金曜の昨晩、これまた習慣化してきているJimmy宅へのお泊りを実行。肉好きJimmyがお勧めするというレバノン料理に行ってラム肉を食した。
8ドルくらいの安い定食だったけどJimmyのオゴリだったので"Thank you"を言った。そして「日本語でThank youって何ていうか知ってる?」と聞く僕。どうも知らない様子のJimmy。
「"Arigato"って言うんだよ」
するとJimmyは突然、"ド・オ・モ、アリガット、ミスタア・ロボット"と歌いだした。その歌を実際に聞いてみたい人は
こちらをどうぞ。歌詞もこの
サイトで見れます。
そのタイミングが絶妙だったことや、人真似や声色を変えるのがとても得意なJimmyのヒョウキンな一面が炸裂していて、僕は大声で笑ってしまった。
「Jimmy、その歌知ってるんだったら、ちゃんと意味も分かってなきゃ。Domo ArigatoっていうのはThank youっていう意味なんだよ」と僕。
この歌、ちょうど最近、深夜のテレビ番組
Jay Lenoでもブッシュ大統領の物真似をしていたコメディアンが歌っていた。一時期はやった曲みたいです。
食事を終え、この晩はJimmyが好きという「
That '70s show」を見て過ごした。low keyな至福の時間・・・。たまにジョークを見逃して笑えない僕の隣で、大声で笑うJimmyを見てるほうが、僕にとっては楽しかったのだけど。
* * *
そして就寝。ベッドに横になってお話をした。互いに「L」ワードはまだ口にしていない。「
L word」というテレビドラマがありますが、僕が意味するLワードはもちろんこの「L(Lesbian)」のことではない。
なんでも正直に話すJimmyだけど、その一方でJimmyは慎重派。関係を急ぎすぎると相手が引いてしまう、というロマンスの定理も心得ているようで、それを実践している。なので、JimmyもこれまでLワードは発していない。互いに"I like you"とか"I like you a lot"とは言うけれど。僕もJimmyのことをとても好きになってきたので、逆にLワードは簡単には口にできないと思うようになってきた。性行為の最中なんて間違っても初めてLワードを口にする状況じゃない。もう少し時間がたって、互いをより深く理解して、そして普通にしているときに、僕は"I love you"を言うつもり。
Jimmyもなるべく焦らないように注意しているみたい。例えばJimmyが僕と急速に「ベタベタ」関係になるのを意識的に避けているそぶりが一つあった。おととい木曜夜、水球が終わって着替えているとき、Jimmyは手早く着替えてJulia(女性)と一緒に外に出てしまった。僕はあわてて足を拭いて靴下と靴を履いて外に出たのだけど、JimmyはJuliaと二人で話しながら立ち去って行ってる。僕に何も話しかけないまま・・・。その日はあまりJimmyと話していなかったこともあり、何が起きてるのか理解できない僕。
もしかしてJimmyは興味を失ったのか?それとも今日は疲れているから即、帰るつもりなのか?だけどそれを確認するチャンスもないくらい遠くを歩いているJimmy。僕はそのまま諦めて反対方向へ歩き始めた。すると、Jimmyが大声で「Ty, where are you going?」と叫んできた。
振り返ってJimmyとJuliaのところまで行くと、「夕食食べる?」と聞くJimmy。てっきりJuliaも加わって3人で食べるものと思い込んでいる僕。だって状況が状況だったし。「僕たちどこに行くの?」と聞くと、「あ、Juliaにはクオーターをあげるだけだから」と言うJimmy。「クオーター?」
Juliaは帰りのバス代1.25ドルを払うのに小銭がなかったので、Jimmyが高速道路の料金を払うように車内に貯めているクオーター(25セント硬貨)を1枚もらうために車までついてきているだけだった。なーんだ。拍子抜けしてしまった。でもちゃんと説明してくれないとわかんない。
そのことをこの晩、ベッドで横になりながらJimmyに説明した。「だってTy、服着替えるの遅いんだもん。Juliaも早く帰りたかったから待たずに二人で車までゆっくり歩いてたんだよ。振り返ってみたら、Tyは違う方角に歩いていってるし。びっくりしたよ」と言うJimmy。ちゃんとコミュニケーションを取らないとダメですね。誤解が誤解を生むっていうのを実感。
そこで僕はついに切り出した。ピンク色のゾウのことを。「僕のYahoo!のEメール、どうやって知ったの?」
「え、何だって?」
「先週日曜日、家に帰ったらJ. XXXという人から登録リクエストが届いていた(XXXはJimmyのラストネーム)」
「それって僕じゃないよ」
「え??だってJ. XXXってJimmyの名前じゃん」
「XXXってよくあるありふれた名前だからね。たぶん、スパムじゃない?で、メッセージにはなんて書いてあったの?」
「メッセージはなくて、単にその人が僕のEメールアドレスを彼のIMに登録したという自動連絡があっただけ」
こんなことってありえるんですか?それともJimmyは知らないふりをしているだけ?僕がどういう反応をするか見てたとか?僕のほうから切り出したので、Jimmyの「テスト」には合格だったとか?これまた考えすぎでしょうか・・・。
でもJimmyがウソをついているとは思えないし。とりあえずピンク色のゾウは僕の中の想像に過ぎなかったと知ってホッと一安心。
* * *
翌早朝、太ったほうの猫Claud(オス)がミャーミャーうるさくて目が覚めた。Jimmyに通訳してもらったところによると、構って欲しいのだとか。我侭なネコ。もう一匹のやせていて人懐っこいAugust(メス)は愛嬌があって僕もJimmyもこっちのほうがお気に入りなんだけど、僕とJimmyがセックスした後、必ずベッドルームにやってくるんだよなぁ。Jimmyいわく、彼女は男性ホルモンの匂いをかぐのが好きらしい。子宮は切除してるそうなのだけど。動物って、、、やっぱり動物ですね。
* * *
朝日を浴びながらコーヒーを手にしてリビングまで行ってみると、コーヒーテーブルの上に新聞の切り抜きが2枚。Jimmyは何を切り抜いているのかと思いきや、新築マンションの広告だった。
「このマンションは古くてメンテナンスも大変だし、管理者とも気が合わないから新しいマンションに引っ越すことを考えてるんだ」とJimmy。
「だって何年もかけて内装して、キッチンだって自分で入れ替えたって言ってたよね?それも最近やっと終わったところだって」
「ま、苦労はしたけどね」
新築マンションの購入と引越し、、、Jimmyの新たなプロジェクトになりそう。車も2,3年おきに買い替えるっていうし。Jimmyってもしかして飽き性?僕は「Jimmyってもしかして飽きっぽい?」と聞いてみた。すると、Jimmyは僕の勘ぐりに気づいたようで、言い訳のように、
「今の会社には8年以上いるし、水球にだって8年間通い続けてるよ。このマンションだって長い」
ちょっと意地悪な質問だったかなと反省。でも今度マンションを買うときは、ツー・ベッドルームにしてとお願いしてみようかなと現金なことも考えている僕・・・。
あと、Jimmyは自分の容姿にとてもコンプレックスを持っているみたい。「将来、歯並びを直して、たるんできたまぶたやシワを取る手術をすることを考えてるんだ」なんてことをこれまでに何回か言っていた。今朝もその話題になって、よくよく話を聞いてみると、Jimmyの親友John(Jon)(60代)が肌のたるみを整形手術で直したのだとか。
"Jimmy, you look very handsome to me. You don't need surgery"
と僕は言ったのだけど、あんまり効き目はなかった様子。まだ肌がピチピチの僕(マジで。信じて!)に比べてシワが目立つJimmy。それに歯並びも良くない。でも背は高いし肩幅も広いし、声も低くてセクシーでイイ男間違いなしなのに、Jimmyは僕とバランスが取れないと思っている節がある。僕と出合ってから、おなかの贅肉を落とすために水球だけじゃなくてジム通いも再開したって言うし。
コーヒーを飲みながら、「木曜の水球のとき、オヤジのJohn(Jimmyの親友のJohnとは別人)にオシリやその他の部分を触られた」とJimmyに言ったら、少し驚きながらも、"Because you're beutiful"なんてことを言ってたし。
お世辞で言ってくれてるのだけど、ホント、美意識って人によってここまで変わるものなんだってここに来て納得。だから、あんなに見た目普通のアジア人女性とアングロ男性のカップルが多いんだね。アメ男は褒め方が上手いっていうのもあるけど、アジア人を魅力的に思うアングロって、美意識がちょっとズレてるから・・・マジな顔して"You're so beautiful"とか言われちゃうとそんなこと言われるのに慣れてない凡人としてはコロッといっちゃいますよねぇ。あ~、たとえこれが幻想でもいいッ。たまにはいい夢みさせてぇ~。