場。そこでは、乱交、性的ゲーム、ライブ・ミュージック、語らいの場、酒場などいろいろなシーンが入り乱れた混沌とした場所。そこには、オアシスに集まる動物のように、同じようにそれぞれの悩みを抱えた人たちが集まってきている。例えば、SM女王として稼ぎ生きているドミネートリックスの女の子、ジェームスとジェイミーの隠れファン&ストーカーのゲイの青年、Shortbusを取り仕切るドラッグ・クイーンなどなど。そのキャラクターは濃すぎるくらい濃いのに、見ているとだんだん味わい深い愛着の持てる人たちになってくる。

性を通して自分の立脚点みたいなものを考えさせられる優れた作品。

でも、ストーリーとは別に、おもいっきり爆笑したシーンは、ジェームスとジェレミーがShortbusで出会った美形青年(Jay Brannan)と3Pするシーン。美形青年が、ジェームスと69のポーズを取って彼の勃起したナニをマイク代わりに鷲づかみし、そしてジェイミーは美形青年のオシリに顔を埋める・・・。そこで美形青年は、ジェイミーに対して「もっとノイズを出して!」と命令する。するとジェイミーは、オシリに顔を埋めたままアメリカの国歌を歌い始める・・・。

(日本でも公開されるのかなぁ?だとしても、モザイクがかかっちゃうんだろうなぁ。)

Innocent


もう一つの作品は、今月DVDが発売開始された香港の映画監督Simon Chungの作品。カナダのトロントに、香港から両親に連れられて移民してきた16歳のゲイのお話。最初はいとこ(?)のアジア系カナダ人青年に恋をし、その次は同級生のジェームス、そして中国人のウェイターに次々恋をして砕け散っていく。低予算のインディー映画なんだけど、いい味出してる作品。ハリウッド映画みたいに見せ場が3分ごとにやってくるとか、クライマックスのシーンとかはないのに、見た後、じわじわと読後感ならぬ鑑賞後感が沸きあがってくる作品。

秋の夜長にオススメ。

セレブのカミングアウト

2006-10-27 12:47:49 | 映画・TV・エンタメ
先月のブログで、テレビドラマの新シーズンが始まって嬉しいなんていうのを書いてましたが、その中で紹介した人気の病院ドラマ、「Grey's Anatomy」の主役級の役者がカミングアウトしたというニュースが飛び込んできました。

「Grey's Anatomyの役者がカミングアウト」っていうニュースのタイトルを見て、「えぇぇぇぇ、どの役者?もしかして、あのカッコいいイケ面のお医者さん役?!?!」なんてドキドキ、期待に胸が高鳴ったのもつかの間、ふたを開けてみると、あんまりかっこよくない「モテナイ君役」のお医者さんジョージを演じているT.R. Knightだった。ガッカリしたのは僕だけじゃなかったはず。だって、あのドラマには山ほどいい男が登場するのに!ま、現実とはそんなもの。

この写真の一番右端の役者さん。




でも彼、雑誌Peopleに、面白い、というか落ち着いた好感の持てるコメントをしている。

"I guess there have been a few questions about my sexuality, and I'd like to quiet any unnecessary rumors that may be out there," Knight tells PEOPLE in a statement. "While I prefer to keep my personal life private, I hope the fact that I'm gay isn't the most interesting part of me."

――僕のセクシャリティーについて疑問が飛び交ってるみたいだけど、不必要な噂話を静めたいと思う。本当は僕の個人的な生活はプライベートにしておきたいけれど、僕がゲイだっていう事実は、僕について一番興味深い部分ではないと思うんだ。

僕も共感~。確かに、ゲイであるっていうことは自分の個性や人生選択に重要な影響を与えてきたけど、ゲイだっていうだけで自分の全てを他人に判断して欲しくないし、ゲイであるっていうこと以上に「個性的」な部分がある。

ゲイっていうだけでほかのゲイの人全員と意気投合して仲良しになるわけではないし、ストレートの人とは全然気が合わないわけでもない。これまで、セレブリティーがカミングアウトするというと、マクグリービみたいに、テレビの生中継までして「実は僕はゲイです!」ってあたかもビッグ・ニュースかのように発表していたけど、「僕はゲイだけどそんなの僕のほんの一部にしかすぎません」ってサラッと言ってのけるセレブがこれからも増えることを期待したい。(ちなみに、T.R. Knightは33歳だそうな。)


またまたYouTube(シャワー&サウナ編)

2006-10-22 07:26:40 | 映画・TV・エンタメ
ゲイ友からこんなYouTube映像が送られてきたのでここでもご紹介します。

Gary Lucy Shower Scene
スポーツ・チームのロッカールーム?英語がオーストラリア・アクセントなんで、きっとオーストラリアの番組のはず。

Old Spice Shower Commerical
ボディー・ソープのコマーシャル。夫婦の会話は、他愛もないことなんだけど、とにかくこのハンサムなハズビーのシャワーシーンに目が釘付けになってしまった。

Soccer players massage
音声がないので会話内容はわからないけど、ヨーロッパなのは確実。字幕の中に、Morgenって出てくるのでドイツ?とも思ったけど、それ以外の単語がドイツ語じゃないので、オランダか、デンマークか、その辺りの国の模様。ま、とにかくサッカー選手にマッサージしてますというシーン。でも、でも、でも!下半身だけ脱いでる選手がいて、これってマジ?って思ってしまった。マッサージ師のおっさんにとって、こういうのを『役得』って言うんですかね?

Sauna
これって、昔(もう10年くらい前かも)「ビートたけしの世界丸見え」とかいう番組でも取り上げられていた気がする。いまさらながらに北欧のサウナの悶々とした情緒が漂っていてグー。当時もそうだったけど、女性用サウナよりも、男性用サウナにたむろする、結構いい体した男性陣の方が気になる・・・。

A proper sportsmassage
Classical massage....with attitude
まじめなマッサージ番組?このクラシック・ミュージックが、逆にチープなポルノっぽい雰囲気を醸し出している・・・それにしてもいいオシリだ。

アンバランス

2006-10-16 14:00:53 | 旅行・外国
もしかして、パーソナル・ベスト、ならぬ個人最長記録達成かも。昨日、あっという間の東京出張から戻ってから、ぶっ通しで13時間と10分寝た。起きてもフラフラしていたのは、逆に寝すぎたせいかも。その後も数時間は、まだ長すぎた睡眠の余波が取れずに、半分脳みそが寝たままの状態で、結局、旅の疲れと時差から立ち直るのに丸1日半かかった。

半年ぶりの東京だったんだけど、ま、それなりに楽しんできました。「あぁ、日本っていいかも」と思う場面あり、でもやっぱり東京に暮らすのはしんどいかも、なんて思ったり。でもね、人生って意外なほど人知を超えたところで左右されていたりするからね。僕もいつかまた日本に戻って生活することになるかもしれないし。そしてそれが必ずしも幸福な生活でない訳ではないんだし。

二丁目には木曜の夜、知人と繰り出してみた。やっぱり人が少なくって、「ガラガラだねぇー」と言いながら、いろいろと徘徊してみた。一つ変わっていたのは、Zipがなくなっていたこと!お店のドアも変わって、別の名前がついていました。名前が変わったっていうのでなんだか入店しづらく、そのまま素通りしてArty Fartyへ。

その途中にあったGBもDragonも素通り。だって木曜の夜で閑古鳥が鳴いてそうだったんだもの。そうしたら、Arty Fartyもガラガラのガラ子。たぶん、一番込んでたのは、あの公道にまではみ出して占拠しているThe Advocateじゃないかなぁ。僕らもArtyを抜け出してAdvocateに行ったけど、日本人の若い店員さんが(無愛想だったけど)可愛かった。それに、若くて、ままカッコいい外人さんもいたし。でも何もないまま、二人とも次の日仕事があったので早々と切り上げました。

(バーで見かけたチラシに、「Gay Ski」の企画があった。ゲイであれば(?)誰でも参加できるスキー・ツアーらしく、英語でも説明があったから、参加者はインターナショナルな顔ぶれになるんじゃないかなぁ。いいなぁ、僕も東京に住んでいたらぜひ参加したかった。)

そうそう、テレビで前から気になっていたパックンをまた(テレビで)見かけた。『英語でしゃべらナイト』の人。なんか、朝のバラエティー・ニュース番組でも時事ネタを紹介していたぞ、そういえば。彼、かっこいいよねぇ。しかも日本語が超ウマイ。確か、数年前に日本人と結婚してたよね、彼。もったいない・・・。

本屋でも、なんかまた新しいアメリカ人を発見。『日々の非常口』っていう、朝日新聞で連載されていたコラムをまとめた本の著者、アーサー・ビナードっていう人。本の帯に彼の写真が印刷されていて、なかなか悪くない感じ。このエッセーもなかなかな出来で、アメリカ人の視点から見た日本が新鮮な感じで描かれていました。それに、英語の勉強にも(少し)なった。

映画で、『Lost in Translation(ロスト・イン・トランスレーション)』っていう、東京を舞台にした映画があったけど、あれのまったく逆を行く本だなと思った。あの映画のタイトルは、日本語と英語の間で翻訳する過程で失われてしまう意味やニュアンスを指していたけど、このアーサー・ビナードさんは、日英両方に精通しているから、その微妙なニュアンスをなんとか英語に(そして日本語に)訳そうと奮闘している。僕が好きだったコラムは、「ゲッキョク株式会社」、「雷の内訳」、「ハローとアーソー」「産婆になりましょう」などなど。彼のウェブサイトもここに発見。彼の写真もあるけど、う~ん、本の帯にあった写真より10年古い(若い)んじゃないかなぁ。

でもね、こうして日本で活躍する白人タレントを見てるとね、彼らって得だなぁ~って思うわけですよ。だって、いくらウマイ英語を操ったって、アメリカじゃ、何のとりえにもならないからね。単なる日系アメリカ人でしょ。その点、日本って外人タレントっていうジャンルがあるくらい、日本語を話す外人をもてはやしてるよね。アメリカでは逆に、イギリス英語を話す人がチヤホヤされていて、テレビの司会とか、何のとりえもなさそうなんだけど、イギリス英語を話すっていうだけで選ばれているような人がいる。それにサイエンス系の番組(National Geographic)なんかでも、ナレーションがなぜかイギリス人ってことが多い。

日本の場合、しかも、単に外人っていうだけじゃなくて、男の外人っていうのが多くない?日本語をたくみに操る女性の外人タレントって誰かいる?イギリス人と日本人のハーフのビッキーとか、まあそれに入るかも?でも半分日本人だし、日本語もネイティブでしょ。ちょっと違うかも。超西洋人顔で、大人になってから日本語を学習してペラペラになりましたっていう女性タレントって、断然、男性に比べて少ないよね。あれってなんで?

前にここのブログでも書いたけど(これとかこれとかこれやこれ)、アメリカのメディアにアジア人女性はよく登場するのだけど、アジア人男が出てくることは特殊なシーン(例えば日本人ビジネスマンとか)でない限り、とてもまれ。日米のメディアを見比べていると、なんか、日本人女とアメリカ人男のいちゃつき具合(hanky-panky)を見せ付けられている気がしてゲンナリしちゃう。

そうしたら、帰りの成田空港で、日本人男性とアメリカ人女性のカップルを発見。(僕の前でチェックインしてたので彼らのパスポートが見えた。)こういうカップルがもっと増えるようになると、日本人ゲイもアメリカ人ゲイの間でもっとモテルようになるんじゃないかなぁ。正確に言うと、日本人男性とアメリカ人女性のカップルが増えるっていうことそれ自身が原因なのではなくて、一種のバロメーターになってるんじゃないかと思います。

寿(ことぶき)移民

2006-10-09 09:23:55 | 恋愛・結婚
既にご存知の人もいるかもしれないけれど、日本人ゲイでフランス人とご結婚され、そのまま寿移民を果たした八代さんという方のウェブを最近見かけました。

【八代 隆司さんのプロフィール】
(エッセイ掲載誌「サントリークォータリー」67号より)
1967年福島生まれ。1987年渡仏。パリ東洋語学校、現地CFプロダクション勤務を経て、2000年9月に独立し、「Taka Communication」発足。現在パリにて翻訳、文筆、旅行や撮影オーガナイズ等、広く活動中。
(追記)2003年TBSパリ世界陸上において、制作チーフコーディネーターを担当。フランス人男性と「パクス」(フランスの婚姻に準じた「連帯民事契約」)締結済。

フランス在住が19年目(?)にもなるという八代さんのフランス・ゲイ・ライフが一時期連載されていたようで、ここで読めます。日本を飛び出して海外で生活する日本人ゲイとして、共感することがたっぷり。連載記事の最後にいたっては、人生の厚みを感じる書きっぷりで、自分もそうなりたいなぁと思いました。

(あと24時間後くらいに東京到着・・・。)