猫のCOCOとヒゲじいさんのなっからさくい生活

なっからさくいは「めっちゃ気軽な」って感じ、ちっとんばいデブなシャム系猫といい歳こいたじいさんの自楽な生活記録です

『つむじ曲がりな猫物語』をキキと最後に散歩した広場前の「ブックのボックス」に寄付、『ヒゲ園長とキキ』を書く勇気をもらった懐かしの本…

2024-06-30 07:20:38 | なっからさくい生活

懐かしい本を一冊もって週末の街へ出かけました。『つむじ曲がりな猫物語』(クリーブランド・エイモリー著、相原真理子訳、二見書房1992年刊)です。すごく懐かしい本なのですが、手放すことにしたんです。

     
行った先は、中央イベント広場前の「ブックのボックス」です。本を介して人と人のつながりができるといいなっていうものすごくアナログな試みをしている人たちが前橋の街にもいるのです。そいで、お手伝いしています。

     
備え付けのノートをひらくと、毎日どなたかが本を借りたり読んだりしているのが分かります。そして、新たな本が寄付されてもいます。昨日はイベント広場でともだちと待ち合わせをしていたので、建築家の竹原義二の作品集『無有』(竹原義二著、絹巻豊写真、学芸出版刊)を借り出してイベント広場で見ていました。

 寄付した『つむじ曲がりな猫物語』は1980年代に全米でベストセラーになったエッセイ『ニューヨーク猫物語』の10年後の続編、クリーブランド・エイモリーとシロ猫の素敵な会話が楽しい本です。私の家にキキと名付けた野良猫が住み着いて一緒に暮らすようになった25年前、猫を知らない私が猫を知るために片っ端から読んだ猫本の中で、飛び切り優れていた一冊なんです。この本を見っけたのは、三俣町の古本屋『山猫館書房』でした。

     
キキは私の肩に乗って街を散歩する猫でした。2015年12月10日、キキは「ブックのボックス」が置かれている向かいのイベント広場を散歩してました。この日、キキは獣医から腎不全を宣告され、余命いくばくもないことを知らされました。この散歩が彼女の最後の街歩きになりました。推定享年20歳、私と17年以上付き合ってくれた猫です。そいで、ここへ来る前に、キキとよく寄せてもらったリバティーでお茶してきました。私一人で…

 

     
朝から強い夏の日差しが届いていました。9時半、JAファーマーズ朝日町店へ買い出しに行ったとき、榛名山の上には入道雲が沸き上がって山を隠していました。しっかり夏です。

     
こども公園の木立も夏の日差しを浴びていました。木立の間から見えるはずの赤城山は雲に包まれて姿を見せてくれていませんでした。広場には元気な子どもたちの姿がありました。

 

     
家事をして、胡桃ちりめんなんかを作ってから、『つむじ曲がりな猫物語』を持って街へ出ました。広瀬川の十六本堰の脇を通ったら、川の流量が最大になっていました。分水された端気川の余水吐きの堤ぎりぎりまで水位が上がっていました。下流の田んぼの田植えが最盛期を迎えているんです。馬場川沿いの路地もギラギラしてました。

     
三河町で満開になったムクゲに出会いました。ムクゲらしいムクゲの花です。万葉集で詠われている『あさがほ(朝顔)』はこのムクゲだという説がありますが、キキョウだとする説もあって、どっちなのか私には分かりません。でもね、万葉集のあさがほの歌はすごいです。

  臥(こ)いまろび 恋ひは死ぬとも いちしろく 色には出(い)でじ 朝顔(あさがほ)の花

訳すとさ、「のたうちまわって恋焦がれてくたばっちまっても構やしないんだけど、人には知られたくねえから顔には出さないんだいね、オレは朝顔じゃねえ…」。こんな恋してみたいねと、数え80歳のジジイは思うわけです。

      
ムクゲの隣に紫色の花が咲き始めていました。これはね、ようこさんに教えてもらった花で、海岸に群生しているハマゴウって木なんです。美しい花です。私は砂浜に群生しているハマゴウを見たことはありません。観音寺市の群生地は「有明浜の海浜植物」、いいですよ、 「続 曇りのち快晴」の「ハマゴウ咲く… 小泉八雲の焼津の浜」も面白い、覗いて見てください。

 

     
平野屋米穀店で買い物して、用足ししてから青井食堂で冷やし中華食べて、それからもう一軒寄り道してリバティーへ、そこから「ブックのボックス」へ行って、イベント広場でともだちに会って…。こんな花にも出会いました。ネムの花にそっくりですけど違うみたいです。トキワネムという南米原産の別な種類の植物のようです。

    
家に戻ってきたら赤城山が姿を見せてくれていました。上毛電鉄線の電車が山に向かって走って行きました。

 

 家に戻るとCOCOは居間の床に腹を押し付けていました。「腹冷やしてんのか?」、<二階で寝てたらアチくてさ…>、「冷やし過ぎんなよ」、<あ~ね>

 <それよかさ、『つむじ曲がりな猫物語』を手放したんだね>、「うん、キキとの思い出の場所に近いとこへ置いときたくなってね」、<あの本に影響されて、朝日新聞に『ヒゲ園長とキキ』を書いたんじゃねえのか?>、「S記者からエッセイの話もらった時さ、『つむじ曲がり…』を思い出して、俺にも書けるかもしれないって思ったんだいね。真似したわけではないけど、書く勇気もらったいね」、<あ~ね>。ゆっくり休んでから、夕食の支度をしました。

 

     
ユキ子さんが夕食のおかずをもって母さんちへ出かけたのは夜の7時過ぎでした。魚のサヤインゲンの煮つけと、野菜の酢の物と、ナスとピーマンの油味噌、そして青シソの醤油漬けです。汁は青ネギと椎茸の卵とじでした。

     
私はひとり飯です。魚の煮つけはカジキマグロと二日前に叩きにしたカツオの切れ端を煮て保存していたの一緒に盛りましたを。カツオの方が濃い目の味に炊いてありました。酢の物は、長芋、シメジ、トマト、青シソ、オカヒジキを保存している柚子ポン酢で和えました。義母さんもおいしく食べてくれたみたいです。


『つむじ曲がりな猫物語』を楽しく読んでいた私が2007年6月から朝日新聞県版に連載したエッセーはこんなものでした。絵本作家の野村たかあきさんが挿絵を引き受けてくれたのもずいぶん昔のことになりました。

 

 ヒゲじいさんの連れ合いの三代目若柳吉駒でございます。           

1937年(昭和12年)に祖母の初代吉駒が始め、伯母の二代目吉駒が受け継いでまいりました直派若柳流美登利会、毎年春に公演会を開催しまいりまして本年4月の公演で79回目を迎えることができました。そして、7月24日には浴衣ざらい(会場:昌賢学園前橋ホール)を開催いたします。また、来春4月7日には第80回美登利会公演を予定しております。会員一同これからも精進を重ねてまいりますので、あい変わりませず宜しくお願い申し上げます。

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第79回美登利会と第4回三代目吉駒リサイタルはこちらでご覧ください

第78回美登利会と第3回三代目吉駒リサイタルはこちらでご覧下さい
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